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夏の気配  ~潮風の記憶~

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梅雨が明けそうな気配とともにやってきた猛暑。こんなときはいつも新・西宮ヨットハーバーへの車を走らせる。20代後半ー30代にかけてヨットに夢中になっていた時期があり、西宮に限らず、今でも時々ヨットハーバーを訪れては、美しい船体を眺め、ステイや金具などが揺れてだす響き、波の音やきらめき、心地よい浜風と潮の香りにつつまれながら、心が深いところへ沈んで落ち着いていくのを楽しんでいる。この日も、夏の訪れとともに忙しくヨットマンたちで賑わいだした桟橋を見ながら、一杯のコーヒーを飲み、ヨットに夢中になっていた頃の私をほとんど知らない妻にレースやクルージングの思い出話を一方的に繰り返してはあきれられている。

この日は、このガソリン高のなか、本体や係留料をいれると、一体誰か買うのかと思われる高額のモータークルーザーのボートメーカーによる試乗会が行われていたが、試乗する人は少なかったように思う。 

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バースに係留されているヨット群の中にお目当てのヨットがあった。それは、つい先日波の力だけを頼りにした世界初のウェイヴ・パワー・ボート(波浪推進船)による、110日、7000kmのハワイからの航海を終えて帰港したばかりの、堀江さんが操る「SUNTORYマーメイドⅡ号」である。69歳の堀江さん、今回の冒険航海で「精神と肉体を完全燃焼できた」という。
ブラボー!!堀江さん。  

一方すぐ近くには、太平洋を超えて、ジョージタウン(船尾には、ユニオンジャックが掲げられていたが、米国ワシントンDC?、南米ガイアナ?)から来たゆうに100フィート以上はあろうかと思われる外洋レーサー「エンデバー号」。多分10人ぐらいのクルーが乗り込んでいると思うが、その船体の想像を絶する美しさと贅沢さ。
妻いわく、「いまでもあんなクルーザーで航海してみたい?」。「なにをいまさら、寝た子を起こすようなこと言うものではない」と答える。勿論、起きたところでどうしようもないのは言うまでもないが・・・・。

コーヒーハウスから沖をみると、ディンギー(二人乗りの小型レース艇)が団子になってレース練習の真っ最中。30数年前、同じ西宮の海の太陽と汗、目にしみるセール(帆)の白さと潮風の感触の記憶が甦る。

こんなヨットハーバーでのトロピカルな午後にぴったりなアルバムは、「今田 勝/トロピカル・サンセッツ」。80年代のフュージョン全盛期に出した彼の一連のヒット作のベスト盤。デヴィッド・サンボーン、マイケル・ブレッカー、渡辺香津美ら当代きっての豪華なゲスト陣を迎え、トロピカルな香り、ラテンのフレーバーいっぱいのフュージョン・アルバム。ヒット曲「アンダルシアの風」、「哀愁のカーニバル」は、ドライブでも、プールサイドでも聴くにはもってこいの1枚。

トロピカル・サンセッツ
今田勝 / アブソードミュージックジャパン
ISBN : B0000ABB3Z
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