
前回のブログ「60歳過ぎたら ・・・」で、私の音楽的持病、「特定の歌衝動買い症候群」について触れましたが、告白すると実はもう一つ持病を持っています。それは、「ロリータ・ボイス症候群」、すなわち「ロリータ・ボイス」が大好きなのです。断っておきますが、「ロリータ・ボイス」が好きなのであって、決して「ロリータ趣味」を持っているのではありませんので、誤解なきようお願いいたします。
「ロリータ・ボイス」というのは、その歌声を「風邪をひき、鼻にかかったような甘い声」と評された「ブロッサム・ディアリー」の歌唱スタイルを元祖とするもので、最近では、「ロリータ・ボイス」とは呼ばずに、もっと上品に、「ウィスパリング・ボイス」、あるいは「ハニー・トーン・ボイス」、「シュガー・ボイス」などという呼び方をしているらしいが、わたしは、「ロリータ・ボイス」という呼び方が、下品かもしれないが一番「言いえて妙」だと思っています。
惜しくも1年前に亡くなってしまった「ブロッサム・ディアリー/Blossom Dearie」にはじまり、「ガブリエラ・アンダース/Gabriela Anders」、「リサ・エクダール/Lisa Ekdahl」、「ソフィアペターソン/Sofia Petterson」、「シモーネ/Simone」、「仲宗根かほる」などが私が発症した女性ボーカルのコレクションである。しかし、ここしばらくは発症することがなかったので、病は完治したと思っていたのですが、なんのなんの病原菌は根強く残っていましたね。しかも、JAZZアーティスト不作だと思っていた国、ドイツからの感染とは・・・。
「リザ・ヴァーラント/Lisa Wahlandt」のアルバム、「ハートに火をつけて」である。ミュンヘン生まれ、推定年齢30数歳、熟女に手が届く年。私も含め、今まで日本では知られていなかったがドイツ、ヨーロッパでは結構有名で、本アルバムも6作目だという。
上品に表現すると「ヴェルヴェットのようにスムースでソフトなヴォーカルが持ち味」のリザが歌うのは、アルバム・タイトルにもなっている「ドアーズ」の「ハートに火をつけて」や、「ローリング・ストーンズ/アズ・ティアーズ・ゴー・バイ(涙あふれて)」、「マーヴィン・ゲイ/インナー・シティー・ブルース」などのロック/ポップス・カヴァーである。そして今回バックでサポートするのは、「ウォルター・ラング(p)」率いるヨーロッパを代表するピアノ・トリオ「Trio ELF」。リリカルなピアノがリザのボーカルをひきたてる。
同じ歌かと耳を疑うように驚いたのは2曲、一つはシューベルトの歌曲「おやすみ/Gute Nacht」をこんなにJAZZYなバラードとして歌ったこと。もう一つは、パワフルな強い女のイメージで「グロリア・ゲイナー」が絶唱して世界的に大ヒットしたあのディスコ・チューン「恋のサヴァイヴァル/I Will Survive」。囁くようにまるで180度転換した歌い方で耳と心をくすぐる。ロリータなリザの声は、一度聴いたら忘れられないどころか、病み付きになりそうな予感も。だからこの病は嫌なんですよ ・・・ 。

ハートに火をつけて / リザ・ヴァーラント+ウォルター・ラング / ミューザック
探してみましたが、動画もあるにはあるのですが、YOUTUBEに彼女の特長がよく出た画がありません。ホームページのトップでちょっと歌声が聴けます。
