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ボサノバはお好き?(2) ~ジャズ・ボッサからスムース・ジャズへ~

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ボサノバ語りを続けましょう。

さて、二つ目の流れは、ブラジルのボサノバ・ミュージシャンやブラジルを訪れたJAZZミュージシャンらとともにアメリカに渡り、JAZZミュージシャン達に大きな影響を与え、さらにもっと洗練され、進化して行ったJAZZボッサの流れである。1961年に訪れたブラジルでボサノバの魅力を体験したJAZZフルートの「ハービー・マン/Herbie Mann」は、彼流にJAZZと融合させて「ジャズ・ボッサ」の源流とも言うべき「カミン・ホーム・ベイビー/Comin’ Home Baby」を1962年に大ヒットさせた。

ヴィレッジ・ゲイトのハービー・マン ; ハービー・マン / Warner Music Japan =music=

 

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 1962年、「チャーリー・バード(g)/Charlie Bird」もブラジルから持ち帰ったボサノバを、スタン・ゲッツ(ts)に伝え、2人がレコーディングし発表した「デサフィナード」(ジョビン作で「ジャズ・サンバ」に収録)が大ヒットした。こんなこともあって、新しいJAZZのマーケットを探していたレコード会社は、「これは売れる」とふんで、ボサノバに飛びついていった。ポルトガル語ではなく、英語の歌詞をつけ、大物JAZZミュージシャンと組ませたり、JAZZYで洒落たアレンジをつけ、A&M、CTI、ヴァーヴ、ユニバーサルといったレーベルから次々とリリースされたボサノバは、アメリカにおけるブームに火をつけ、 すぐに世界にひろまっていった。あの「フランク・シナトラ」さえも1967年ジョビンとの共演によってシナトラ初のボサノバ・アルバム「シナトラ&ジョビン 」をリリースしているのだ。この動きは、1960年代から70年代にかけてのことであった。

「A.C.ジョビン」がオーケストラをバックにしたアルバム「イパネマの娘」を米国でリリースしたのが1963年。「スタン・ゲッツ/Stan Getz」が「ジョアン・ジルベルト」とコラボし、「ゲッツ/ジルベルト」をリリースしたのも1963年のことである。ジョアンの歌うポルトガル語を英訳するため、アメリカに同行していた妻のアストラッドがひょんなことからこのアルバムで、「イパネマの娘」を歌い、大ヒットさせ、その後のボサノバの行方を変えることにもなるのである。原詞ポルトガル語で歌うのはジョアン、続いて英詞をアストラットが歌っている。

ジャズ・サンバ : スタン・ゲッツ&チャーリー・バード / ユニバーサル ミュージック クラシック 
 

 

イパネマの娘 ; アントニオ・カルロス・ジョビン / ユニバーサル ミュージック クラシック  

 

ゲッツ/ジルベルト ; スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト / ユニバーサル ミュージック クラシック 

おいしい水
アストラッド・ジルベルト アントニオ・カルロス・ジョビン ジョアン・ドナート / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00008KKT0
 

私の最初のJazzミューズは、「アストラッド・ジルベルト/Astrud Gilberto」。狭くて汚い学生アパートで安物のプレーヤーで飽きるほどに聴いたのは40年前であった。抑揚のあまりない、淡々としたささやくような歌声は新鮮であり、私の耳をJazz Vocalにむけるのに十分なほど魅力的であった。それから20年ほどたって、たまたまNew Yorkに出張した折、彼女のステージを今はもうないジャズクラブ「Fat Tuesday」で観たことがあります。感激しましたね。

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こうして、「A.C.ジョビン」、「アストラッド・ジルベルト」、「タンバ4」などあまたのブラジリアン・アーティストたちがアメリカ経由で世界的に売り出し、有名になっていった。私たちの世代のJAZZファン、ボサノバ・ファンはこの辺りから、ボサノバに魅せられていったのではないだろうか。そして、その流れは、当時は「イージー・リスニング・ジャズ」と呼ばれた「スムー・スジャズ」という新しいジャンル、潮流をも作り出したのである。JAZZファンからすれば、「軟弱でエッジがない」、ボサノバ・ファンからすれば、「コラソン(魂)がない」といわれるかもしれないが、たしかに心地良いことこの上もないボサノバは、もはや現在「JAZZ」、「スムース・ジャズ」にとって、なくてはならない欠かせない音楽表現のジャンルとなったのである。そんなコンテンポラリーなJAZZボッサから私のお気に入りをいくつかあげておきましょう。

まずサックス&ボサノバといったら、「ハリー・アレン/Harry Allen」を真っ先にあげます。98年の「アイ・ウォーント・ダンス」に始まり、ハリーはいくつかのボサ・ノヴァ・アルバムをリリースしているが、いかにもジャズメンによるボサノヴァ・アルバムといった感が強い。ゲッツを意識したようなジャズ色濃厚なボサ・ノヴァからスムース・ジャズ的なボサ・ノヴァまで千変万化なスタイルを見せるが、けっしてイージーには流れない。
 

アイ・キャン・シー・フォーエヴァー ; ハリー・アレン ギルヘルム・モンテリオ ジェイ・バーリナー ロン・カーター グレディ・テート ジョー・アシオンBMG JAPAN

リカード・ボサノヴァ; ハリー・アレン / カメラータ東京

「イーデン・アトウッド/Eden Atwood」。モデルの仕事もしてたことがあるという、かなりの美貌の持ち主のジャズ・シンガー。「Waves: Bossa Nova Session」。ジョビンの作品を中心としたボサノバのスタンダード集であるが、Smooth Jazzなどのボサノバアルバムとはちょっと一味切れ味が違う。
 

Waves: Bossa Nova Session ;Eden AtwoodGroove Note Records

 トロンボーンを吹きながら歌う北欧スエーデンの美人姉妹は「スライディング・ハマーズ/Sliding Hammers」。ボッサ&バラードのベスト盤。
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来日記念盤 プレイズ・ボッサ&バラード;スライディング・ハマーズ / スハ゜イス・オフ゛・ライフ/アミュース゛

 

それでは、いくつかのボサノバ演奏をYOUTUBEでお楽しみください。

まず、Stan Getz カルテットの演奏する – Desafinado, Girl from Ipanema を。ウエストコーストJAZZの特長「クール」さがよく出た演奏。
 
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続いては、ひょんなことからボサノバの女王になっていった「アストラッド・ジルベルト」が歌う「イパネマの娘」。
 
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ニューオリンズのジャズ・フェスティバル。とあるビストロでの「ハリー・アレン」。演奏するは「How Insensitive」。
 
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