JAZZYな生活

プレミアムエイジ ジョインブログ

ハリウッドで最もJAZZを愛する男

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(写真は「フジバカマ(藤袴)」)

前回に引き続き、「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」と「ジェイミー・カラム/Jamie Cullum」にまつわる音楽の話をもう少し続けましょうか。
 
「クリント・イーストウッド」は、根っからのJAZZファンで有名な監督であることはご存知でしょう。クリント自身、クラブでピアノを演奏したこともあり、かつては音楽を勉強しようとシアトル大学に入学したほどだったが、生活費を稼ぐために、大学はやめざるを得なかったという。監督作品に、「チャーリー・パーカー/Charlie Parker」をテーマにした「バード/Bird」があり、「セロニアス・モンク/Thelonious Monk」の音楽ドキュメンタリー、「ストレート・ノー・チェイサー/Straight, No Chaser」をプロデュースしている。 また、「マディソン郡の橋/The Bridges of Madison County」をはじめとして、JAZZを自身の映画音楽として効果的に使っているし、息子の「カイル・イーストウッド/Kyle Eastwood」はジャズ・ベーシストとして活躍していることもよく知られている。

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また、自身の映画の音楽監督も手掛けていて、「ミスティック・リバー/Mystic River」、「ミリオンダラー・ベイビー/Million Dollar Baby」、「父親たちの星条旗/Flags of Our Fathers」では、音楽担当のクレジットにその名を連ねている。しかしながら、いずれもその音楽が大きな話題になったり、私の心に残ることがなかったことを見ると、作曲については、そう非凡な才能の持ち主ではないのかもしれない。しかし、ハリウッドで最もJAZZを愛する男であることには間違いない。

その証拠に、私はいまだ観たり、聴いたことはないが、こんなDVD、CDがリリースされている。「イーストウッド ・アフター・アワーズ /Eastwood After Hours」。イーストウッド自身が監督あるいはプロデュースした映画で使用したJAZZの数々の曲を、彼をリスペクトする「ケニー・バロン/Kenny Barron」らジャズ界の重鎮たちが、1996年10月カーネギー・ホールで演奏した模様を収めているとある。

イーストウッド ・アフター・アワーズ [DVD]

ワーナー・ホーム・ビデオ

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イーストウッド・アフター・アワーズ~ライヴ・アット・カーネギー・ホール

オムニバス / ダブリューイーエー・ジャパン

 
 

 

そのイーストウッドが、自身の映画ではなく、音楽を担当した映画が一作だけある。「ジェームズ・C・ストラウス/James C. Strouse」監督、 「ジョン・キューザック/John Cusack」主演、「さよなら。いつかわかること/Grace Is Gone」(2007年製作)である。

二児の女の子を残し、イラクに出征した妻グレイスが戦死したという知らせが、シカゴのホームセンターで働くスタンレーのもとに届く。2人の娘にその事実を伝えることができないスタンレーは、彼女たちを車に乗せると、娘が行きたがっていたフロリダの遊園地を目指して突然の家族旅行を始める ・・・。地味ではあるが

妻が兵士として戦死など、日本ではちょっと考えられないことであるが、アメリカの全軍人の14.3%が女性兵士というし(白石光氏による)、2003年3月の開戦以来、イラク戦争での米国女性の戦死者は、2008年現在で70人を超えるという。(クリステン・ホルムステッド著『Band of Sisters: American Women at War in Iraq』による 公式サイト

この映画のプロデューサーでもある「ジョン・キューザック」が、「イラク戦争反対」の立場をとっていた、イーストウッドに依頼し、イーストウッドが快く引き受けたという。

さよなら。いつかわかること [DVD]

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そして、ちょうどこのころ友人である息子カイルを通じて、レスペクトしていた父親のイーストウッドと知り合った「ジェイミー・カラム」は、イーストウッドの手になるこの映画のテーマ曲を、自身のアルバム「The Pursuit」特別版に収録したのである。つまり、イーストウッドから作曲を依頼された「グラン・トリノ」のテーマ曲とイーストウッドが作曲した「さよなら。いつかわかること」のテーマ曲が一対であり、同じCDの中に並んでおさまっているのである。そしてそのことに、カラムのイーストウッドに対する深いリスペクトと、親子ほど世代は違うが、音楽を通じて結ばれた二人の男の友情を私は感じるのである。

Pursuit (W/Dvd) (Dlx)

Jamie Cullum / Verve Forecast

「さよなら。いつかわかること」のテーマ曲、「Grace is Gone/Jamie Cullum」
 
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企業人の矜持

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【矜持】【矜恃】(きょうじ);自信と誇り。自信や誇りを持って、堂々と振る舞うこと。大辞林(三省堂)
「置かれた環境や人のせいにしない」ということを付け加えてもいい。

まだ捜査やら調査がこれから始まるので、軽々には判断できないが、東証一部上場企業であるD製紙、同じく精密機械、光学機器で定評のあるO社で、何やら胡散臭い不透明なカネの流れが報じられている。創業者につながるというだけで、百億近い会社の金をカジノにぶち込む「アホぼん」経営者。超甘い経営見込みだけで巨額のM&A投資とコンサル会社への非常識な報酬をした結果、巨額の赤字を計上したワンマン経営者。それを指摘した外人新社長を前社長を中心とする取締役会が解任。

これだけ「企業ガバナンス」、「企業コンプライヤンス」や「株主利益」を声高に言われていても、まだこんな行動や経営をする会社やトップがいるなんて到底信じられない。しかも、一部上場企業で ・・・。この経済環境下で、必死になって会社に売り上げや利益をもたらしている社員たちの心根に、これらの会社のトップ達は思いをはせたことがあるのだろうか? こんなアホな経営陣が会社をつぶしていくのだから、社員はたまったもんじゃない。しかし、「男の矜持」、「企業人の矜持」なんて、もはや死語になってしまったとはまだ思いたくないのである。

柿の木の先に見える電車。私はもうあまり乗ることもだろうが、かって通勤に乗った電車を眺めながら、今日もこの電車にのって通勤し、会社のためにと必死に働いている多くのサラリーマン諸君にその努力が報われんことを祈るのみ。
  
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「男の矜持」、「人間の矜持」をテーマに、描き続けている映画監督がいる。「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」である。「許されざる者/Unforgiven(1992)」、「ザ・シークレット・サービス/In the Line of Fire(1993)」あたりから、その色合いが濃くなったように思う。あの「マディソン郡の橋/The Bridges of Madison County(2000)」も見方を変えれば、男と女の矜持の話とも見ることができるし、以後、「スペース・カウボーイ/Space Cowboys(2004)」、「ミリオンダラー・ベイビー/Million Dollar Baby(2006)」、「グラン・トリノ/Gran Torino(2008)」と続く。「父親たちの星条旗/Flags of Our Fathers(2006)」、「硫黄島からの手紙/Letters from Iwo Jima(2006)」、「インビクタス/負けざる者たち/Invictus(2009)」では国家、民族と個人の矜持を、「チェンジリング/Changeling(2008)」では、母親の矜持をテーマに取り上げた。

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話は変わるが、「マイケル・ブーブレ/Michael Bublé」と並んで、今や絶滅危惧種?の人気男性JAZZボーカルのもう一人が、「ジェイミー・カラム/Jamie Cullum」である。1979年生まれ、イギリス出身のジャズ・シンガーである。学生時代からバンド活動をし、CDをリリースしていたが、それがプロの目に止まり、メジャー・レーベルからのデビューとなった。その第一弾としてリリースされたのが、「Twentysomething」。「これがJAZZ?」なんて、どうでもいい議論もあったが、ポップとジャズの垣根を取り外したこのアルバムでは、オリジナル曲、スタンダード・ジャズ、さらに「ジミ・ヘンドリックス/Jimi Hendrix」や「ジェフ・バックリー/Jeff Buckley」の曲を、自身の得意とするピアノ・アレンジで歌う。このごった煮にようなアルバムは、あっという間にミリオン・セラーとなり、数ヵ月で250万枚を突破し、UKジャズ史上、最速で売れたアルバムとなったという。そして、第47回グラミー賞ベスト・ジャズ・ヴォーカル部門にもノミネートされたのである。まさにシンデレラ・ボーイ。

次のアルバムは、輸入盤、日本盤でタイトルこそ違うが、このメジャー・デビュー盤「Twentysomething」に、映画「ブリジット・ジョーンズの日記~きれそうなわたしの12か月/Bridget Jones 2;The Edge Of Reason」の主題歌「エヴァーラスティング・ラヴ/Everlasting Love」をボーナス・トラックとして、追加収録した完全版である。

エヴァーラスティング・ラヴ~ジェイミー・カラム完全版

ジェイミー・カラム / ユニバーサル ミュージック クラシック

そして更なる幸運がジェイミーに舞い込む。’08年秋、もともと交流のあった、ジャズ・ベーシストであり、映画監督「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」の息子でもある「カイル・イーストウッド/Kyle Eastwood」を通して、ジェイミーは「クリント・イーストウッド」と知り合ったのである。クリントは「グラン・トリノ」の台本をジェイミーに向かって投げ、こう言ったという。「この作品の音楽を書いてくれ」と。その結果、「グラン・トリノ」の楽曲は、ゴールデン・グローブ賞にもノミネートされ、このシンデレラ・ボーイは更なる高みへと昇っていく。

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「グラン・トリノ/Gran Torino」は、2008年公開(日本公開2009年)のアメリカ映画。監督、プロデューサーおよび主演は「クリント・イーストウッド」。

舞台はミシガン州。フォードの自動車工を50年勤めあげたポーランド系米国人、コワルスキーは、愛車グラン・トリノのみを誇りに、日本車が台頭し、東洋人の町となったデトロイトで隠居暮らしを続けていた。頑固さゆえに息子たちにも嫌われ、限られた友人と悪態をつき合うだけの彼は、亡妻の頼った神父をも近づけようとしない。コワルスキーを意固地にしたのは朝鮮戦争での己の罪の記憶であり、今ではさらに病が彼の体を蝕んでいた。

人種問題、世代間、東洋西洋の価値観の違い、貧困格差、アメリカ産業問題など色々な切り口から語ることができようが、キャッチにあるように、「男の矜持」を描いた映画とみるのが正しいであろう。

グラン・トリノ [DVD]

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エンディング・ロールを観ているうちに、自然と涙があふれてきたテーマ曲「グラン・トリノ」を弾き語りで歌うのは「ジェイミー・カラム」。私が知る限り、DVD付の特別版「Pursuit」アルバムのみに収録され、通常の「Pursuit」には収録されていない。

Pursuit (W/Dvd) (Dlx)

Jamie Cullum / Verve Forecast

エンディング・ロールに流れるバージョンもいいが、こちらのライブ盤の方がかなりエモーショナルと思える。
 
「Jamie Cullum performing Gran Torino at Paris’s Le Zenith」 
  
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文殊の浅知恵

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曹洞宗の大本山「永平寺」(福井県永平寺町)は11月2日、原発の是非を問うシンポジウム「いのちを慈しむ~原発を選ばないという生き方」を開催するという。いずれも福井県に在り、菩薩(ぼさつ)の名前に由来する新型転換炉「ふげん(普賢)」、高速増殖原型炉「もんじゅ(文殊)」の命名に、「永平寺」が関わったという。しかし、今回の福島第1原発事故。「永平寺」は、「使用済み核燃料を残し、DNAに作用する放射線という危険をはらむ原発は、子孫への負の遺産となる。命を長い時間の視座に置く仏教の教えと相反する」と説き、「原発に対する認識が足りなかった私たちの責任は重く、間違いだった。懺悔することから始めたい。」と、シンポジウムを開催する理由を説明する。(毎日新聞/2011年10月14日/大阪朝刊 参照)

衆生を救い、導く、釈迦三尊の「文殊菩薩」と「普賢菩薩」に由来する名を、いったん事故が起これば、このような厄災を招いてしまう原子炉に与えてしまったことを宗教者として恥じ、いてもたってもいられなくなったのであろう。至極まっとうな感覚である。それに引き替え、東京電力、電力会社、自民党とその歴代政府、原発立地の自治体、すべてが後手に回った前政権、経産省、原子力安全委員会、保安院、事故と汚染の実態が段々明るみに出てくるや潮が引くようにTVに露出しなくなった御用学者、マスコミなど、いわゆる原子力村には、国民に向かって明確に懺悔しなくてはならない輩がうようよといる。

そして今日のニュースをみても、やらせの責任を採ろうとしない悪あがきの九電、再試算の結果原子力発電のコストはたったの1円アップという浮世離れの原子力委員会 ・・・など、永遠に命を伝えていく一粒のどんぐりのすがすがしさにも到底及ばない「文殊の浅知恵」の数々。

夜、「猿の惑星/Planet of the Apes」を見る。1966年製作、45年も前の映画である。「チャールトン・ヘストン/Charlton Heston」扮するテイラーが浜辺で崩れ果てた自由の女神の残骸を見て叫ぶ。「本当にやっちまったんだ、バカ者どもが ・・・」と。45年後の今に向けた強烈な皮肉と警告のメッセージのように感じた。

猿の惑星 [DVD]

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そして永平寺のニュースを見て、不意に思い出したアルバム2枚。JAZZは、「メディテーションズ/Meditations」(1965年11月録音)、「ジョン・コルトレーン/John Coltrane」のアルバム。「コルトレーン・カルテット」に「ファラオ・サンダース/Pharoah Sanders」と「ラシッド・アリ/Rashied Ali 」を加えて吹き込んだスピリチュアルな要素の濃い作品。フリー・ジャズに極めて近い演奏と言っていいが、私には停滞したこの世界、日本の政治の現状を打破できないのかという私の欲求を代弁しているようにも聴こえる。

メディテーションズ

ジョン・コルトレーン / ユニバーサル ミュージック クラシック

「Love – John Coltrane from “Meditations”」  John Coltrane : Tenor Saxophone、Pharoah Sanders : Tenor Saxophone、McCoy Tyner : Piano、Jimmy Garrison: Contrabass、Elvin Jones : Drums、Rashied Ali : Drums

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もう一枚はロック。かって70年代初頭、日本には世界的にも高い評価を受けたロックバンドがあった。「フラワー・トラベリン・バンド/Flower Travellin’ Band」である。「ジョー山中(ヴォーカル)」、「石間秀樹(ギター)」らに4人によって、1970年に結成されたが、活動は1970年~1973年のわずか4年間。あの「内田裕也」がプロデュースを担当し、彼のアイディアにより全曲英語の歌詞で歌い東洋的な旋律をモチーフとして独自の音楽性を確立した。再結成、再活動を表明した矢先の「ジョー山中」の死。冥福を祈るのみ。

 

サトリ

フラワー・トラベリン・バンド / ダブリューイーエー・ジャパン

「Flower Travellin’ Band – Satori, Part 1 」

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秘めたる年輪

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いつもの山遊び。幹の太さ40㎝ほど、高さは10数mほどあろうか、枯れた赤松の伐採処理をした。もちろんチェーン・ソーを使ってであるが ・・・。伐採後、写真のように、こんなにも美しい年輪が切り株に現れたのである。ほぼ等間隔の同心円状をなす鮮やかな年輪である。数を数えてみたら70数個。70数年、この地で育ち、聳え、命を育んできた松であったのだ。枯れがすすんで、倒れたら危ないし、景観も悪いという理由で、この松の伐採を決めたのである。よく、「年輪を重ねて、美しく老いる」などというが、この松はほとんど枯れてしまい、決して美しくはない、むしろ「老醜」と言っていい外観を曝していた松である。しかし、内部にこんなにも美しい年輪を秘めていたことに、この松を伐った全員が感動した。

さて、これからの私の人生を「足し算」と考えるなら、すでに過去に刻まれた乱れた年輪は、いまさらもうどうしようもないが、せめてこの先の人生、外観は老醜をさらそうとどうでもいいが、年輪だけは美しく重ねていきたいものである。多分そんな綺麗ごとのようにはいかないだろうことはわかっているが ・・・。

「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」や、「トニー・ベネット/Tony Tony Bennett」の名唱でも知られ、「スティーヴィー・ワンダー/Stevie Wonder」の弾けるような明るいノリでヒットした曲は、「 For Once In My Life」。「わが人生でたった一度の ・・・」。ここでは絶滅危惧種?、稀少価値の若手男性ジャズボーカル、「マイケル・ブーブレ/Michael Bublé」に託してみましょうか。ブーブレは、この曲を情感を込めて歌い上げるバラードではなく、シナトラと同じアレンジでミディアム・テンポのスインギーな曲に仕上げている。

Michael Buble

Michael Buble / Reprise / Wea

Caught in the Act (W/Dvd)

Michael Buble / Reprise / Wea

「♪ For once in my life              わが人生でたった一度
   I’ve got someone who needs me  私を必要としている人に巡り合う
   Someone I’ve needed so long     その人は長い間私が求めていた人

               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・              ♪」

英詩全文はコチラ

「Michael Buble – For Once In My Life」

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「スティーヴィー・ワンダー/Stevie Wonder」。こちらのノリと明るさも捨てがたい。

フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ(紙ジャケット仕様)

スティーヴィー・ワンダー / USMジャパン


 
「Stevie Wonder – For Once In My Life」 
 
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肉食系男子はどこにいる?

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はっきりした定義が伴わず、イメージだけが一人歩きしている感はあるが、「草食系男子、肉食系女子」なんて言葉を時々聴く。実態はどうかはわからないが、「言いえて妙」で、なんとなく今の世相を反映しているような気がする。我が息子3人のうち、一番肉食系だった次男はさっさと結婚したが、長男と三男は印象がやや草食系のためか、いまだ独身である。いずれも首都圏に住んでいるが、家を出ていくときに残っていた怪しげな雑誌をみると、あながち草食系でもなさそうである。

今のJAZZボーカルの世界は、「草食系男子、肉食系女子」の世界であることははっきりしている。女性の新人JAZZボーカルは、次から次へとデビューしてくるが、男性ボーカルのデビューはここ何年も聞いたことがない。日本では「小林桂」、イギリス出身の「ジェイミー・カラム/Jamie Cullum」、カナダ出身の「マイケル・ブーブレ/Michael Bublé」くらいか ・・。小林のメジャー・デビューは2000年、カラムは1999年、ブーブレにしても、デビューは2003年である。それくらいしか頭に浮かばないのである。女性のそれと比べて極めてアンバランスである。JAZZ畑ではないが、かっては、「トム・ジョーンズ/Tom Jones」なんて、男臭さでむせ返るような肉食系シンガーがいたことが懐かしい。

なぜか? 端的に言えばマーケットが極めて小さいのである。かっては肉食系で、バブルのころはブイブイいわせていた団塊世代のおじさんたち、そしておばさんたち。JAZZファンのおじさん達は、私もその一人であるが、今は女性ボーカルに流れているだろうし、おばさんたちは、EXILE(エグザイル)や韓流のイケメン・グループに夢中になっているのではないだろうか。そして、次々とデビューしてくる女性JAZZシンガーも、どちらかといえば「癒し系」と称されるアーティストの多いことも気になるところ。男でも女でもいいが、停滞している市場の殻をぶち破るような破壊力を持った新人が出てこないものだろうか。

先ほどあげた3人にしても、外見は肉食系ではない。草食系といってもいいくらいである。そんな中で極めて稀少価値、外見からしていかにも肉食系、2007年に37歳の遅咲きデビューをした、男性JAZZボーカルがいる。「イタメン海坊主」と呼んでいるが、「マリオ・ビオンディ/Mario Biondi」である。イタリア、シシリア出身で、2メートルを超える長身で、こわもての面構え。そのソウルフルなハスキー・ヴォイスで、ダイナミックな歌唱が久々の男性ボーカルと話題になった。イタリアの若きハードバップ・グループ、「ハイ・ファイヴ/The High Five Quintet」とコラボしたデビュー・アルバム、「Handful Of Soul」が、イタリア国内で2万枚以上のセールスを記録したという。

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マリオ・ビオンディ&ザ・ハイ・ファイヴ・クインテット / キングレコード


 
しかし、今年3月から4月にかけ、結成30 周年を迎えたブリティッシュ・ジャズファンクの雄、「インコグニート/Incognito」の日本ツアーにスペシャル・ゲストとして出演をする予定だった「マリオ・ビオンディ」は、地震や原発事故にビビったのか、彼のみ出演キャンセルとなった。その肉食系の外見に似合わず、意外と小心者?でちょっとがっかり ・・・。ラテン・ソウルといった感覚の歌唱が新鮮な、「リオ・デ・ジャネイロ・ブルー」。

「Mario Biondi-Rio De Janeiro Blue」

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柿喰えば ・・・

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柿の季節である。そして私は柿が好きである。パイナップル、メロン、アボガド、オレンジなどの西洋果物ではなく、柿、梨、林檎、桃、西瓜など日本の伝統の果物が大好きなのである。だから特にこの時期、毎日のように梨、林檎または柿が食卓に上がる。関西は、他地方に比べ、特に柿を庭や畑に植えてる家が多いような気がする。ウォーキングの道筋、ドライブの道の傍ら、里山などに、たわわに実ったまま放置されている柿の木をよく見かける。

「柿喰えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」(子規) と歌われているように、なかでも奈良はとりわけ多いようにも思うが、調べてみたら、和歌山県に次いで、奈良県は柿の生産量は国内第2位であるという。なるほど「柿の葉寿司」は奈良の名産である。また木質は緻密で堅いことから、正倉院の御物に黒柿を細工した木工品が多くあるのもよく知られたところだし、「パーシモン」と呼ばれていた、かつてのゴルフ・クラブのウッド・ヘッドが黒柿を材とすることもご存知であろう。

私たちの遊び場の山にも、自生の柿(写真)が多くみられ、今はその真っ赤な実が、獣や鳥たちの好物にもなっているようである。そして、その葉を採って、「柿の葉茶」として楽しんだり、その果汁を絞って発酵させた「柿渋」を薪小屋などの防腐剤として利用もしている。そんな多様な用途に使われている身近な果物、柿の季節真っ盛りである。

そして、これからの季節、収穫を終えた柿の木に、ぽつんと一つだけ残された柿の実をよく見かける。住人からの鳥たちへの贈り物ともいわれる。これを季語にもなっているが、「木守柿」、あるいは「木守」と言う。この粋な言葉には込められた自然への先人の感謝と同時に、これから冬へと向かう侘しさ、寂しさも感じる。さて、これからの人生を「引き算」と考えるならば、最後に私の心に残る「木守柿」とは何であろうか。

ファンキー・シリーズのしめくくりは、懐かしのハードバップ、私が学生時代にジャズ喫茶でよくリクエストしたアルバム、「ブルー・ミッチェル/Blue Mitchell」の「Down With It!」(1965)の紹介。特にその中の「ハイヒール・スニーカー/Hi-Heel Sneakers」という曲がお気に入りであった。「そっと忍び寄るハイヒールの人」というようなちょっと粋な意味であろうか ・・・。「リー・モーガン/Lee Morgan」の「サイドワインダー/The Sidewinder」と並ぶトランペットの哀愁の歌心、ファンキー魂を全開させた傑作だと思う。若き日の「チック・コリア/Chick Corea」の楽しさあふれる演奏も興味をひく。また、「アローン・アローン・アンド・アローン/Alone,Alone And Alone」は「日野皓正」の名曲。

ダウン・ウィズ・イット(紙ジャケット仕様)

ブルー・ミッチェル / EMIミュージック・ジャパン

「BLUE MITCHELL, Hi-Heel Sneakers」。 Blue Mitchell (trumpet)、Junior Cook (tenor saxophone)、Chick Corea (piano)、Gene Taylor (bass)、Al Foster (drums)。Recorded at Van Gelder Studio on Jul 14, 1965。

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どんぐりが集まらない

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去年もそうであったが、今年も「どんぐり」が不作?のようである。例年11月に予定している子供たちに「木の実工作」で遊んでもらうイベントのための「材料採集」を始めたが、松ボックリ、ヤシャブシ、椿の実、そしてシイやコナラのドングリなどはそこそこ集まったが、クヌギやアベマキなど、子どもが喜ぶ大きなドングリがさっぱり集まらないのである。夏の猛暑の影響で、実がまだ育っていないということもあるが、いつもたくさん採集できる場所へいっても落ちていないのである。う~~ん、困った。子どもたちの工作もさることながら、獣たちの冬を前にした食料も心配である。もうすこし秋が深まり実が育つのを待つか、もしそれもだめならば、少し離れているが、秘密の穴場へと行ってみざるを得まい。本日、2時間ほどかけて集めた木の実は、カビ防止や虫の駆除のため、熱湯をかけたあと天日干しをして、材料として使えるようにするのである。快晴、抜けるような青空。秋の空はこうでなくっちゃ ・・・。

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さて、木の実採集に少し汗をかいた後は、市街地近くにある隠れ家みたいなカフェでお茶を楽しむ。カフェ「HANARE(ハナレ)」。このカフェはこの場所に建っていた古民家を改造したカフェで、太くて真黒な梁、土間、屋根裏などを活かしたゆったりした空間と柔らかな明り、かすかに流れる会話を決して邪魔しないBGMなどが醸し出す雰囲気が好きで時々お邪魔する。ライブやイベント、ギャラリーなどにも利用されているようである。

「ジミー・スミス/Jimmy Smith」に代表されるように、ファンキーなジャズ、ブルースにはオルガンはよく似合う。ゴスペルを想起させるからかもしれないが ・・。前回、「ライマン・ウッダード/Lyman Woodard」に続いて、最高にグルーヴィなギター+オルガン・トリオがある。ジャズ・ギタリスト、「マーク・ウィットフィールド/Mark Whitfield」が率いる「Mark Whitfield and The Groove Masters」である。ファンキー・ギターとグルーヴそのものといっていいくらいなご機嫌なオルガンのコラボのアルバムは、2005年のなんと日本ツアーのライブ・アルバム「Mark Whitfield and The Groove Masters」。そのノリはの最高。

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マーク・ホイットフィールド・アンド・ザ・グルーヴ・マスターズ

マーク・ホイットフィールド / インディーズ・メーカー


Mark Whitfield(G)、Dr. Lonnie Smith(B3 Or)、Winard Harper(Ds)
Rec. August 2,3&6,2005 Live in Japan (Vega Records ART1030) 
 
 
 
 
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YOUTUBEにアップされていないので実感していただけないが、びっくりしたのはそのオルガンである。メンバーを見てお分かりのように、ベースレスのトリオであるが、私はライナーノーツを見るまで、ベースレスとは全く気が付かなかった。そのくらいリズムとベースラインの大迫力をオルガン一人がに担っていたのである。このトリオのオルガン奏者である「ドクター・ロニー・スミス/Dr. Lonnie Smith」ががぜん気になり、興味がわいてきた。ジャケにはマーク以外の写真は写っていないし、名前にはどいう訳か「Dr.」なんてついている。調べてみると、インド人のような、ターバンに包まれた謎のジャズ・オルガニストが浮かび上がってきた。なんと「ルー・ドナルドソン/Lou Donaldson」の名盤「アリゲイター・ブーガルー/Alligator Bogaloo」のオルガニストでもあったのである。う~~ん、納得!。「ロニー・スミス」のオルガンなくして「アリゲイター・ブーガルー」は、名盤たり得なかったことは明らかである。結局ドクターを名乗る由縁も、ターバンの理由も分からなかったが ・・・。

アリゲイター・ブーガルー

ルー・ドナルドソン / EMIミュージックジャパン

「Lou Donaldson – Alligator Bogaloo」。Melvin Lastie (cornet), Lou Donaldson (alto sax), George Benson (guitar), Lonnie Smith (organ), Leo Morris (drums)。

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「ビートルズ/The Beatles」の中でもファンク色の濃いナンバー「Come Together」を、だみ声とともに歌うアルバムは「Rise Up」。年期の入った「Dr.Lonnie Smith」のオルガンが最高アルバム。

Rise Up

Dr. Lonnie Smith / Palmetto Records

ブラジル・サンパウロでのジャズフェスティバルのライブから、やはりベースレスのトリオで「Come Together」。このジャズフェスのスポンサーが「ブリジストン」というのもすごい。日本企業のグローバルでの活躍が垣間見える。「ドクター・ロニー・スミス」、相当変わったいでたちであるが、そのだみ声、眼光の鋭さ、グルーヴなノリ、最高のファンク爺さんである。

「Dr. Lonnie Smith Trio – Come Together – Bridgestone Music Festival 2008」

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久しぶりの訪問客

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(写真;mieppiのブログより無断借用)

階下で「ぎゃあ~っ!」という悲鳴にも似た家人の声。何事かと聞くと、雨戸を閉める時に、「やもり」か「トカゲ」かが家に入り込んできたという。TVの裏をそっと見ると、これは「やもり」である。漢字で書くと「家守」、あるいは「守宮」。その字の通り、家などの建造物に住みつき、野外には生息せず、害虫を捕食することから、家を守るとされ、かっては人間にかなり身近な存在の爬虫類であった。私がこの地に引っ越してきた20年ほど前は、我が家はもちろん、近所の家やお寺の壁などにたくさんの「やもり」がへばりついていたものだ。人間様の都合による環境の変化で、食べ物である虫が減ったのか、「やもり」にとっての環境が変わったのか、最近はまったく見かけなくなっていた。しかし、どっこい我が家の外周りのどこかに潜んでいたのであろうが、最近行った外壁の塗装工事で、どうも追い出されてきたものとみえる。ちょっとユーモラスな手の形、久しぶりの訪問客であったが、妻は気持ち悪がることしきり。そこはやはり「家守」どの、あまりきつく追い出すわけにもいかず、ここは丁重にお引き取りを願った。

ここ何回か、美メロ・ピアノとは打って変わって、ハード・バップやファンクにうつつを抜かしている。老人性郷愁症?か ・・・。今回は、デトロイトを代表するオルガン奏者「ライマン・ウッダード/Lyman Woodard」率いる「Lyman Woodard Organisation」。70年代に活躍した、8人編成の大型コンポで、「Heavy Hammond jazz Funk」なんて形容詞が付いていた。1979年、デトロイトでのライブ盤、「Don’t Stop The Groove」。「グルーヴを止めないで」くらいの意味か。これほどのファンキーさが、日本で話題にならず、ほとんどなじみがないアーティストであったのはなぜだろう?それにしても、このジャケの顔の「うさんくささ」は見事。

ドント・ストップ・ザ・グルーヴ
ライマン・ウッダード・オーガニゼーション アラン・バーンズ ケリー・キャンベル マーカス・ベルグレイヴ ライマン・ウッダード レオナード・キング ロバート・ロウ ロレンツォ・ブラウン ロン・ジャクソン / ブルース・インターアクションズ
ISBN : B000BKJH80

「Lyman Woodard Organisation – Don’t Stop The Groove (Live) 」
 
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爆音、そして快音

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毎年のことである。この時期10月下旬の日曜日になると、決まってヘ自衛隊の十数機のヘリコプターの編隊が飛来し、その爆音が住宅地の空気を揺るがせ、何度か旋回をした後、南へ向けて飛び去っていく。この地に引っ越してきて最初にこの音を聴いたときは、本当にびっくりして、「すわ、何事ぞ!」と家から飛び出したものである。それから十数年、もう毎年のことでもうすっかり慣れてしまった。種を明かせば、陸上自衛隊中部方面隊の駐屯地が隣町伊丹市にあり、市民との交流を目的とした「伊丹駐屯地祭」が行われ、そのパレードに参加するため、福知山の基地から飛来した編隊なのだ。映画「阪急電車」の中で、主人公の一人、軍事オタクの「小坂圭一」が、電車の中からヘリの編隊目撃し、ヘリの機種を解説するシーンがあるが、あのシーンはまさにこのヘリの編隊なのであった。もう、この地域の秋の風物詩にすらなっているように思える。設立後50余年、色々憲法上の論議はあったが、中国、北朝鮮への抑止力、今回の震災、原発事故における救援、事故処理などを考えると、事実上は軍隊である自衛隊に対し、国民は一定の現実的容認の評価をしているのではないだろうか。

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さあ、爆音ならぬ快音。こちらは「ファブリッツィオ・ボッソ/Fabrizio Bosso」率いる「ハイ・ファイヴ・クインテット/High Five Quintet」、イタリア・ハードバップ野郎たち。名門「ブルーノート」イチオシのイタリア発の新世代JAZZ集団。イタリアを代表する二人のホーン奏者、「ファブリッツィオ・ボッソ(トランペット、フュルーゲルホーン)」、「ダニエル・スカナピエコ/Daniele Scannapieco(テナー・サックス)」を双頭リーダーに、2002年に結成されが、瑞々しくキレのある演奏で瞬く間に評判になった。2008年に「ブルーノート」に移籍し、通算3枚目となる「Five For Fun」をリリース。ホーン・プレイヤー二人が繰り広げる哀愁のメロディと熱いソロ。まさに、胸のすくような痛快な演奏である。「マンハッタン・ジャズ・クインテット/Manhattan Jazz Quintet ; MJQ」以降、「ワン・フォー・オール/One For All」くらいしか浮かんでこないハード・バッププレイヤー。少なくなったとはいえ、このグループは、まちがいなく「ビ・バップ~ハード・バップ」の系譜に位置するグループといえるだろう。

ファイヴ・フォー・ファン 
ハイ・ファイヴ / / EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
ISBN : B001G6RBN6
 

 
 
 

「ハイ・ファイヴ‐ファイヴ・フォー・ファン ブルーノート公演ライヴ映像(2008年11月)より」

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続・Soul Food を食べる

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実を言えば、私は食い物に多少好き嫌いがある方である。しかし、元来、好奇心の方が強いため、本当はソウル・フードかどうかは分からないが、海外出張の折には、そのように思える実にいろいろなものを喰った。まずアメリカ。正直言って美味いものはほとんどなく、有名なステーキやクラブ、ロブスターの店も訪れたことがあったが、日本のそれらの旨さとは比べ物にならない味であったことを正直に言わねばなるまい。「美味い」と記憶に残っているのは、ニューオリンズのオイスターとガンボ、テキサスのバッファロー・ウィングくらい、これは多分「ソウル・フード」でしょう。そうそう、世界中どこへ行ってもチェーン店があって、食べることができるハンバーガー、これも米国人にとってのソウル・フードといっていいでしょう。
 
F&C
 
取澄ましたフランス料理などは、ソウル・フードには値しないかもしれないが、フランスにももちろん家庭料理は沢山あるはずである。そして、ドイツならば、ソーセージ、ザウワー(酢漬け)、レバー・ペーストなどは間違いなくその範疇に入るでしょうし、。スエーデンでは、北海から揚がる魚介類をふんだんに使った、体が芯から温まる熱々の海鮮ブイヤベースなどはまさにソウル・フードといっていいでしょう。

美味い物がないといわれるイギリスでさえ、仔牛のステーキやスペア・リブは絶品で、あの狂牛病騒ぎの最中でも、お構いなしに食っていましたね。そして、タラやカレイ、オヒョウなどの白身魚の切り身に衣をつけて油で揚げたものに、ジャガイモを細い棒状に切って揚げたチップスを添えた「フィッシュ・アンド・チップス」。これはもうソウル・フードの資格十分でしょう。イタリアのパスタ、スペインのパエリアなどは言うに及ばずです。

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そして中国。上海、北京、広東、四川 ・・・、いろいろな料理がある広大な国、そのどれもがソウルフードでしょう。地方の出身者、例えば四川の出身者はあの黄色の辛いスープや「麻婆豆腐」が一番だという。しかし、上海蟹・北京ダックなどは高級料理すぎて、ソウル・フードではないようでな気がする。南の方はよくわからないが、一般に中国人のソウル・フードといえば、餃子ではないだろうか。水餃子であるが、中国では、慶事の時には餃子を食べる習慣があり、今でも旧正月・春節の前の日は、家族総出で餃子を作るという。私が北京に行った時には、必ずと言っていいほど訪れるのが「天津百餃園」。200種類以上の餃子が食べられることで有名な餃子の専門のレストラン。筍やレンコン、しいたけ、豚肉、海老などどれも美味いが、なかでも一番のおおすすめが蟹味噌の餃子。あの口の中に拡がる濃厚な味。一度食べたら病み付きとなり、北京に行けば必ず訪れるようになってしまった。たらふく食って飲んでも、100元くらいで収まるという安さ。

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私には、自分のソウル・フードである故郷の名産「イナゴの佃煮」を上司に土産に持って行って、大変嫌な顔をされたという失敗談がある。本人にとってはソウル・フードでも、一つ間違うと他人には「ゲテモノ」となってしまうのである。ソウル・フードかどうかはわからないが、日本では間違いなく「ゲテモノ」の範疇に入る食材や料理が多くあるのは中国であろう。北京一番の繁華街「王府井(わんふうちん)」の路地でも、串に刺したサソリの黒焼きやヒトデの唐揚げを普通に売っていましたし、大連では大きな赤ナマコを茹でたものを食した経験があります。

「四足ならば机以外、飛んでいるものは飛行機以外何でも食べる」と言われているのが広州である。「食は広州に在り」といわれる由縁である。そこの野生動物市場としてよく知られる「白雲市場」を訪れたことがある。だだっぴろい市場に、ネズミ、ネコ、犬、センザンコウ、ハト、ハクビシンなどの肉がずらっと吊るされているのを観た時は気持ち悪いのを通り越して、一種壮観というか、中国人の「食」に対する執念を感じましたね。私は経験がありませんが、熊の手、猿の脳味噌をすすめられた知人もいました。こうなると「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」の世界。私はせいぜい蛇、タガメの唐揚げ、スッポンぐらいでしたか ・・・。それにしても、チャイナドレスのびっくりするような美女が、店員が持ってきた籠の中に蠢いている大きな蛇を指して「おいしそう、これにするわ」などとのたまわっている様を観たときには本当にのけぞりました。北の方でも瀋陽から大連へ向かう列車、彼らが中身を教えずに持たせてくれたのは「犬肉弁当」でありました。どうも犬を食することはそう珍しいことではないらしく、結構いける味でした。

まっ、食欲の秋にふさわしい話題になりましたかどうか ・・・。

ずばり「Soul Food Cafe」という曲があります。フュージョン・ギタリスト「D・T・ウォーカー/David T.Walker」の曲。彼が「ジョー・サンプル/Joe Sample」と組んで出したアルバムのタイトルが「Soul Food Cafe」。曲もウォーカーの自作曲のほか、「The Preacher」、「男が女を愛する時」、「Got My Mojo Workin’」などファンキー色ムンムンの演奏で、「ソウル・フード」を腹一杯喰った気分。 

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SOUL FOOD CAFE

ジョー・サンプル デイビッド・T・ウォーカー / ビクターエンタテインメント


 

残念ながら、この演奏がYOUTUBEには見当たらないので、ウォーカーが2007年、来日の際のライブ盤からお聴きください。DVDが出ているようです。

「David T. Walker – Soul Food Cafe (Live)」。DVD “Live in Tokyo At Cotton Club”(2007)。
David T. Walker (Guitar)、Byron Miller (Bass)、Clarence McDonald (Piano/Keyboards)、Ndugu Chancler (Drums)。

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