老いの品格 <翡翠(かわせみ)の気高さ>
翡翠をかわせみと読める人は気高い。翡翠は鳥類の宝石といわれる。うぐいす位の大きさで水面をホバーするように飛び、水に飛び込んでえびや小魚をとる。羽は青緑色で翡翠色をしている。川沿いの赤土の崖に巣穴をつくる。清流にすむ。
この翡翠が私のすむ世田谷のはずれの野川に棲んでその気高い姿をみせてくれている。
野川は大岡昇平の武蔵野夫人の舞台となった川である。国分寺の恋ヶ窪を水源として崖線をくだって仙川と合流して多摩川に注いでいる。湧水を集めた川で古くは上流でわさびを作っていたと言う。
昭和40年代には濁った川となりはてたが、その後の住民の努力のたまもので清流がよみがえっている。野川を守るトラストも会員を多く集めている。
退院した妻とこの野川をよく散歩している。双眼鏡をもって翡翠をみていると、こころが和らぐ。チーン チーンとたまに鳴いてみせる。空中にヘリコプターのようにホバーリングしながら水中の小魚をねらってえい!とばかりに飛び込んで背中の青緑色が浮かび上がる。
こんな気高い鳥を名前しか最近まで知らなかった。実物のなんと気高いものか。歳をとって初めて知ったもののなかの一つである。
フランスとフランス語の話し

0 comments
下記のフォームへの入力が必要となります。
コメント欄