アートのソムリエ・山本冬彦

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カジノ資本主義と「新しい民主主義=マルチチユード」

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ネグり

全世界が経済危機に陥っているが、グローバル化と金融化による格差の拡大はとどまることを知らない。中産階級がますます細くなり、ごく一部の金持ち以外はどんどん下層に転落していくのはまさに砂時計現象で、世の中はまさにカジノ資本主義の状況だ。


1年や半年単位の農業、1月や半日単位の製造業に対し、1分や数秒で富を生む金融業も稼ぐお金に良し悪しや色はないというカジノ資本主義の世の中では、文化・芸術・社会・環境・教育などあらゆるものが崩壊してゆくしかないようだ。


そんな感じを持っている中で、今日の朝日新聞に「新しい民主主義へ」という記事があり、イタリアの政治哲学者のアントニオ・ネグり氏の記事が一面に渡り紹介されている。金融が現代の労働者、企業、国家をも絡めとっている現在の状況では代議制や三権分立など18世紀に生まれた民主主義の仕組みでは解決できない。もはや政府が社会を代表するものとは言えなくなってしまったという。それでは何を持ってこの危機を解決するかというと彼は「マルチチユード」だという。この言葉は17世紀のオランダの哲学者スピノザから援用した概念とのことだが、「多様な個の群れ=単なる大衆や群集ではなく、独自性を持った自立的な個人の集まりで、それが一つになったもの」という。ニューヨークの「ウオール街占拠」、スペインの「怒れる者たち」、北アフリカの「アラブの春」など今世界中で起こり始めているのが彼の言う「新しい民主主義=マルチチユード」らしい。

とにかく、今までとは違う大変革の時代を迎えているようだ。

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