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ロベルト・オルサー・トリオを聴く

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12月16日。場所は、「兵庫県立芸術文化センター、神戸女学院小ホール」。今年の「Hyogoクリスマス・ジャズ・フェスティバル2016」のたいそうご贔屓のイタリアの生んだピアニストで、今まさに絶頂期、旬を迎えているといっても過言ではなさそうなジャズ・ピアニスト。

「ロベルト・オルサー/Roberto Olzer」。1971年、イタリアは「ドモドッソラ」生まれ。幼少の頃から、クラシックのピアノとオルガンを習い、名門「ベルディ音楽院」ではオルガンを専攻。その後、ミラノのカソリック大学では哲学を学ぶ傍ら、「エンリコ・ピエラヌンツィ/Enrico Pieranunzi」らからジャズ・ピアノを学んだという。その後、今回もトリオとして一緒に来日している「ユーリ・ゴロウベフ/Yuri Goloubev (doublebass)」、「マウロ・ベッジオ/Mauro Beggio (drums)」とピアノトリオを結成、2012年に、「ジャズ・ディスク大賞金賞」を受賞した「Steppin’Out」、そして2015年「澤野工房」からの初リリース、「The Moon And The Bonfires」、最新作「Dreamsville」(2016)がリリースされた。

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私が初めて聴いたのは、「The Moon And The Bonfires」。それから遡っていくつか耳にしているが、いや、ピアノの音の透明感が尋常ではない。クレジットには、ピアノは、イタリアのピアニストたちが好んで使うという「ファツィオリ/Fazioli Grand Piano F278」を使っていると記載されている。今回、ホールは音響には定評のある400席ほどの小ホール。そして、座席は最前列。いやが上にも期待は高まる。まず気になったのは、オルサーがどのピアノを使うのかということ。機種は特定できないが、小ホールのいつもの「スタインウェイ/Steinway & Sons」であった。

いよいよオルサー登場。長身で痩身、トレードマークでしょうか、黒のタートル・ネックに黒のスーツ。全身黒づくめである。最初の曲、「ビクター・ヤング/Victor Young」の「ビューティフル・ラヴ/Beautiful Love」が始まると、抜群の透明感と奥深さ、その響きの美しさにすぐに溺れてしまった。

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そして、特筆すべきは、ベースの「ユーリ・ゴロウベフ/Yuri Goloubev」。その無骨で太い指から繰り出される音は、メロディアスで、ダイナミックで、しかも凄まじい早弾き。これはリズム・セクション、サポートという域を超えている。オルサーの弾くテーマが終わると、すぐにゴロウベフのインプロヴィゼーション(即興演奏)に移行。オルサーとの比重は半々、存在感も対等、それ以上であった。1972年ロシア・モスクワ生まれで、「チャイコフスキー音楽院」でクラシックを学び、やがてイタリアに活動拠点を移し、ジャズに転向したというが、その正確なピッチと想像力に富んだインプロヴィゼーションの技量はイタリア・ジャズ界で引く手あまただという。

そして、ドラムスの「マウロ・ベッジオ/Mauro Beggio」。1970年生まれ、同じくイタリア出身。1986年、16歳の時、イタリアン・モダンジャズ・トランペッターの「エンリコ・ラヴァ/Enrico Rava」に認められ、彼のツアーに帯同したという才能の持ち主。オルサーとゴロウベフを引き立てながらも、メリハリの効いたドラミングも注目に値した。

ほとんど毎年、「Hyogoクリスマス・ジャズ・フェスティバル2016」の「アトリエ澤野スペシャル」を聴きに行っているが、その中でもベストに入れていいコンサートだった。帰りの家路。今季初めて路面凍結注意を知らせる車の警告音が鳴った。

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プログラムは以下の通り。アンコール曲を除いて、澤野工房からの2つのアルバムに収録されている。

【 1st set 】
01. Beautiful Love
02. Ich will meine Seele tauchen (シューマン:歌曲集「詩人の恋」より「心を潜めよう」)
03. Ferragosto
04. Little Requiem
05. Charisma
06. Bibo no Aozora (坂本龍一:美貌の青空)
07. Maybe Next Time

【 2nd set 】
08. Novembre
09. Dreamsville
10. Violin Concerto
11. Seaward
12. The Oldest Living Thing
13.Fragile
14. Mermaids and Wrapped Around Your Finger

【 アンコール 】
  戦場のメリークリスマス

DREAMSVILLE

ロベルト・オルサー・トリオ / 澤野工房

THE MOON AND THE BONFIRES

ロベルト・オルサー・トリオ / 澤野工房

アルバムの曲のアップがないので、日本デビュー・アルバム、「Steppin’Out」から2曲、トリオによるライブ映像をアップしておきます。曲はオルサー自身の曲で、「Die Irren」。「惑い、迷い」という意味でしょうか。もう一つは「スティング/Sting」の曲で、「Every Little Thing She Does Is Magic」。

Steppin’ Out

Roberto Olzer Trio / Abeat Records

「Roberto Olzer Trio – Die Irren」

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「Roberto Olzer Trio – Every Little Thing She Does Is Magic」

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2 Responses to “ロベルト・オルサー・トリオを聴く”


  1. 風呂井戸(photofloyd)
    on 12月 17th, 2016
    @ 5:44 PM

    ロベルト・オルサー・トリオ良かったでしょうね。羨ましいです。
     私は特にBibo no Aozora (坂本龍一:美貌の青空)とNovembreが聴きたいですね。
     会場も良いホールのようですね。
     これからも商業ベースに煽られずに良い作品と演奏を期待したいピアニストですね。
     


  2. 大屋地 爵士
    on 12月 18th, 2016
    @ 11:33 PM

    風呂井戸さん  いや良かったの一言です。2nd setはNovembreからスタート。痺れました。

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