老いの近況 <静岡県十里木の山荘>

富士は日本人の心のふるさとだと富士の裾野に山荘を持って数十年がすぎた。バブル時代の一時期は狂ったように高くなったが最近では数十年前とそう変わらない。バブルの時代に雨漏りするから屋根工事したら400万円もとられたり、ベランダが朽ちるからともう数回変えたのに結構の経費がかかった。
現役を引退してそれでは自分の好きな陶芸を極めようと、結構大きな温室を自分で設計して温室の専門建築業者の大仙に依頼してガラス張りの温室を建ててなかに東京の庭を占領していたオリーブを二本、桜を一本、西洋しなのきを一本、それに月桂樹を一本植えたが月桂樹は枯れてしまった。ただ春になると温室のなかに桜が咲いて富士と桜で六十男の心を慰めてくれる。
陶芸の窯を厚木の新柳北辰に頼んでまあまあの大きさの灯油の釜を購入して設置した。温室の2階には中国の上海で買った中国アンチーク家具を上海から運んでいれた。夜になると温室の四方につけた照明で明るく温室が浮かび上がるようにした。
まあそこまでは計画どうり。しかし突然計画は計画でしかなくなる。
まず私が山荘で急激な眩暈でたおれる。そしてその後昨年家内がアレルギー性喘息でたおれた。昨年8月のことでそれから山荘には一年間行けなかった。幸いちかくに友人の陶芸家がいて温室に水遣りをしてくれているので緑は枯れずにあるし今春は温室内の染井吉野も咲いた筈だ。
一年間いけないと山荘がどうなるか。まず風をとうしてないからとんでもなくカビくさくなる。とても山荘などと悠長にはかまえていられない。蒲団を干し、窓を全開にして薪ストーブをたいて湿気をおいだす。そして一年分の掃除をする。まだ60代で体が動くからいいが70代ではとても無理な相談だ。
庭は草がぼうぼうだから御殿場のカインズホームでガソリンで動く草刈器を借りてきてバリバリと草を刈る。富士の裾野には熊笹がよく生える。熊笹は刈るのに力がいる。2時間もやっていると草刈器をもつてが震えてくるほどである。
近所にM氏夫妻が永住されている。瀟洒な家を建てられて万葉集にでてくる山野草を奥様が愛でていらっしゃる。M氏はジャーナリスト出身でとても気さくなダンディな70代。俳句を趣味に夫婦仲良く暮らされている。
山荘から車で10分ほど下ると裾野市が経営する温泉がある。源泉かけながしで湯量も豊富で湯の成分も濃い。一人で山荘にいると寂しくなるから良くこの温泉にいって帰りには川島田のよしいのうなぎを頂く。これがほんとうにうまい。
寒くなると板妻の自衛隊基地の角の韓国焼肉を頂く。この店はもう40年近くもここで焼肉をやってきた。オモニが始めて、いまは2代目がいい味をだしている。とくにサンゲタンがスープがよくででいて、鶏肉の骨まで柔らかくほんとうにおいしい。
その横に金華豚で有名な山崎肉屋がある。成城にすむ所ジョージがよく肉をかったのか写真が飾ってある。
ゴルフは裾野CCでやる。この8月の水曜杯で優勝までしてしまった。
人生いろいろな予期せぬことが起こるものだ。とても計画的になどできない。今日一日を楽しくが今の偽らざる心境である。
フランスとフランス語の話し

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