東北へのエール、「You Must Believe In Spring」シリーズの最後は、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」で締めくくりましょうか。1977年に録音されていたこのアルバムは、1980年、エヴァンスの死後にリリースされた。兄弟、友人を相次いでなくした後の録音だけに、死、喪失感を色濃く感じ取ることができる。このアルバムをエヴァンスの最高傑作にあげる人も多い。
You Must Believe in Spring Bill Evans / Rhino / Wea
お届けしてきた「You Must Believe In Spring」シリーズ、今回は「クレオ・レーン/Cleo Laine」。スキャットで名高いイギリス出身のベテラン女性ヴォーカリストにしてミュージカル女優である。ジャズ、ポピュラー音楽、クラシック音楽の各部門においてグラミー賞にノミネートされたことのある唯一の女性歌手であるという。
彼ら二人のそれぞれのアルバムに収録されている「Spring Will Be A Little Late This Year」というあまりよく知られていないスタンダードがある。「サマーセット・モーム/Somerset Maugham」原作の映画「Chritmas Holiday」(1944年)のために書かれた曲らしい。作詞作曲は、「フランク・ラーサー/Frank Loesser」。これらアルバムはヨーロッパJAZZの大名盤、ヤコブスの「Come Fly With Me」は私の愛聴盤でもある。
【 Make Someone Happy 】 作詞;Betty Comden & Adorf Green 作曲;Jule Styne
「♪ Make someone happy, 誰かを幸せにしてあげよう
Make just one someone happy, ある誰かを幸せにしてあげればいい
Make just one heart the heart you sing to. その人の心に歌いかけてあげよう
One smile that cheers you, 必要なのは元気づける笑顔、それと
One face that lights when it nears you, そばに来ると周りがパッと明るくなる笑顔だ
One girl you’re ev’rything to. そしてあなたが全てと思ってくれるその人
Fame if you win it, 名声なんか手に入れても
Comes and goes in a minute. そんなものは一瞬でなくなってしまう
Where’s the real stuff in life to cling to? 人生の中で頼れる真実はどこにあると思う?
Love is the answer, 答えは「愛」さ
Someone to love is the answer. 愛する誰かこそ、その答えだ
Once you’ve found her, 一度愛する誰かを見つけたら、
build your world around her. その人の周りにあなたの世界を築きなさい
Make someone happy, 誰かを幸せにしてあげよう
Make just one someone happy, ある誰かを幸せにしてあげればいい
And you will be happy, too. そうすれば、あなたも幸せになれるのだから ♪」
「♪ Smile, though your heart is aching, 微笑んで 心が痛くても
Smile, even though it’s breaking; 微笑んで たとえくじけそうでも
When there are clouds in the sky, you’ll get by 行く手に 雲がかかっても
If you smile through your fear and sorrow, 微笑んで どんなにつらくても
Smile, and maybe tomorrow 微笑んで たぶん明日には
You’ll see the sun come shining through for you. 君を輝かせる明るい日差しが
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ♪ 」
ギターとボーカルの異色JAZZデュオ、「フライド・プライド/Fried Pride」の8枚目のの最新アルバム「for your smile」から。
「ニコレッタ・セーケ/Nikoletta Szoke」。可憐な美形で、「秘密の花園」入りした私が好きな女性歌手の一人である。ヨーロッパJAZZ、それもピアノを主体とした良質なJAZZを提供し続けてくれている澤野工房にあって、ピアニスト「ヨス・ヴァン・ビースト/Jos Van Beest」のパートナーにしてボーカルの「マリエル・コーマン/Marielle Koeman」を別にすると、初めての本格的なJAZZボーカルのデビューである。デビュー作からかなり入れ込んで、やばくなっていたが、この澤野からの3作目も期待にそぐわぬ出来。前作同様、「ロバート・ラカトシュ/Robert Lakatos」のピアノ・トリオが歌伴をつとめ、スタンダード、そしてポップの名曲を、近づく春にふさわしく、華やかに聴かせる。「リュック・ベッソン/Luc Besson」監督の映画「レオン/Léon(1994)
」のラスト・シーンで使われた「スティング/Sting」の「Shape Of My Heart」と、ラカトシュの大人気曲に彼女自身が詩をつけた「Allemande」が心に染み入る歌唱。
ニコレッタ・セーケ/SHAPE OF MY HEART Nikoletta Szoke(vocal) Robert Lakatos(piano) Jozsef Horvath Barcza(bass) Andras Mohay(drums)
そして、二人目はこのブログでも何回か紹介した、「エミリー・クレア・バーロウ/Emilie-Claire Barlow」の新作アルバムは「The Beat Goes On」。ボサノヴァからバカラック、60年代のポップな名曲が小粋なアレンジで蘇る。「雨に濡れても/Raindrops Keep Falling On My Head」、「The Beat Goes On / Soul Bossa Nova」、「These Books Were Made For Walkin’」などJAZZ的フィーリングがあふれる。全ての編曲を彼女が手がけたというから、相当の才人である。ハンドルを握る指先が思わずリズムを刻みたくなる快作。
ビート・ゴーズ・オン エミリー・クレア・バーロウ / ビクターエンタテインメント
彼女の歌で、「The beat goes on soul bossa nova」。
お久しぶりの登場の「イーデン・アトウッド/Eden Atwood」。新アルバムは「Like Someone In Love」。「バニー・マニロウ/Barry Manilow/When October Goes」や「シャーリー・ホーン/Here’s To Life」など新スタンダードといえるナンバーを彼女がどう歌うか。そして、声帯にできた腫瘍の除去手術を受けた彼女の歌声がどう変わっているかを聴きたくて求めたアルバム。かえってダイナミックで強くしなやかな声を獲得し、さらに輝きを増したようにも思える。
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