

●連日の事業仕分けで国民の関心が高まり官僚への批判は魔女狩りや公開裁判のようだという声もあるが、国民は水戸黄門や大岡越前の悪代官や悪徳商人を懲らしめるテレビを見るように楽しんでいる。民間ならば、これだけ子会社、関連会社を作ってもやっていけないと思うのだが、お役所なので国から金をうまく引き出してきたし、それを実現してきた人ができる役人だった。マスコミもそれに乗って官僚たたきを報道しているが、そんなことなど昔から知っていたにもかかわらず今まで追求してこなかった責任を自覚すべきだ。
さて、そんな中面白い本を2冊しょうかいする。まず1冊目は中野雅至の「公務員大崩落」(朝日新書)だ。これはタイトルどおり、「官僚の支配」が終わり、「官僚たちの冬」が始まる事を、国家公務員、地方公務員、各所公益団体などに分けて詳細に分析予測している。書いた人が元労働省官僚・県立大学勤務だけに内部事情に詳しい。
もう1冊は昨日の新聞広告で見ただけで、まだ読み終わっていないが、浅田次郎の「ハッピーリタイアメント」(幻冬舎)だ。単なる定年退職する主人公の物語かと思ったが、話題沸騰の「天下り小説」誕生とある。「最高の人生とは、たいそうな給料をもらい、テキトーに仕事をすることである」と書いてあるのが、主人公は、仕事は書類の保管、昼根オーケー、外出自由、法外な給料と退職金を保証されている、そんなこの世のパラダイスを斡旋された財務省と防衛省からの天下り官僚のことで、休み明けにでも買って読んでみたい。


