孫娘の1歳の誕生日であった。生後9か月で母親の入院、手術という大事件に見舞われたが、幸い術後の経過もよく、お嫁さんの快気祝いもかねて、彼女の家族共々お祝いの食事会であった。
大阪を一望のもとに見下ろす雲雀ヶ丘にある和風ダイニング、鎌倉時代の公家で、「新古今集」や「新勅撰集」などの選定した歌人でもある「藤原定家」にちなんだ屋号を持つ「明月記」での食事。「明月記」は定家の日記で、難解なことでも有名であるが、たしかその日記の中に「超新星爆発」のことと思われる記述があり、そのことでも一躍有名になったと記憶している。食事が美味しいかったこともさることながら、家族一同健康でいられることの喜び、幼い命が目に見えて育っていることの喜びを祝い、和気あいあいとした楽しいお祝いの宴であった。ささやかながらこんな喜びがいつまでも続いてほしいものだ。
日記といえば、このブログもいわば私の日記のようなもの。「爵士記」とでもタイトルを変えましょうか ・・・。定家について調べてみたら、秋の日の一日にふさわしいこんな歌があった。
「大方の 秋のけしきは くれはてて ただ山の端の ありあけの月」 (定家)

今宵の「60歳過ぎたら聴きたい歌」。今日は少し幸せな気分を味わった一日だったから、「アン・バートン/Ann Burton」の「A Lovely Way To Spend An Evening」を選んでみた。「恋に過ごせし宵」などという古風な邦訳タイトルがついているが、もうすこし柔らかく、「素敵な宵のひとときを」とでも訳しておきましょうか。私にとって、今日などはまさに「A Lovely Way To Spend An Afternoon」であった。
このブログでも何回も取り上げている「アン・バートン/Ann Burton」。 1933年オランダのアムステルダム生まれ。何回か来日もしているが、私はステージは観れずじまいで、残念なことに、1989年に56歳で他界してしまった。しかし、いまだに日本での人気は高いと聞く。死後20年以上たっても、未発表曲のアルバムが次々と発売されているのだ。
非英語国出身なるが故の英語の解りやすさに加え、その魅力は何と言っても、しっとりと歌い上げるなかに込められたその情感。もう30年以上聴いていても飽きない私の愛聴盤となっている彼女の名盤は、「BALLADS&BURTON」(1969)。伴奏の「ルイス・ヴァン・ダイク/Louis van Dyke」のトリオもバートンの唄にピッタリ寄り添っている。
バラード&バートン アン・バートン ジャック・スコルズ ルイス・ヴァン・ダイク ジョン・エンゲルス ルディ・ブリンクソニーミュージックエンタテインメント
「A Lovely Way To Spend An Evening」は、「ハロルド・アダムソン/Harold Adamson」(詞)と「ジミー・マクヒュー/Jimmy McHugh」(曲)によって、1940年に書かれた愛らしい歌。「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」のレパートリーでもあった曲。
「♪ This is a lovely way to spend an evening, こんなに素敵な宵のひととき
I can’t think of anything I’d rather do ほかの事は何も考えられない
This is a lovely way to spend an evening, こうして過ごす素敵な宵のひととき
I can’t think of anyone as handsome as you あなたのことしか考えられない
A casual stroll through a garden くつろいだ気持ちで庭を散歩して
A kiss by a lazy lagoon 物憂げな池のほとりでキスをして
Catching a breath of moonlight そして月の吐息を浴びて
Humming our favorite tune お気に入りの歌をハミングするの
This is a lovely way to spend an evening こんなに素敵な宵のひととき
I want to save あなたと過ごすために
All my nights とっておきたいわ
And spend them with you わたしの夜はすべて ♪」
「A Lovely Way To Spend An Evening – Ann Burton」 Ann Burton;vocal,Louis van Dyke;piano,Jacques Schois;bass,John Engels;drums

nancy
on 11 月 16th, 2011
@ 10:42 AM:
お嫁さん、お元気になられて良かったですね。
少し気になっておりましたので、安心しました。
親子の絆が深ければ深いほど、シンクロしますから、
母親は元気で明るいのが一番。
私もそう自分に言い聞かせて肝っ玉でやってきました。
肝っ玉と言えば、アンバートン。
ズシンと胸に響きます。
このアルバムは私も大好きです。
大屋地 爵士
on 11 月 16th, 2011
@ 3:44 PM:
nancy さん
ありがとうございます。イクメンもいいですが、やっぱり母親の元気と愛情が一番のようです。
このアルバムと「Blue Burton」は永遠の愛聴盤。
nancy
on 11 月 17th, 2011
@ 9:34 AM:
そうそう
忘れちゃいけない「Blue Burton」!
とくに最後の曲…Sunnyが好きです。
アン・バートン好きの女性はオシャレな人が多いように思います。
大屋地 爵士
on 11 月 17th, 2011
@ 3:14 PM:
nancy さん
「見かけの心地よさだけがグッドライフではない」とうたう「The Good Life」。人生の機微がこの2分半の短い歌に込められているこの歌が好きです。