アートのソムリエ・山本冬彦

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アート界の山本夏彦、いや山本冬彦に

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●50代までは「老人」と思われるのがいやで伊達の薄着をしたり、シルバーシートを避けたりしていたが、還暦を過ぎてからはじたばたしたり、かっこつけることなくもう「老人だから・・」ということで自然体で、自由に本音で生きて行きたいと思っている。そんな訳で、今後は尊敬している一言居士の故山本夏彦さんのように、アート界の山本冬彦になりたいと思う。

 さて、老人には普段あまり関係がない「美術手帳」だが最新号は「いま、アートを買うということ」という特集なので購入した。この雑誌はどちらかというとアートの作り手向けの雑誌たが、今回はいわゆる「現代アート」や「新世代コレクター」など若者やアートの新潮流を知るには参考になる。
 
 そんな訳でこの雑誌に触発されて年甲斐もなく六本木に出かけた。まず、ミッドタウンの中にあるインテリアとアートを融合したという「TIME&SYILE」の六本木店を見学した。なかなかおしゃれで家具・インテリア商品の店内にアートがさりげなく飾ってある。ちょっとかっこよすぎるが、インテリアや家具がアートへの一番の導線かも知れないと思った。

 次ぎに国立新美術館そばの「SHONANDAI MY GALLERY」の4人展に顔を出す。知り合いの田端麻子さんが出品しているからだ。あとの3人は知らなかったが、長沢郁美のイラストのような人物画がおもしろいと思った。

 最後に森美術館の「UBSアートコレクション展」を見に行ったが、ここではまったく「老人」になった。老人になるとホテルなどの薄暗い照明が苦手だが森美術館の展覧会場までの導線が薄暗く、決められた道を一方交通で前に進むしかなく、毎回感じるのだがまるで「処理場」に運ばれる牛のような気分になる。
 今回のUBSコレクションは現代アートの名品ぞろいなのだが、若い人やエネルギーのある人にはすばらしいのかも知れないが「老人」にはゴミとかアート公害に思えるものもある。「アートは心のためにある」というキャッチコピーではあるが、老人には癒されるというより疲れるというのが実感だ。

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