JAZZYな生活

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ご近所の櫻 (1)  ~とぼけ桜~

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読者の皆さんもきっと、ご自分の住んでいるところ、職場の近く、或いは故郷などにご自身の「櫻の名所」をいくつか持っていると思う。私が住んでいる街も、いたるところに公園があり、地域の住人のみなさんが、庭の花や木に気を配っているため、これから季節、ウォーキングや散歩にもってこいの花の街となる。そして多分日本の公園ならどこもそうであろうが、櫻はどの公園にも植えられていて、満開になるとその見事さに、散り際になるとその花吹雪に目を奪われてしまう。そんな「ご近所の櫻の名所」ともいえる場所がいくつかあります。

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(写真;猪名川に自生するエドヒガン、崖の上からの眺め)

わが団地の南斜面に位置する源氏発祥の地、多田神社へ続く参道の櫻並木。今年は12日であるが、毎年この櫻並木で恒例の「源氏祭り・懐古行列」、源氏の武者行列のパレードが行われる。そして団地の西側は猪名川によって大地がえぐられた峡谷風情。ここの断崖に「エドヒガン」が群生して見事な花を咲かせる。早咲きの櫻であるが、最近は団地の住人たちのボランティアによって手入れがされ、崖の上からも対岸からも花見が楽しめる。この時期になると私のウォーキングのコースの一つともなるのである。
そして、すこし足を延ばすと、「能勢・妙見さん」の山を彩るエドヒガン。黒川里山の櫻の森。櫻守として有名な16代佐野藤右衛門氏の造園になる大阪青山歴史文学博物館の櫻も忘れがたい。このように、この時期は「櫻めぐり」で一日があっという間に過ぎてしまうのです。

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私が一番のお気に入りの「ご近所櫻」は写真の櫻。毎朝、愛犬の散歩をさせる、我が家すぐ近くの運動公園の土手の櫻です。この一本の櫻だけが、ご近所では一番はやく開花する。しかも、暖かい秋の日にも何を間違えたか花が開くことがあるのだ。私が勝手に名づけて「とぼけ櫻」。今年も他の櫻がまだつぼみだというのに、真っ先に開花した目立ちたがりの櫻・・。脇の階段では若い親子連れがおにぎりを楽しそうに食べていた。

古今「櫻」を歌った歌は数え切れないほどある。最近のJ-POPS系のシンガー達もこの時期になるとこぞって、「櫻」をテーマにした歌をリリースし、それがまたヒットし、各地の卒業式などでも「仰げば尊し」に替わって歌われている。ここでは、J-POPSなどではなく、従来の演歌とははっきり一線を画した「新感覚艶歌」ともいえる曲を歌っている演歌歌手「坂本冬美」の「夜桜お七」を取り上げてみたい。「百花繚乱」という言葉がピッタリの坂本冬美の歌唱、これはもう説明不要でしょう。

「♪ 赤い鼻緒がぷつりときれた すげてくれる手ありゃしない 置いてけ堀をけとばして 
   駆け出す指に血がにじむ  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   さくらさくら はな吹雪 燃えて燃やした肌より白い花 浴びてわたしは 夜桜お七 ♪」
       「作詞;林 あまり、作曲;三木 たかし、唄;坂本 冬美、平成6年(1994年)」

プレミアシリーズ坂本冬美「夜桜お七」「能登はいらんかいね」「火の国の女」

坂本冬美 / EMIミュージック・ジャパン


そしてまた重要シーンに「櫻」が登場する映画も数知れず。昨年公開の映画でも「夕凪の街・櫻の国」、「山櫻」など。満開の桜。その花吹雪の下を放浪の旅を続ける一組の親子。こんなシーンが私の目に焼きついているのは、松本清張原作、野村芳太郎監督の映画「砂の器」(1974年制作)。ストーリーもさることながら、日本の四季の美しさがスクリーン一杯に広がる川又昂のカメラワークの素晴らしさ。日本映画名作の一つである。

砂の器 デジタルリマスター 2005 [DVD]

松竹ホームビデオ

我が青春のジャズ・グラフィティ(10) ~J・J氏の伝説~

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(写真;© KOUICHI SAITO 世田谷文学館企画展 HPより)

植草 甚一(うえくさ じんいち) (1908年(明治41年)8月8日 – 1979年(昭和54年)12月2日)
敬意と親しみを込めて、「J・J氏」と呼ばれた。
ミステリー評論家であった。
英米文学の評論家であった。
映画評論家でもあった。
エッセイに添えられたペン画、コラージュが上手かった。
48歳にしてジャズの魅力にとりつかれた。
JAZZ評論家になった。
「楽器を持たないJAZZマン」とも呼ばれた。
すげえスノッブな爺さんだった。
博覧強記、雑学の天才だった。
1960年代後半から70年代にかけて若者文化のシンボル的存在だった。
19歳の私と57歳の青年J・Jとの出会いがあった。
不思議な人だった。
歳をとったら、あんな爺さんになりたいと思った。
我が青春のキーワードの一人だった。

行ったこともないのに、雑誌と本とでニューヨークを知り尽くしていた。
初めてNYに行く人には、「○○には行ったほうがいいでしょう。ここにあります。」と助言していた。
本人が初めてNYへ行ったのは1974年4月、66歳の時だった。
3ヵ月半も滞在した。  
NYの古本屋で店員も知らないような英語の古書を山ほど買い込んでびっくりさせた。 

1979(昭和54)年没。71歳。
いまだに伝説の人である。
いまだに不思議な人である。

もう手元にないが、そのころ、夢中になって読んだ本は、

ジャズの前衛と黒人たち (1967年) (晶文選書)

植草 甚一 / 晶文社


ぼくは散歩と雑学がすき (1970年)

植草 甚一 / 晶文社


そのJ・J伝説を「YOU TUBE」で見ることが出来る。本当に不思議な人だった。

植草甚一伝説①
植草甚一伝説②
植草甚一伝説③
植草甚一伝説④
植草甚一伝説⑤

千年紀の櫻 近江・石山寺から京都・円山公園へ

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あっという間に春。されば、我が家の歳時記は「梅」に続いて「櫻」が定番。先年、かの紫式部が源氏物語を書き起こしてから、千年を迎えた近江・花の寺「石山寺」から京都・円山公園への「櫻ドライブ」。

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(写真;石山寺多宝塔)

「石山寺」の創立は、東大寺大仏造立のための黄金の不足を愁えた聖武天皇が、ここに伽藍を建てて如意輪法を修すようにとの夢のお告げを受け、良弁僧正を開基として天平19年(747年)。本尊は秘仏「如意輪観音像」。境内の本堂(国宝)は、「石山寺」と称される由縁ともなった巨大な硅灰石(天然記念物)の上に建てられている。そして源頼朝によって、寄進された国宝の多宝塔が最も有名であろう。俳聖・松尾芭蕉は、たびたびここに仮住まいをして、多くの句を残している。

   石山の 石にたばしる あられかな
   あけぼのは まだむらさきに ほととぎす

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(写真;石山寺より瀬田川、琵琶湖、大津市街を望む)

そして石山寺といえば、「紫式部/源氏物語」。平安時代の寛弘元年(1004)、紫式部は新しい物語を作るために石山寺に七日間の参籠をしていた。折しも八月十五夜の月が眼下の瀬田川に映え、それを眺めていた式部の脳裏にひとつの物語の構想が浮び、とりあえず手近にあった大般若経の料紙に『今宵は十五夜なりけりと思し出でて、殿上の御遊恋ひしく…』と、ある流謫の貴人が都のことを想う場面を書き始められのが須磨、明石の二帖であると『石山寺縁起絵巻』には、記されているという。境内の豊浄殿では「紫式部と源氏物語展」が開かれ、第1帖「桐壺」に始まって、「夢浮橋」まで54帖からなる源氏物語絵巻や写本、華麗な屏風など多くが出展されていた。未だきちっと読んだことのない源氏物語、いつかはきっと・・・。

境内の櫻はといえば、まだ三分咲きくらいであったが、「花の寺」と呼ばれるくらいの見事さ。特に「月見亭」から桜の花霞みごしにみる瀬田川、琵琶湖の景色は絶景であった。昼食には名物「しじみ飯」を食して京都へ。

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(写真;円山公園中央のシダレザクラの古木)

円山公園。京都でも有数の「花見」、いや「花見酒」の名所。人出も多かったが、公園のあちこちには夜の宴に備えてブルーシートで場所取りをしている姿も目立った。お目当ての櫻は公園の中央の「シダレザクラ」。樹齢百年はゆうに超えているのだろうか、他の若い「シダレザクラ」と比べて、老いて花の数も少ないが、凛として聳え立つその姿には気品すら感じさせ、他を圧倒している存在である。まさに見事・・・。

櫻ほど日本人の生活の中に溶け込み、個人個人がいくつもの想い出を胸に持っている花はないであろう。何故日本人はこれほど櫻に魅かれるのであろうか?
『櫻(さくら)の原産地は日本であるが、中国では「ユスラウメ」を意味する「櫻」という漢字を、日本人は「さくら」に当てはめた。しかも「さくら」は「さ・くら」、「神の降り立つ場所」という意味である。それゆえに、神が降りたつ場所としてその花は、我々を祝祭へと運ぶ。・・・・ライトアップなどされると、どうしても見てはいけないものを見たような妖しさが漂う。・・・・さくらが妖しいのではない。日常生活に戻りきれない人の心が妖しいのだ。』と作家・玄侑宗久氏は書いている。

櫻ドライブのお供は、スムースJAZZといえばこの人、「ケニー・G」の「At Last The Duets Album」。このアルバムは、チャカ・カーン、デヴィッド・サンボーン、ダリル・ホール、アース・ウインド&ファイアー、バーブラ・ストライサンドなど、ポップスやジャズ界の大物ゲストを多数迎えて、スタンダード・ナンバーやポップ・クラシックをカヴァーした超豪華デュエット・アルバム。明るく華やかで、さわやかで聴きやすく、春のドライブのBGMには最適でしょう。ブライアン・マックナイトが歌う「ワム!/ジョージ・マイケル」のヒット曲「Careres whisper 」が懐かしい。

At Last…The Duets Album

Kenny G / Arista



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