
神童さんへ
映画「ふたたび」を私も見ました。コメントで書こうと思いましたが、感動も深く、長くなりそうなので、本文にしました。
久しぶりに映画館で涙しました。ハンセン病という重いテーマを扱った映画ですが、塩屋俊監督は日本のJAZZ発祥の地で、あの震災を乗り越えた神戸の町と主人公の健三郎や家族、仲間たちの再生を同調させた物語にしたいという思いが強くあったようで、その思いは十分に描かれていたと思います。この神戸の地を舞台にした映画には、私の知っているいくつかの場所がロケ地として登場したため、私にとっても格別な映画だったようです。先日紅葉を見に行ったばかりの京都府南丹市美山町のかやぶきの里、昔子ども達と遊んだ和歌山県・白浜町の海岸、西宮市大手前大学、日ごろ親しんでいる神戸ハーバーランドとメリケン波止場、それに元町界隈 など ・・・。そして、一度だけ行ったことのある三宮・北野坂の老舗のJAZZクラブ「ソネ(SONE)」。映画にもチラッと出ていた名物オーナーの曽根桂子さんはこの映画の公開を待たずに8月に亡くなってしまった。

それにしても、主人公・健三郎を演じた「財津一郎」の渾身の演技、光っていましたね。遺作のつもりで取り組んだそうです。彼はトランペットは吹けないのですが、心の闇や慟哭を居るだけで表現できる存在感を持ち、しかもJAZZのスイング感を体現できる役者は彼しか居ないと監督は決めていたそうです。バンドのメンバーの顔ぶれも演技もすごかったですね。ベースは最近、「植木等」に続いて「谷啓」を亡くしたばかりの「犬塚弘」、トロンボーンは確かJAZZレストランのオーナーと思うが、「おひょい」こと「藤村俊二」、ドラムはかって歌手であった「佐川満男」。いずれも、老いの悲しみや存在感、何にもましてJAZZを体現できるキャスティングであったと思います。そして、渡辺貞夫も友情出演。
私も気に入ったマイナーで軽快なクール・ジャズ・クインテットの哀愁のテーマ曲は「Alive Again」という曲で、思わずサウンド・トラックのCDをシネマのショップで買ってしまいました。多分今年、私のイチオシの映画、最高のじじい映画となる深い感動を呼び起こした映画でした。もちろんこの映画は同じタイトルの小説が原作のフィクションですが、彼らのあの深くて強い絆を我々も持ちえているでしょうか?
最後にYOUTUBEにアップされていた予告編であの感動を再び味わってください。
