●コレクター仲間の御子柴さんの日記より
「僕の画廊散策日記」 御子柴 大三
1月14日、本日より佐藤美術館で開催された「山本冬彦コレクション展」を観に行く。
近年、精力的に開催してきた山本コレクション展の集大成というべき展覧会である。
今展は個人メセナ―アートソムリエとして将来ある有望な若手作家の助成、支援を目的として購入したコレクションとコレクターの眼―同世代作家中心のコレクションの展示となっている。山本コレクションの特徴は作家の才能を、その発表初期段階で見出し、買い上げていることである。その発見の早さは余人の追随を許さない。そして山本氏に採り上げられた作家の多くが今活躍していることは皆様もご存知のこと、その枚挙に暇がないと言っていいだろう。
コレクターといえば如何してもオタク的存在と見られがちであるが、山本さんは発見し、購入し、(雑誌等に)紹介し、講演もする、まさしく行動するコレクターである。これからの新しい時代のコレクター像を構築するかのようだ。この国の美術界は未曾有の混乱期である。美術館の姿勢の無さ、企画画廊の閉鎖、コレクターの鑑賞能力の低下、表現者の大量発生によるアートの低俗化、美術評論家の権威失墜等々、わが国美術界の舵取りがいなくなってしまった。こんな時代だからこそ、アートソムリエ・山本冬彦氏の存在が貴重なのである。
コレクション中、私の好きな作家、作品は次の通りー。阿部清子、荒川靖彦、石居麻耶、榎俊幸「かぼちゃ」、蛯子真理央、門倉直子、岸田淳平、杉田洋平、田端麻子、冨長敦也、平澤重信、平田達哉、藤井勘、藤井連、前田昌良、ミズテツオ、森本秀樹、山中現、わたなべゆう「NO316」。今後、この展が広く各地で開催されることを期待したい。


