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もしもピアノが弾けたなら(22) ~ ショパンのミステリー ~

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88Keys スタインウェイピアノができるまで/ マイルズ チェイピン / (株)小峰書店 

 

 

世界最高水準のピアノ、スタインウェイ。そのピアノが、どのようにして作られていくのか、素材である木の選択、熟成から、完成した楽器のボイシング(整音)まで、ニューヨークの工場での工程を追いながら、美しいイラストで詳細に綴った絵本。ピアノづくりの歴史をいきいきと語るなかで、著者はグランドピアノがなぜこのような形につくられるようになったのか、いかにピアノを偉大な芸術作品にまで高めたかを解き明かしていく。 最近読んだ楽しくて美しい絵本。

少し前、NHKハイビジョンで「仲道郁代 ショパンのミステリー 特別編」という番組を観た。日本を代表する女流ピアニスト、「仲道郁代」さんが今年生誕200年を迎える作曲家ショパンの創作の秘密に迫るという番組。何がミステリーかというと、かねがね仲道さんは、ショパンの時代のオリジナルの楽譜の指示記号に疑問をもっていて、その疑問を解く鍵を求めてポーランドやウイーンを旅する番組であった。

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番組の中で、彼女はショパンが愛用していたというピアノ、「プレイエル(PLEYEL)社製のピアノ」に出会い、実際に「プレイエル」を弾いて、今のピアノとの音色の違い、タッチの違いを実感し、ショパンのペダルを離す記号の位置が異様に早いことや、不思議な運指の指示の謎を解くのである。そして、1839年に製造された「プレイエル社製ピアノ」を日本で探し出し、そのピアノによるショパン・コンサートを実現させ、「練習曲10-3 ホ長調 別れの曲」の演奏でコンサートが終わるという印象深い番組であった。

伝統の職人技によって「ピアノ」というそれ自体が芸術品に近い楽器が作り出され、作曲家がそのピアノによって作り出される音世界を音符という記号によってイマジネーションし、ピアニストが全身全霊を込めてそれを奏でる。人と道具のコラボによって作り出される音楽美の極致がピアノ曲である。

今年、生誕200年になる「ショパン」を記念してクラシック以外の分野、JAZZのアーティストからも様々なアルバムがリリースされている。その中で、日本を代表するJAZZピアニスト「小曽根真」の最新アルバムは「ロード・トゥ・ショパン」。このアルバムは2009年11月にワルシャワで、YAMAHAのピアノを使用して録音された。冒頭と最後にポーランドに敬意を込めてポーランドの女性シンガーとともにポーランド民謡が演奏されているが、深い哀愁を感じさせる佳作。

「 ・・・・ 果てしなく大きな愛をショパンの書いた音符たちは教えてくれる。僕はまだその美しい場所からほど遠いだろう。このショパンへの道を歩きながら、このアルバムの中で僕は彼と一緒に素晴らしい旅をした。 ・・・  小曽根真」

はたしてこのアルバムはクラシックなのか?JAZZなのか?そんな疑問などどうでもよくなるかもしれない。
 

ロード・トゥ・ショパン

小曽根真 / ユニバーサル ミュージック クラシック

 

 

観てみますか? プロモーション・ビデオ「小曽根真 -Road to Chopin- 今、ショパンを語る」。 
 

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