
このブログを書くために、CDを次々と引っ張り出して聴いていたら、気分がよくなり、もうすこしジャズ・ボッサのアルバムの紹介を続けたくなってきた。
そうそう、その前に、1960年代の初頭に、ブラジルから米国にもたらされたボサノバは、JAZZだけでなく、POPSの世界にも同時に大きな影響を与えたことにも触れておきましょう。この時期、1963年にリリースされた「イーディ・ゴーメ/Eydie Gorme」の「恋はボサノヴァ/Blame it on The Bossa Nova(ボサノバのせいよ)」は全米チャート最高7位を記録した大ヒットとなり、日本でもヒット曲となりました。あのプレスリーすら「ボサノヴァ・ベイビー」とか言う曲を歌っていたと思う。このころ、ダンスでも、「ゴーゴー」、や「ツィスト」と並んで、パートナーがいなくても踊れるボサノバが流行ったように思う。それともう一つ、「恋はボサノヴァ」と並んで彼女が歌った曲で大ヒットしたボサノバの曲があります。「ザ・ギフト(リカード・ボサノバ)/The Gift (Recado Bossa Nova)」です。この曲はジャズメンやジャズ・シンガーが大好きな曲のようで、本当に多くのカバーがあります。わたしのi-Podを覗いてみると、「ハリー・アレン」、「ハンク・モブレー」、「ハロルド・メイバーン」、「マンハッタン・ジャズ・クインテット」、「鈴木重子」、「グレース・マーヤ」などずらっと出てきます。この2曲が収録されているヒット名盤は「Blame It on the Bossa Nova(恋はボサノヴァ)」。

Blame It on the Bossa Nova ; Eydie Gorme / Gl Music Co.
「Eydie Gorme」のうたう「The Gift!(Recado Bossa Nova)」をYOUTUBEで。
少し寄り道しましたが、さっ、それではJAZZボッサの紹介に戻りましょう。
まずは、アメリカにボサノバをもたらしたミュージシャンの一人である「チャーリー・バード/Charlie Bird」のアルバム「ブラジリアン・バード」。大々的にストリングスやホーンなどを従えて録音したジョビン作品集である。華やかなアレンジとバードの心地良い生ギターが聴きどころ。あのゲッツとの共作の歴史的アルバム「ジャズ・サンバ」から約3年後の1965年の作品である。

ブラジリアン・バード チャーリー・バード / ソニーミュージックエンタテインメント
アルトサックス、「リー・コニッツ/Lee Konitz」の「ブラジリアン・セレナーデ」もおすすめ。スタイリッシュで哀愁漂う演奏はすこし、じんとくる。「リカード・ボサノバ」も収録。「トム・ハレル」のトランペットも泣かせる。

ブラジリアン・セレナーデ(紙ジャケット仕様) リー・コニッツ&ザ・ブラジリアン・バンド / ヴィーナス・レコード
わがミューズ「ステイシー・ケント/Stacy Kent」の私生活でのパートナーでもあるテナー・サックス奏者「ジム・トムリンソン/Jim Tomlinson」によるボッサ・アルバム。「ステイシー・ケント」との3曲の絡みもゴージャスで、クールさとモダンさを併せ持つ名盤「ソー・ナイス~ブラジリアン・スケッチ~」。

ソー・ナイス~ブラジリアン・スケッチ~ ジム・トムリンソン / キングレコード
ボッサのリズムでテナー・サックスとくれば、「ハリー・アレン」を再びあげない訳にはいかない。アレンとボサノバ、なんと相性がいいのであろうか。彼にはこのボサノバの柔らかなリズムが本当に合っている。自然体だ。ボッサのリズムに乗りながら、メロディを豊かにふくらませ、その歌心で私たちの心に潤いを与えてくれるのだ。

ドリーマー ハリー・アレン / BMGインターナショナル

サマー・サンバ ハリー・アレン / BMG JAPAN
「ジョン・ピザレリ/John Pizzarelli」のずばりアルバム・タイトルは、「ボサ・ノヴァ」。イケメンで人気ジャズ・ヴォーカリスト&ギタリストの全編ボサ・ノバ・アルバム。本作では本業のギターは控えめ、あくまでも歌で勝負している。名人「ドン・セベスキー」のアレンジも素晴らしい。

ボサ・ノヴァ ジョン・ピザレリ / ユニバーサル ミュージック クラシック
ヨーロッパ・ジャズ・ピアノの人気トリオ「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/Europian Jazz Trio (EJT)」。そのEJTが、「アントニオ・カルロス・ジョビン」の曲を中心に、「ルイス・ボンファ」や「ポール・マッカートニー」の曲まで収録したボッサ・アルバム「黄昏のサウダージ」。相変わらずの心休まるピアノに全身を委ねる・・・。

黄昏のサウダージ ヨーロピアン・ジャズ・トリオ / エム アンド アイ カンパニー
「ジョー・ベック・トリオ/Joe Beck Trio」。フュージョン・ギタリストの名手「ジョー・べック」の、ベース、ドラムスとのギター・トリオによるアルバム。テクニックと歌心あふれるフレーズを駆使し、ブラジルの名曲に新たな生命を吹き込む。なんといってもヴィーナス・レコード得意のエロ・ジャケもいい。

ブラジリアン・ドリーミン ジョー・ベック・トリオ / ヴィーナス・レコード
「ヴァルター・シュトラート/Walter Strerath」 、ドイツのボッサ・ピアノ・トリオ。これは珍しい澤野レーベルからのジャズ・ボッサ・アルバム「Fly To Brazil」。60年代中ごろ、その全盛期を迎えジャズ・ボッサがどうやって’75年のドイツまで伝承されていったか不思議であるが、やはり澤野、期待を裏切らないピアノ・トリオ。
Fly To Brazil ; Walter Strerath Trio ; 澤野工房
そう、ナベサダこと「渡辺貞夫(1933年 -)」をあげておかなくてはいけませんね。ナベサダといえばボサノバ、日本のJAZZシーンに最初にボサノバを持ち込んだミュージシャンである。1962年、ちょうどアメリカにボサノバが輸入された頃に、彼はボストンのバークリー音楽院に留学し、その後アメリカで演奏活動をしていた。ちょうどそのころ、ボサノバに出会ったのである。1965年、帰国した彼は1967年「ジャズ&ボッサ」を発表、日本にボサノバ・ブームを巻き起こしたのだ。その後、 「BOSSA NOVA ‘67」、「JAZZ SAMBA」、「BOSSA BEAT COLLECTION」 、「SADAO MEETS BRAZILIAN FRIENDS」など立て続けにボサノバ・アルバムをリリースし、「ナベサダ=ボサノバ」の評価がすっかり定着してしまった。

ボサノバ’67(K2HD/紙ジャケット仕様) 渡辺貞夫 / ビクターエンタテインメント
ジャズ・ボッサの巨匠「ワルター・ワンダレイ/Walter Wnderley」。クールなオルガン・サウンドが魅力のブラジルNo.1オルガニストの大ヒット・ナンバー「サマー・サンバ」を収めたインスト・ボサの傑作アルバム「サマー・サンバ」。66年にアメリカでレコーディングされたアルバムで、その新鮮に響く独特のサウンドのボサ・ノバは、ジャズにおける「ジミー・スミス」のようなものか。

サマー・サンバ ワルター・ワンダレイ / ユニバーサル ミュージック クラシック
「イリアーヌ /Eliane Elias」。ピアニストとして1980年代に頭角をあらわしたブラジル出身の「イリアーヌ・エリアス」。やがてピアノと共に、ボサ・ノヴァの歌手としても有名になっていく。1998年にヒットしたボサ・ノヴァ集「海風とジョビンの午後」は母国語(ポルトガル語)の歌唱でのジョビン集。ジョビンが生んだ不滅のメロディにストレートにアプローチしていて、囁くようなちょっとアンニュイな歌い方もナイス。テナーサックスの「マイケル・ブレッカー」のサポートも光る。このアルバムを聴いていると、さわやかなイパネマ海岸の風が吹いてくる。これは春ではなく、夏に似合う一枚なのだ。
アルバム「私のボサ・ノヴァ」は、クールで芯のある独特の低音を持ボサ・ノヴァ歌手つの魅力が十分に発揮されたもの。曲目もお馴染みばかりで、誰にでも親しめる。ピアノプレイは必要最小限にとどめ、お洒落なストリング入り。
海風とジョビンの午後 イリアーヌ / EMIミュージック・ジャパン

私のボサ・ノヴァ イリアーヌ / EMIミュージック・ジャパン
「イリアーヌ・イリアス/Eliane Elias」は多才だ。歌も、ピアノも、そして大変な美人・・・。アストラッド・ジルベルトとよく比べられるが、「イリアーヌ」のほうが、ずっと美人で、しかも歌が上手いこと。そしてピアノを弾けること。そのピアノの才を発揮した最近のアルバムに、彼女が敬愛したビアノの巨匠をトリビュートした「サムシング・フォー・ビル・エバンス」がある。それもそのはず、彼女のご主人は「ビル・エバンス」のラスト・ベーシストだった「マーク・ジョンソン」なのだ・・・。
さっ、また最後にYOUTUBEをいくつかお楽しみいただきましょう。
渡辺貞夫&ワルター・ワンダレイのコラボで「Summer Samba(So Nice)」をお聞きください。
「Eliane Elias」のうたうご本人?のセクシー・フォトも楽しめる「サマーサンバ(So Nice)」 と 2009年7月に行われたマルセイユのライブでの「Chega de Saudade/想いあふれて」のYOUTUBEを続けてどうぞ。
1960年3月生まれ、もうすぐ50歳のイリアーヌ。すこしもその美貌と妖艶さは衰えていないようだ・・・。
「アンリ・サルバドール/Henri Salvador」のフレンチ・ボッサの名曲「Jardin d’hiver (こもれびの庭に)」を「Stacy Kent & Jim Tomlinson」で・・・。 この曲は、フランスでリリースされたアルバム「ジム・トムリンソン/The Lyric featuring Stacey Kent」に収録されている。
注1)今回 YOUTUBEの埋め込みが上手くいっていませんので、動画をご覧になりたい方は、太字部をクリックしていただくか、元ブログ(http://oyajijazz.exblog.jp/12896048/)へジャンプしてください。
⇒ 編集部のアドバイスにより問題解決しました。
注2) 今までもそうですが、紹介したアルバムの詳細を知りたい方は、ジャケット写真部(場合によっては下線部をクリックすれば、AmazonなどのCD紹介へジャンプします。

