○「アートフェア東京」のプレイベントの辛美沙さんと南條史生さんの対談の内容を、知人がまとめてくれたものをご参考までに添付しておきます。バブルの一端が分かると思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「アジアのアート、日本のアート」
●中国
・これから2000の美術館が建設されることになっている。
・中国人は「アートは商品」という感覚が強い。
・政府が現代アートを解禁したのが2000年。それから草間地のようにギャラリーがたくさんでているが、土地が30年の貸与地で、その後権利がどのようになるのかはまだわからない。アメリカ西部のような、早い者勝ちの既得権状況。
・ギャラリーは500平方メートルでは小さい。1000平方メートルが標準で、10000平方メートルレベルも。電車一両をまるごと使った作品なども展示できる。
・ちなみに森美術館は2000平方メートル。
●インド
・ギャラリーの大きさが破格。ギャラリーの大きさが作品の大きさに影響を与えている。中国の次のマーケットとして値段が急騰している。
・ムンバイのグランドハイアットホテルはインド現代アートがたくさん。
・マハラジャの今の生活をとった写真がおもしろかった、個人的に。。。
●中近東
(ドバイ)
・世界のクレーンの1/3が集まるといわれているほど建築ラッシュ。
・アートフェアも盛況。
(アブダビ)
・グッゲンハイム、ルーブル、マリタイムがくる。美術館のフランチャイズ化が進んでいる(ただし、ルーブルは30年のブランド貸しで、フランチャイズ化ではないと主張している。)
・20%が本国人、80%がお雇い外国人。税金はタダで住居は国が無料でくれる。美術館にだれも人がこなくても全然問題ナシの超お金持ち国。
中近東はイスラム圏なので、表現に制限がある。
抽象的な表現が得意。文字と数字なども得意。現代アート向きなのかも。ポートレートやヌードは駄目。アーティストがみな同じ格好をしているので見分けがつかない。
●日本
ギャラリーが小さい。小さい作品がおおい。ちまちましている。
今は、オークションなどでも半分以上が台湾・中国のお客。
中国やインドにくらべてお買い得感があるので、買いかも、というバブルの余波は受けている。
●アートと価格
世界で一番高いのは、ポロック150億。デクーニングが140億。蔡國強は?
それに対して日本は1億円プレーヤーが村上、杉本、草間、奈良と4人しかいない。
昔はジェスパージョーンズやウォーホールなどが高いとされてきたのに、現代アートが上位を占めている。
いまは中国が高騰している。中国で1億円プレーヤーの人は、ここ三年くらいで4~5億になっている。
”money creates taste”という側面もあるので、中国が認められていてるのだろう。
中国には36人のインベスターがいるといわれているが、日本にはいない。
中国バブル→中国人アートが人気、となるが、日本のバブルのときは印象派を買いあさっていて、日本人のアートが売れるということはなかった。バブル期に日本は1兆円のマーケットがあったが、今は1000億。
南条さん:アートは「読み終えない本」のようで、価値はすでに変動する。マルチカルチャリズムの時代に、ひとつの価値基準では判断できなくなっている。
辛さん:生きている人の作品を買わないと、マーケットは育たない。日本でも着実に、絵を買う人は増えている気がする。
●アートと国
南條さんによると、インドに行ったとき、インドの作品にインドらしさが感じられず、その国らしさ、みたいなのがなくなって、すべての文化が同じ素材としてフラットに存在している印象を持った。


