ヨーロッパJAZZピアノ・アーティストの補足の番外編を続けましょう。
いままで書いてきたように、ヨーロッパのジャズ・ピアニストたちを並べてみると、北欧を中心とする北ヨーロッパとイタリアに出身を持つピアニストが多いことに気がつきます。なにか理由があるのでしょうが、残念ながら私には思い浮かびません。どなたかお考えをお持ちじゃありませんか?
それと、いずれのアーティストの殆どが、ビル・エヴァンスによって確立された、三者対等のインタープレイ(=アドリブ)を前面に打ち出した「ピアノ・トリオ」のスタイルと、メロディやハーモニーを基調とする「音楽世界観」を踏襲する、いわゆる「エヴァンス派」であるということです。
かってよく聴いていたが、その舌を噛みそうな名前が覚えられなくて、長らく忘れていた次に挙げるピアニスト、「エンリコ・ピラヌンツイ・トリオ」もまたイタリア出身の「エヴァンス派」です。ヨーロッパJAZZがこんなにもブームになる前、EJTが結成された1984年にはすでにレコードデビューを果たし、いちはやく、エヴァンス派の筆頭格として注目を集めたイタリアのベテラン、名手である。いまはなきレーベル、アルファ・ジャズが手がけた作品のひとつである「ナイト・ゴーン・バイ」は、1996年リリースの名盤とよばれるアルバムであるが、その希少性により中古市場においてプレミア価格で取り引きされる人気盤となっていたが、待望の復刻再発売が実現したアルバム。エンリコ・ピエラヌンツィ(p)、マーク・ジョンソン(b)、そしてビル・エヴァンス・トリオのドラマー、ポール・モチアンを迎えたトリオによる、「Yesterdays」で幕が開く、美しくもドラマティックな世界。
ナイト・ゴーン・バイ
エンリコ・ピエラヌンツィ・トリオ / / ビデオアーツミュージック
ISBN : B00009AUZJ
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彼のアルバムはいままでに約20作ほどリリースされているが、デビュー当時と同メンバー(ドラムスがジョーイ・バロン)で、デビューの11年後の1997年にNY録音のアルバムが「チャント・オブ・タイム」。ビル・エヴァンスの流れを汲んだ耽美派とも呼ばれる彼の演奏は、流麗、華麗なタッチでメロディを奔放に奏でるが、その曲の持つ本質的な美しさを決して損なうことはない。「Fool On The Hill」、「You Don’t Know What Love Is」にそのことが見て取れる。そしてオリジナルの「Un’alba Dipinta Sui Muri/壁に描かれた夜明け」は、切ないほど美しい。
チャント・オブ・タイム
エンリコ・ピエラヌンツィ・トリオ / / ビデオアーツミュージック
ISBN : B0000C9VP9
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