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心やさしい科学の子は ・・・

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「♪ ・・・ 心やさしい ラララ 科学の子 十万馬力だ 鉄腕アトム ♪」。

「手塚治虫」の人気漫画「鉄腕アトム」のTVアニメの主題歌である。人の善悪を見分けられる電子頭脳や、60か国語を話せる人工声帯を持ち、何よりも重水素燃料による核融合エネルギーを供給する、つまり原発によって動く10万馬力の原子力モーターを動力源として内臓し、足のジェットエンジンで最大マッハ5で空を駆け巡る。世界中の子ども達の憧れや夢を見事につかんだアニメの傑作である。

「アトム」は原子、原子力の意味であることはいうまでもないが、妹は「ウラン」、弟は「コバルト」と名付けられたように、一家には放射性元素に関する名前が付けられている。まさに「鉄腕アトム」は、原子力の平和利用の象徴でもあった。たしか平和利用、原子力発電のシンボル・キャラクターとして一役買っていたと記憶している。愛くるしい顔をしたその体内に超小型原発を抱き、正義のために戦う。そんなキャラが平和利用推進というキャンペーンにはもってこいだったのであろう。「その原子力発電所が ・・・ 」である。残念なことに、「アトム」もなにか薄汚れてしまった様な気がする。もし、「手塚治虫」が存命ならば、「アトム」に今何を語らせたのであろうか。

「手塚治虫」の出身地である宝塚市には、「手塚治虫記念館」がある。かって、子どもをつれて何回かいったことがあるが、「手塚治虫」は、原子力利用についてアトムを通じて、何をどう描きたかったのか?そんな背景や彼の考えについての答えやヒントがここにはあるかもしれない。そんな観点で今一度記念館を訪れて見たいと思っている。

今までは原発容認派だった私は今、「脱原発」サイドに大きく傾いている。日本の現実を考えれば、「原発の新設はしない、既存原発については、見直した新しい基準で運転の継続か否かをふるいにかけていく。そして耐用年数が来たものから、順次停止、廃止していく。そしてそれまでに、この国の在り様を含めて、国民的合意を形成しながら、エネルギー政策の転換を図っていく」といった政策が現実的ではないだろうか。そんな大方針を早く決め、発信し、それに向けて国民の叡智や総力を結集していくべき時期ではなかろうか。

画期的な省エネを可能とする技術の開発や、湯水のように電力を使う我々の暮らし方の見直しを図る一方で、現在1%程度の利用でしかない自然エネルギーによる発電量の大幅な増加や、バイオ、深海利用などの石油代替エネルギーの技術開発を、もっとオープンに加速度的に進めていくためには、政治と密接な関係を持ちながら、発電、送電、配電を地域独占してきた電力会社のあり方やインフラ・システムの再検討、再構築に踏み込まざるを得ないだろう。小規模発電、オンサイト発電など、少なくとも原発に依存しない発電の多様化の実現のためには、発電、送電に関する規制緩和や自由化が間違いなく必要であろうし、東西の60Hzの壁を乗越えられるような電力の融通利用のためには、現在の10電力会社独占体制も議論の対象になってよい。原発問題と不可分な関係を持つこの国のあり方について、まだまだ国民的議論を深めていく必要がある。

最近、TV主題歌やアニメ・ソングをJAZZアレンジしたアルバムをよく見かけるが、日本のJAZZシーンにおける才人、「クリヤ・マコト」がTV主題歌をJAZZにアレンジ・プロデュース・演奏したアルバムがある。「TVジャズ・アンソロジー~Makoto Kuriya」。たんなるアニメ・ソング集の域を超えるJAZZアルバム。



TVジャズ・アンソロジー~Makoto Kuriya Produces~  テレビ主題歌 / オーマガトキ

その「クリヤ・マコト」自身のピアノ・ソロでオープニングに収録されている「鉄腕アトム/Astro Boyのテーマ – Makoto Kuriya」。アトムの表情が印象的なYOUTUBE。

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2 Responses to “心やさしい科学の子は ・・・”


  1. Teruo
    on 5 月 1st, 2011
    @ 11:52 AM

    アトムもうつむき加減で何だか寂しげですね。原発の問題は私は肯定派・容認派・否定派いまだ自分の立ち位置を決めきれないでいます。本当に難しい問題だと思います。
    以前紹介していただいたヨーロピアンジャズトリオの「与作」も新鮮でしたが、アトムのように聞き慣れたメロディーがジャズのアレンジでまた違った新しい印象を持ってしまいます。


  2. 大屋地 爵士
    on 5 月 1st, 2011
    @ 5:17 PM

    Teruoさん まだ迷いつつも「脱原発」に傾いています。快適さや便利さを享受しつづけるために、日本のどこかや誰かが、万一の事故の時には大きな犠牲を払うことに疑問を感じだしたからです。ある意味で「沖縄問題」と共通点があるかもしれません。アトムの曲をこんな感じで聴いたのは私も初めてでした。

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