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路傍の花、樹々の鳥 (16) ~ しのぶもぢずり ~

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いやあ!暑いのなんのって。今日の山作業、爺さん連中は「熱中症にでもなったらかなわんわ」と伐採作業は行わず、山頂まで「ナラ枯れ」をチェックしながら登るだけで、後はよもやま話 ・・。幸いなことに、まだ「ナラ枯れ」の被害は発見できなかった。

公園の草叢には多くの「ネジバナ(捩花)」が咲き始めている。「ネジバナ」は、小型のラン科の多年草で、別名「モジズリ(綟摺)」とも呼ばれている。多数の桃色の小さな花を、細長い花茎の周りに螺旋状に密着させるようにつけて咲くことから、この名前がある。そして別名の「モジズリ」は、古き昔に、陸奥(むつ)の国の信夫郡(福島県*注)で作られ、朝廷に献上されていた、ねじれて絡まったような文様の染め物、「信夫綟摺(しのぶもじずり)」に由来するとのことである。

 

そう、かって高校の古文で習った「古今集」にある「河原左大臣(かわらのさだいじん)」こと「源融(みなもとのとほる)」の歌、

  陸奥(みちのく)の しのぶもぢずり 誰(たれ)ゆゑに
         乱れそめにし われならなくに    河原左大臣(14番)『古今集』恋四・724

に詠まれた、あの「しのぶもぢずり」である。心に秘めた片思い、「忍ぶ恋」を詠んだ歌。恋してもかなうはずのない高貴な人や他人の妻への慕情に心を乱す男のことを歌った歌である。

古今集~みちのく~しのぶもぢずり~ネジバナ~わが山遊び ・・・と時空を超えて、私と過去や東北地方とをつなげた日本のどこにでもある何の変哲もない野草「ネジバナ」。そんなことにもロマンを感じてしまうセンチメンタルな爺です。

「忍ぶ恋」、「耐える恋」、「道ならぬ恋」、「悲しい恋」 ・・・。古今、歌謡曲、演歌、シャンソン、ファド、ポップス、スタンダード、サンバ ・・・、ジャンルを問わず名曲、名歌が星の数ほどあるテーマである。しかし、アルバムというとどうだろうか? 悲しい恋、失恋をテーマにしたアルバムで、すぐ思い浮かぶのが、「カーリー・サイモン/Carly Simon」の「トーチ/Torch」である。トーチ・ソングとは,失恋の悲しみを綴った歌のことで、そのトーチ・ソングを集めて、「カーリー・サイモン」が歌い綴った81年の作品。72年に結婚し、二人の子どもまでなした「ジェームズ・テイラー/James Taylor」との離婚が83年。1981年といえば、その直前で、もうこのころは実質的に結婚生活は破綻・破局していたのであろう。そんな中で歌い綴ったアルバム。切なくなるような女ごころ、未練や苦悩が、歌唱からもジャケットからも、よくつたわってくる。



Torch  Carly Simon Warner Bros.

アルバムの中で最も好きな曲、「Carly Simon – Hurt (傷ついて)」

「英語の歌詞はコチラ」
 
「♪ I’m hurt to think that you lied to me ・・・ ♪」

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注)指摘により間違いが分かりましたので秋田県⇒福島県訂正いたします。 

 
 
 

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