
「男の隠れ家」。かっては私も大阪や京都、東京の盛り場あたりにいくつか持っていたのだが、もう縁がなくなってから何年も経つ。第一、もう隠れたいと思う「なにか」がないのだ。だから隠れ家の必要もなくなったともいえる。毎日が隠遁生活といえば、そうかも知れないのだから ・・。そして「男の隠れ家」という言葉に、なにかしらバブルな感じもしないではない。しかし、また行って見たいという思いも一方でするのである。
そんな最近の私の「隠れ家的場所」といえるのは、「イオン・ラウンジ」。大手ショッピング・センターの行っているサービスである。このラウンジのカードを持っていれば、いってみれば、航空会社のラウンジと同じようなサービスがイオン各店で受けられるのである。といっても、ドリンク、雑誌・新聞、スナック程度ではあるが ・・・。私の行動範囲のなかに、イオンのSCが4店ほどあるので、結構、日々の買い物の時に利用する回数が多く、重宝しているのである。ラウンジは、ひっそりと目立たないように売り場の片隅に設けられていて、航空会社のラウンジと同じように「あなただけ特別に・・」という消費者心理をくすぐるように演出されている。うまい「顧客囲い込み」のための戦略のように思える。
一人、隠れ家で静かに酒を飲む。もはや想像でしかなくなったそんなシーンで聴きたいと思う男性ボーカル・アルバムがある(女性シンガーばかりではないのですよ)。「マイケル・フランクス/Michael Franks」の「スリーピング・ジプシー/Sleeping Gipsy」。中でも、マイケルが作曲し、かの「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antônio Carlos Jobim」に捧げた歌「アントニオの歌/Antonio’s Song (The Rainbow)」は、じーんと胸に沁みる男の曲である。1977年リリースのアルバムながら、いまでも忘れがたい曲。当時は、「ソフト&メロウ、シティ・ミュージック」なんていっていたが、なかなかどうして実にお洒落で、大人のサウンドといえる。
「♪ ・・・・ When most of my hope was gone
Antonio’s samba led me
To the Amazon
We sing the song
Forgotten for so long ・・・・ ♪」
今ではもう大御所の若きプレイヤー「ジョー・サンプル/Joe Sample」、「ラリー・カールトン/Larry Carlton」、「デヴィッド・サンボーン/David Sanborn」、「マイケル・ブレッカー/Michael Brecker」らのヴィヴィッドなサポートも印象的。

スリーピング・ジプシー マイケル・フランクス / ワーナーミュージック・ジャパン
「Antonio’s Song (The Rainbow) -Michael Franks」
