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おやじのハコものがたり(8) ~夜景だけが美しい街~

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左の写真は、自宅前の道路から紅葉真っ盛りの雑木林を撮ったもの、もう一枚は、ご近所の清和源氏発祥の地、多田神社の山門を撮ったものである。お気付きのように電柱や縦横に走る架空電線が写り込んでいる。せっかくの我が家からのささやかな景観も台無しになってしまっている。昨今は、電力線に加え、電話、光ケーブル、ケーブルTV、有線放送、・・・・ 情報量が増えるにつれ、どんどんと電線量が増えていっているのである。欧州で観光地、住宅地をとわずスナップ写真をずいぶんと撮ったが、電線や電柱がこれほど醜悪に写りこむことは決してなかった。

日本には、豊かな四季、自然、里山、歴史的景観、歴史的建造物など世界に誇れる多くのものがある。また個々の建物をみれば、優れたデザインのものも数多くあるのに、都市単位、街単位で見るとどうして醜悪になってしまうのだろうか。ヨーロッパを旅するたびにいつも感じていたことである。欧米では、良好な住宅環境や街の景観を維持するため、様々な規制を設けることは当たり前となっている。ドイツでは隣家との境界線から各々4mは家の壁を離し、緑地を取ることとなっているし、ミュンヘン郊外の町では、地元産の木材を一定量建物や外壁に使用することが義務付けられているという。米国ニュージャージー州ですら、家のデザインや色は言うに及ばず、パラボラアンテナの設置場所にまで規制があるという。一時話題になった漫画家、楳図某氏の赤白の奇抜な住宅など、欧米では住民が建築を許さないし、そもそも建築許可など下りはしないのだ。かって御堂筋も倣ったパリの市街地における高さ30m規制は有名であるし、歴史的な景観の多い欧州では、市街地といえども、看板、ネオン、ビルのデザインなどに相当の規制があるのは当たり前になっている。とはいえ残念なことに、その代わり近年目立つのはあの意味不明の醜悪としか思えない落書である。ベルリンの壁崩壊以降目立つようになったというが、共産主義崩壊、自由と引き換えに失くしてしまったのが、美しい都市景観、街並みであるのかもしれない。

都市や住宅地の景観を守るには、まず電線の地中埋設化とある程度の規制が必要であろう。建蔽率や容積率だけでは無理で、デザインや建物用途、看板にまで踏み込む必要があると思う。そしてコストの問題。上下水道、ガスは地下埋設なのであるから、電線にしても共同溝などインフラの共用化などをもっと進めれば、何か解決策はあると思う。電力・ガスはエネルギー問題のため経産省、通信は総務省、建物・道路は国交省主管。こんなところにも、主管官庁毎の縦割り行政が、日本の都市景観のグランドデザイン化を明らかに阻害しているのである。電線の地中化などは、今の日本の経済状況では予算などつくはずもないだろう。しかし耐震化などのように、規制が需要を生む例もある。景観を守るための規制は、裾野の広い内需拡大につながる効果があるのではなかろうか・・。 

省エネなどはどこ吹く風、事実上野放しである電飾、ネオン、ライト・アップはますます無秩序に増えていく。そして12月はXmasのイルミネーションや光のイベントがさらに拍車をかける。かくして、日本の大都市とその近郊は、アジアの各都市と同じように「夜景だけが美しい街」へと化していくのだ。 

「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」と「ケニー・バロン/Kenny Barron」のベースとピアノのデュオの名盤「ナイト・イン・ザ・シティ/Night And The City」。都市へのチャーリーの想い。ブロードウェイ近くのJAZZクラブ「イリジウム」でのライブ録音である。聴いているだけでマンハッタンの夜景が目の前に現れてくるような、そして、そこで暮らす人間の営みに想いが自然と馳せるようなすばらしいアルバム。とにかくバロンの宝石のようなピアノのタッチには魅了される。

ナイト・イン・ザ・シティ
チャーリー・ヘイデン ケニー・バロン / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00005FKHX
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バリトン・サックスで豪快なソロで有名になった「ジェリー・マリガン」だが、ここで繰りひろげるスマートで上品な夜のイメージ。ボサノヴァ曲「カーニヴァルの朝」、ショパンのクラシック曲「プレリュード:ホ短調」、それにスタンダード。イージーリスニング的だけど、イージーリスニングとはひと味違う極上のジャズ。なんと冒頭のタイトル曲ではピアノを弾いているのだ。

 

Night Lights

Gerry Mulligan / Verve

 

 

 

 

 

 

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