アートのソムリエ・山本冬彦

プレミアムエイジ ジョインブログ

「評論家時代の終焉」

TAGS: None

評論家3人

●昨日の朝日新聞の夕刊に建畠哲氏の「評論家時代の終焉」というとても興味ある記事が載っていた。地震のさなかに亡くなった中原佑介、瀬木慎一と今年5月に亡くなった針生一郎という美術評論家の3旗手逝くという内容の記事だ。
 最近は専業の美術評論家がいなくなったと言われるが、中原、針生と2005年に亡くなった東野芳明はかつて「美術批評の御三家」と言われ、先進的なアート運動のイズムを提唱し、その牽引役を果たしてきた。そして若い芸術家たちの先端的な創作活動を理論的に支えてもきた。そして瀬木は美術市場や贋作問題などを追及してきたユニークな視点から独自の活動をしてきた人だ。
 建畠氏によると、詩人肌の東野はスタイリッシュな文体を駆使、針生は思想的な重厚さを持ち、中原は科学者的で明晰な論理性を特徴とした。一方、瀬木は経済的、社会的な視点を重視し、美術市場の分析にも力を注いだ。先行世代の大教養人達のいわゆるサロン展を中心とした展覧会評トは違って、彼らによって専業の美術評論家の時代が始まり、彼らとともに終わってしまうとのことだ。
 彼らに次ぐ世代として美術記者と言う立場から美術界を見つめてきた田中三蔵氏の「駆けぬける現代美術:1990-2010」がおもしろい。

朝日記者の本

明日の中日新聞・夕刊

TAGS: None

●以前紹介しました、中日新聞への寄稿ですが、明日4月1日(金)の夕刊の文化欄に「美術品蒐集のススメ」というタイトルで載ります。震災前に書いた原稿だったので、最後に震災支援のことにも少しふれるよう訂正しました。
※中部地区の中日新聞のみですので、東京新聞や北陸中日新聞には載りません。

ランチの話

TAGS: None

バッグ1

●突然ランチの話ですが、大学のそばには食堂のようなものが少ないので、毎日の昼食は大半が大学の食堂で済ませている。天気が良い日には近くのイトーヨーカドーとかコンビニに行くこともあるが、ついつい面倒なので食堂に行く。食堂では定食、麺類、カレーくらいしかメニューが無く、遅れて行くと既に定食が停食になっていることがよくある。
 通勤途上の駅や通りで弁当を買うのも良いのだが、弁当をぶら下げての通勤はちょっと恥ずかしいのでためらっていたが、妻がアンリシャルパンテイエの簡易バッグを出してくれた。そんな訳で今日は津田沼の駅中ショップでまい泉のひれかつ弁当を買ってバッグに入れて持参した。
 チャックが両サイドに有るので、コーヒーカップ等を挟んで締められるので運びやすいのも便利だ。

バッグ弁当バッグコーヒー弁当

神戸のギャラリー島田さんの「蝙蝠日記」から

TAGS: None

●神戸のギャラリー島田さんの「蝙蝠日記」から紹介します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
○伊津野雄二(木彫作家)さんからの手紙が届きました。

いつの時代そうであったように
悲しみを美しさにかえ
苦しみを美しさにかえ
時に絶望をもまた美しさにかえ
その中に希望の種子を埋め込んでゆく・・・
それが美術という仕事なのだと思っています

16年前、しばらく、この地の人々は美しかった
悲しみを、苦しみを、絶望を分かち合い、優しかった
日本中の人々の ちょうど今のように
しかし、しだいに、豊かさという幻想に駆り立てられ
分かち合いを忘れた。
震災は自然現象だけど、その後のことは私たちが生きてきた姿に起因している。
政治のことも、原発のことも、私たち一人一人のうちに遠因を持つ。
美しくあるのは、こんな時だけであってはいけない。

○加藤登紀子さんの素晴らしい歌をお聴き下さい。

今どこにいますか
寒くはないですか
お腹は空いていませんか
眠る場所はありますか
誰かと手をつないでいますか
暖かい火はありますか
誰かを胸に抱いていますか
青い空を見上げていますか
大きな悲しみは嵐のように突然おとずれる
夢じゃない 何もかも本当のことだけど

今日一日を生きましたね
明日のために眠りましょうね
悲しみは貴方の胸で
大きな愛に変わるでしょう
出来るだけのことをして
それでも足りなくて
くやしさに泣けてくる
どうしょうもないことばかり
地団太を踏みながら

泣きたければ泣くがいい
大きな声で歌えばいい
みんなで笑いあえばいい
子どものようにころげまわろう

明日はくる 必ずくる
太陽は回っている
出来ることを一つずつ
また一つ積み上げて

泣きたければ泣くがいい
大きな声で歌えばいい
みんなで笑いあえばいい
子どものようにころげまわろう
(加藤登紀子)
http://bit.ly/hIPPPc

佐藤忠良(さとう・ちゅうりょう)さん、ご逝去

TAGS: None

中良アップ

●人間愛にあふれた表現で戦後の日本彫刻界を代表する存在だった佐藤忠良(さとう・ちゅうりょう)さんが、30日午前8時16分、老衰のため死去した。98歳だった。俳優の佐藤オリエさんは長女・・・・。
という訃報を知った。佐藤さんの永福の自宅兼アトリエに以前お伺いしたことがあるのを懐かしく思い出した。また、放送大学の玄関には佐藤さんの作品「ブーツの女」がある。そういえば佐藤さんも東北出身の方だが、今回の震災を鎮魂するようにに逝かれたのだろうか?

http://www.asahi.com/obituaries/update/0330/TKY201103300255.html

忠良

 

※追伸
31日の日経文化欄に安野光雅さんが追悼文を書いている。
忠量アップ

義捐金の送り先

TAGS: None

椿1

●コレクターとしての震災支援策を考えていますが、収益である義捐金の送付先について、以下のような質問が入ったこともあり、私の考えを返信しました。今は義捐金を送ればいいと思っているかも知れませんが、それぞれの分野で行ったものは、それぞれの分野で還元すると言うことも必要かと思います。特に後回しになりがちな分野では・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
山本さま

友人のメールでも
 ○ 日赤などは30%ピンはね、配布は1年後とか
 ○ これは本当のチャリティなのでしょうねとの問い合わせ
 
 この辺は、私どもは透明にしないといけないと思います。  皆様はいかがお考えですか
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●漠然と「売り上げを義捐金にする」ことしか決めていませんが私としては、以下のように考えています。皆さんの意見もお聞かせください。

・コレクターについては、所蔵品を無償で提供し販売額全部を義捐金にすること。中にはどさくさにまぎれて所蔵品を処分していくらかのお金をもらいたいと言う人もいるかも知れませんが、それは許したくないと思っています。
・作家についても基本的にはそうしたいし、そうして頂ける方にお願いしたいと思っていますが、彼らには作品は生活の糧でもあるので、一定の割合で還元することも考えるべきかと思います。
・場所の提供をいただく画廊さんについても作家と同様ですが、通常営業をやめて一銭にもならないことに会場を使用し、手間も有りますので、一定の手数料のようなものを考えてはと思っています。

 また、義捐金の送付先ですが、集めたお金を赤十字や新聞社などを通して、漠然と一般的なところに使われるのではなく、せっかくアート関係で集めたお金ですので、文化・芸術関係に指定してはと思っています。このような災害時に一番後回しにされるのが文化芸術ですが、このような時にこそ文化・芸術の力になりたいと思っています。
                              アートソムリエ 山本冬彦

企業メセナ協議会の復興支援ファンド

TAGS: None

桜開く

●震災支援の目的を文化・芸術に絞りたい方は以下の企業メセナ協議会の方によろしくお願いします。
芸術・文化による震災復興をめざして
  「東北関東大震災 芸術・文化による復興支援ファンド」開設
  ~皆様からのご寄付をお待ちしております~
  
http://www.mecenat.or.jp/

橋爪彩と夏目麻麦

TAGS: None

橋爪彩

●全く知らない作家だが案内状(写真の作品)をもらってすぐに観たいと思ったのがイムラアート東京で個展をやっている橋爪彩だ。橋爪彩(1980年東京生)は東京芸術大学修士課程修了後、2005年からベルリン、2009年からはパリへと制作拠点を 移し、昨年秋に帰国し今回が帰国後初となる個展。一見写真とも見える作品だが高度なテクニックによる伝統的西洋絵画技法で現代をとらえている。欲しい作品は既に売れているし、意外に高額なので、いずれにしても買えなかった作家だ。
 一方ギャラリー椿では橋爪と対照的な作家である夏目麻麦の個展が始まっている。夏目の作品はこげ茶色のバックに暗くて茫洋とした人物が重い存在感をもって何かを訴えているという感じで、今風の軽やかで軽妙な絵画とは一線を画している。1998年に多摩美の大学院修了後は1、2年ごとに個展を開催し自分の世界を追及している。今年の作品は全体にかなり明るい色調になってはいるが、不思議な存在感は変わらない。

夏目1-3夏目1-1夏目1-2

朝日新聞厚生事業団主催の「next art」展の結果

TAGS: None

つばき

●今度の震災前の3月初旬に銀座松屋で行われた朝日新聞厚生事業団主催の「next art」展のお礼状が届いた。それによると、出品作品31点に対し156の入札があり、落札価格は約200万円になったとのこと。このうち半分を当該作家の今後の制作費として作家に還元し、残りの半分を朝日新聞厚生文化事業団の行う社会福祉事業に充てられることになりました。最後に、今年初めてのこの試みを今後さらに発展させて行きたいとのことですので、来年も実施されましたら、ぜひまたご支援ください

3つの展覧会

TAGS: None

栗飯原洋子ギター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ●先日紹介したアートポイントのイラストレーター展では五木ななさんの作品を紹介したが、栗飯原洋子さんの繊細な線による女性像が面白かった。
 今日からアート・ラボ・トーキョーで始まった「花見hanami展」は初日だったのでパーテイーをやっていたが、まるで花見の宴のようでじっくり観れないし場違いの感じがして早々にでる。
 その後、オンワードギャラリーの「千年の会2011」に顔を出したら、メンバーの岩田壮平さんなど5、6人の出品作家が着ていた。「千住博と若き波」という展覧会で、毎年千住さんが来て講評してくれるそうだが、今年はニューヨークから来られないとのこと。

千住



© 2009 アートのソムリエ・山本冬彦. All Rights Reserved.

This blog is powered by the Wordpress platform and to just Go Beach Rental.