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ジャッパン・パッシングどころか ・・・

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 最近の北朝鮮を巡る一連の目まぐるしい動き。核とミサイルの開発にあれほど血道を上げ、米国を罵っていた北朝鮮が、一転融和へと向かい、米朝会談の日程、場所が決まった。一連の報道を見ていても、すべて米国~北朝鮮~中国の主導で事態は動いており、どうも「ジャッパン・パッシング/Japan Passing(日本素通り)」、蚊帳の外の印象は否めない。

 そもそも「ジャッパン・パッシング」どころか、東アジアの政治情勢に日本が主体的に関与する役割など、もともと持ってないのではないかと合点が行く刮目すべき本に最近出会った。「白井 聡」著、「国体論 菊と星条旗」 (集英社新書)。時代錯誤とも思われるセクハラ、森友・加計問題で大揺れしている政府・国会が、国際政治のその変化や振れの速さについて行けるとも思わないが ・・・。

 2018年の今年、明治維新から150年を迎え、そして2022年には、明治維新から敗戦までの時間と戦後の時間が、77年とともに同じになる年を迎える。古くはベトナム戦争、最近でも、イラク侵攻、核廃絶、原発、TPP離脱、パリ協定離脱などの国の主体的な姿勢を示さねばならない出来事でも、日本政府は終始米国を支持、容認する姿勢を示してきたといえよう。沖縄基地問題、地位協定、横田基地による首都圏制空権など、はなはだ不条理と思える問題も放置してきた。

 著者は、この自発的な対米従属とも言える姿勢を戦後70年あまり続けてきた日本。いかにすれば日本は、自立した国、主体的に生きる国になりうるのか? この呪縛の謎を解くカギは、国を動かす基本的な論理が、「戦前の国体=天皇」から「戦後の国体=アメリカ」という主役が変わっただけの「国体」という概念であるとして、明治維新~敗戦、敗戦~現代の日本がたどってきた具体的な歴史事実をあげながら、「国体」が形成、連綿として持続されてきたプロセスに鋭く切り込んでゆく。特に、占領後、サンフランシスコ講和条約、日米安保条約を通じ、主権の放棄と引き換えに、国体護持が得られ、それが冷戦時代を経て定着化し、今なお続いているという論理の展開はかなり説得力がある。

 「日本は拉致の問題をなぜ直接言ってこないのか」とまで「金正恩」朝鮮労働党委員長に言われるようでは、国民を守るという国の基本機能に触れる拉致問題さえも政府は米国頼みで、本当に解決に動いているのか疑問にさえ思えてくる。

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国体論 菊と星条旗 (集英社新書)
白井 聡 (著)
集英社


     
     
   
     
     
    
    

 そんな「戦後の国体=アメリカ」という見解に傍証を与えるバブル以後の政治情勢の衝撃的ともいえる分析を、少し前に読んだことを思い出した。「R. ターガート マーフィー/R. Taggart Murphy」著、「日本‐呪縛の構図:この国の過去、現在、そして未来 上/下 」(早川書房、ハヤカワ文庫)。

 ハーバード大卒業後、バンク・オブ・アメリカ、チェース・マンハッタン、ゴールドマン・サックスなどで投資銀行家として活躍、在日40年、現在は筑波大学教授を務める著者が描く「Japan」の肖像。上巻では、古代、平安、鎌倉、室町、戦国、江戸、明治から第二次世界大戦を経て、高度成長期に至る歴史を、日本独自の美意識、ハイカルチャーの新鮮な視点で解き明かし、下巻では、高度成長期から現在に至る政治と経済のしくみ、社会と文化の変遷、そして日本と世界との関係を解き明かしてゆく。とくに、衝撃的だったのは、鳩山民主党政権が取り組んだ「普天間基地移転問題」、「東北アジア共同体構想」が、米国の東アジア安全保障政策へ大きな影響を与え、そのことがアメリカ政府の逆鱗に触れ、政権の主要キーマンだった「小沢一郎」氏を土地スキャンダルで、政権もろとも潰してしまったという分析については、目からウロコの思いであった。しかし、先述の「国体論」を読んで、そのことに合点が言ったのである。著者は、アメリカは日本を「同盟国」と考えたことは一度もない。むしろ「保護国」に近いと考えていると看破している。

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日本‐呪縛の構図:この国の過去、現在、そして未来 上/下
R. ターガート マーフィー/R. Taggart Murphy (著)、仲 達志 (翻訳)
早川書房


     
    
    

 しかし、何を考えているのか、何をするのか、規格外、想定外で、全く読めないというトランプ大統領の登場。北朝鮮問題では、一転プラス方向へ動いているとも思える一方、中東ではイラン核合意離脱、エルサレムへの大使館移転強行ときな臭さを強める方向へ踏み出している。国際合意などお構いなしの振れ幅の大きい政策選択基準のすべてが(限られた一部のための)アメリカ・ファースト、中間選挙を前にしての票獲得のためのトランプ・ファーストに思える。

 トランプ登場、ひょっとして、ディールの条件次第では、ジャパン・ファースト、「国体の構図」、「呪縛の構図」が大きく変わり得るかも知れない、そんな淡い期待は望むべくもないようだ。明治維新150年、憲法改正、戦前価値観への回帰を悲願として突っ走ってきた一強、安倍政権。ここに来て政府も官僚も議員も、セクハラ、森友・加計問題、極めて大事ではあるが、低次元と言わざるを得ないスキャンダルで、無責任さをさらけ出している。こんなんで、回っていく不思議の国、日本。いや、これもアメリカ・ファースト、「国体」の変化を望まないアメリカの仕掛けかと思うのは、考えすぎだろうか ・・・。

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 さて、思い切り愚痴ったところで、熱くなった頭を冷やすのにもってこいのアルバム。今宵のアルバムは、「ゴンザロ・ルバルカバ&チャーリーヘイデン/Gonzalo Rubalcaba & Charlie Haden」のデュオ・ライブ・アルバム、「トーキョー・アダージョ~ライヴ・アット・ブルーノート東京/Tokyo Adagio」(2005)から。

 このアルバムは、惜しくも逝去、私が世界最高のベーシストと思っていた、「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」が、キューバ出身の名ピアニスト、「ゴンサロ・ルバルカバ/Gonzalo Rubalcaba」と行った、2005年3月の「ブルーノート東京公演」が初CD化されたもの。あの名盤「ノクターンNocturne」で聴けた「ヘイデン節」、「ルバルカバ節」のまさに再現。

トーキョー・アダージョ~ライヴ・アット・ブルーノート東京

チャーリー・ヘイデン / ユニバーサル ミュージック

アルバムから3曲、「En la Orilla del Mundo (The Edge of the World)/世界の果てで」、「Sandino」、「My Love and I」を。
 

「Gonzalo Rubalcaba & Charlie Haden ー En la Orilla del Mundo」

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「Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba – Sandino」

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「Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba – My Love and I」

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