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ハロウィーンの夜は ・・・

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 TVが報じている渋谷のスクランブル交差点での「ハロウィーン」のバカ騒ぎ。宗教的なイベントとは、すっかり無縁、異質なものになってしまったようだ。チコちゃんに怒られる???

 古代ケルトの信仰では、新年の始まりは、冬の季節の始まりである11月1日の「サウィン祭」であった。したがって、ケルト人の1年の終りは10月31日で、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てくると信じられていた。これらから身を守る為に仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた。この新年を祝う祭が「サウィン祭」で、「ハロウィーン」の起源であり、この祭りは、毎年10月31日の夜に始まった。やがてこの祭りはキリスト教へと引き継がれていって、現在の「ハロウィーン(万聖節の前夜祭)」となったそうだ。(Wikipediaより)

 50年前だったら、幅をきかせていたのは、「ハロウィーン」の仮装でなく、ヘルメットと覆面に身を包み、角棒。日本中を席巻していたそんなスタイルの集団は、「全学連」。街頭で繰り広げられた「70年安保闘争」。騒乱、新宿。中身や理由付けはまったく違うが、若者のなんとなくモヤモヤした閉塞感のはけ口という点では、共通しているようにも感ずる。

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 昔愛読していた作家が、「レイ・ブラッドベリ/Ray Bradbury」。彼の作品に、「ハロウィーンがやってきた(原題:The Halloween Tree)」がある。子どもたちが待ちに待ったハロウィーンの夜に伝説の怪人に導かれ、八人の少年は時をさかのぼる。生きることの喜びと恐れにめざめてゆく少年たちの夢と冒険を詩情ゆたかに描く、ブラッドベリが手がけた児童向けの長編ファンタジー。 ブラッドベリの世界は、50年前当時闇、恐れなど異次元の世界に憧れていた私の抱いていたやや鬱屈した心を捕らえて放さなかったのだ。ブラッドベリとは私にとってはある種のヒーリングでさえもあった。

 ハロウィーンがやってきた (ベスト版 文学のおくりもの)
 レイ ブラッドベリ / / 晶文社
 ISBN : 4794912455

      
      
 そして、「10月はたそがれの国」。SFの抒情詩人といわれるブラッドベリの名声を確立した処女短編集「闇のカーニバル」の全編に、新たに五つの新編を加えた作品集。後期のSFファンタジーを中心とした短編とは異なり、ここには怪異と幻想と夢魔の世界がなまなましく息づいている。

 10月、秋の黄昏時、急速に冷え込でいく空気、そこかしこにできる長く伸びた影と闇、そこから忍び出てくる瘴気、狂気、怪異、恐怖・・・。まさしく「逢魔が刻」といった感じの、この季節のこの時間を、ブラッドベリは、「10月が生み出す一瞬の異次元の国」と見立てたのだろう。

 10月はたそがれの国 (創元SF文庫)
 レイ・ブラッドベリ / / 東京創元社

     
     
    
 今宵の曲は、「ナイト・デーモン/Night Demon」。曲もそうだが、ハロウィーンの宵にふさわしいともいえる妖艶な「カレン・ソウザ/Karen Souza」。アルバムは2ndアルバム、「Hotel Souza」(2012)から。

【 Night Demon 】  by Karen Souza , Joel Mc Neely , Maximo Pera Renauld

「♪ Being a night demon      なってあげようか 夜の魔物に
  No one ever trusts to look in your eyes  信じられないような魔物に
  I’m like a flash light       私はフラッシュのような一瞬の輝きと同じ
  And so I pretend I’m alive     だから生きているように装っても
  But demons get tired         きっと魔物たちは飽きてしまう
  And I’m miles away from the dust  私はそんな堕落した生き方とはほど遠くありたい
  It’s a lonely job to bear         でもそれに耐えるのは孤独な作業
  Riding on your dreams in the dark    闇の中のあなたの夢にかかっているわ

  Hollow dreams sink deeper and deeper   うつろな夢は深く深く沈んでゆく
  Warm milk and eight soul keepers,    暖かいミルクも8人のソウルキーパーも
  Always wonder                いつだって不思議な存在
  Will I deliver                なってあげようか
  Being a night demon             夜の魔物に
  Being a night demon di di ah         夜の魔物に ああ
  Being a night demon             夜の魔物に なってあげようか
  Being a night demon di di ah         夜の魔物に ああ   ♪」

Hotel Souza

Karen Souza / Music Brok

「Karen Souza – Night Demon」

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 フルアルバムはこちらです。

「Karen Souza – Hotel Souza (2012) FULL ALBUM」

     

     

ぬばたまの夜に聴くノクターン

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 今年の夏から秋にかけて楽しませてくれた、「ヒオウギ(檜扇)」の種、「ヌバタマ(射干玉、夜干玉)」を採取する。黒く艶のあるところから、「ぬばたまの黒髪 ・・」のように「黒髪」にかかり、さらに「ぬばたまの夜の更け行けば」のように、「夜」などにかかる枕詞である。

 「ぬばたま」を採取した夜に聴くのは、「Nightfall(夜の帳)」。私が最高のベーシストと思っている、故「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」の代表曲。この「Nightfall」、彼がいろいろなアーティストとコラボしたバージョンがいくつもあるが、今宵は、キューバ、ハバナ出身のジャズ・ピアニスト、「ゴンサロ・ルバルカバ/Gonzalo Rubalcaba」らとコラボしたアルバム、「ノクターン/Nocturne」(2001)から。

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 うっとりするようなベース・ワークのうえに展開される美しいメロディ、瑞々しいロマンティシズム。ルバルカバの紡ぎだす音、メセニーがここぞとかき鳴らすアコースティック・ギター。心揺さぶるヴァイオリンの官能的な音色。そしてそこに、柔らかなテナー・サックスが絡むと、もうそこは夜の帳に覆われた別世界に ・・・。ひょっとしたら、枕を濡らしてしまうかもしれない秋の夜にふさわしい夜想曲集と紹介したことがある。

 パーソネルは、「Charlie Haden(b) 」、「Gonzalo Rubalcaba(pf)」、「イグナシオ・ベロア/Ignacio Berroa(ds)」、「ジョー・ロヴァーノ/Joe Lovano(sax)」、「デヴィッド・サンチェス/David Sanchez(sax)」、「パット・メセニー/ Pat Metheny(g)」、「フェデリコ・ブリトス・ルイス/Federico Britos Ruiz(violin) 」。

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Charlie Haden / Umvd Labels

「Nightfall – Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba」

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 そして、チャーリーの没後1年後の2015年、「ゴンサロ・ルバルカバ」は、トリビュート・アルバム、「チャーリー/Charlie」(2015)の中に、この曲を入れてリリースしている。しかし残念なことに、YOUTUBEにはアップされていないようだ。

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Charlie
Gonzalo Rubalcaba
CD Baby


      
      

       

今年もその時期がやって来た

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 快晴。11月からは来年1月に行う炭焼きの窯木作りの為に、「クヌギ(櫟、椚)」の伐採を始めなくてはならない。あっという間に1年が過ぎ、今年ももうその時期が来たのである。このブログで何度も書いているが、公園の台場クヌギは、鹿の食害によって危機的状況にある。

 今年もできるだけ残り少ない台場クヌギを伐らずに、再生林以外の場所にある高木で窯木を賄う省材料の方針である。そこで、どの場所の、どの高木を伐るのかをマーキングするのが今日の作業。周辺の状況も観察しながら、来園者にも安全で伐りやすい場所であること、運搬しやすい場所であることなどが条件である。今年の炭焼きは例年通り、2窯を予定しているが、1窯あたり約500本の窯木が必要であるから。約1,000本を見込める材を確保しなくてはならない。今日は、「コナラ(小楢)」も含め27本を選んだが、まだまだ必要である。

 今宵の曲は、「晴れた日に永遠が見える/On A Clear Day You Can See Forever」。1965年、「マイ・フェア・レディ/My Fair Lady」の作者、「アラン・ジェイ・ラーナー/Alan Jay Lerner」が手掛けたブ ロードウェイ・ミュージカル。美しい音楽が話題を呼び、1970年に「イヴ・モンタン/Yves Montand」と 「バーブラ・ストライサンド/Barbra Streisand」で映画化もされた。

【 On A Clear Day (You Can See Forever) 】
                 by Alan Jay Lerner/Burton Lane

「♪ On a clear day        ある晴れた日に
  Rise and look around you   起き上がって周りをみると
  And you’ll see who you are  君は自分がどんな人間かが見えてくる

  On a clear day         そんな晴れた日には
  How it will astound you     自分が輝いていることに
  That the glow of your being   君はびっくりするんだ
  Outshines every star      どの星よりも光り輝いていることに

  You’ll feel part of           君は自分が山や海や浜辺と
  Every mountain, sea, and shore   一体であると感じる
  You can hear from far and near   そしてあちこちから音が聴こえてくる
  A world you’ve never, never heard before 今まで聞いたこともない世界からの音が

  And on a clear day         ある晴れた日に
  On that clear day          そんな晴れた日には 
  You can see forever, and ever, and ever  君には永遠が見えるだろう
  And ever more              きっといつまでも続く永遠が ・・・  ♪」

 ビロードの歌声、「ジョニー・ハートマン/Johnny Hartman」。アルバム、「ライブ・アット・サムタイム/Johnny Hartman Live At Sometime」(1977)から。

ライブ・アット・サムタイム

ジョニー・ハートマン / アブソードミュージックジャパン

「Johnny Hartman - On A Clear Day You Can See Forever」

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 そして、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」のソロ・アルバム、「Alone」(1968)から。

Alone

Bill Evans / Universal Jazz


  

「On A Clear Day(You Can See Forever)- Bill Evans」

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ガウディの街の味がした

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 「パパブブレ/PAPABUBBLE」の飴。妻の友人のスペイン土産。日本でも買えるのだが、発祥の地、バルセロナの本店で買い求めたという。つやつやした光沢、色とりどりのデザイン。まるで宝石箱のよう。バルセロナ出身の画家、「ジョアン・ミロ/Joan Miró i Ferrà」の色使いのようにも感じる。蓋を開けると、上品な甘さが、ほんのりと香る。日本の伝統の千歳飴にも似ている。

 バルセロナ。2回ほど訪れている。一度は仕事で、一度は妻と観光に。口に含むと、昔懐かしい千歳飴のような味とともに、ガウディの街の味がした ・・・。

 バルセロナ。カタルーニャ地方の中心都市。スペインからの独立機運が強く、特に2017年のカタルーニャ独立住民投票により、賛成多数のため、州政府のプッチダモン首相はスペインからの独立宣言書に署名した。しかし、これにより中央政権と州政府の激しい対立と、その結果としての自治権の一時廃止、州首相の事実上の亡命など混乱が続いたことは記憶に新しい。最近は、一時の独立熱は冷め、街は平静を取り戻しているそうだ。

 今宵の曲、やはりカタルーニャ出身のチェロ奏者、「パブロ・カザルス/Pablo Casals」の演奏でよく知られているカタルーニャ地方の民謡、「鳥の歌/El Cant dels Ocells」。

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 「パブロ・カザルス」。1876年、スペイン・カタルーニャ地方に生まれる。4歳でピアノを始め、9歳になるとオルガンを始め、11歳でチェロを弾き始めたという。チェロの名手としてその名を確立した後、1939年、スペイン内戦のため、フランスへ亡命、隠棲。1945年、演奏活動を再開するも、フランコ政権に抗議して演奏活動を停止した。祖国の姿に胸を痛め、1938年以来アメリカ国内における公の席での演奏を中止していたが、カザルス84歳の1961年11月13日、ケネディ大統領に招かれホワイトハウスで披露した曲が、「鳥の歌」。この曲には、故郷への思慕と、平和の願いが結びついており、カザルスの愛奏曲である。さらに、1971年10月24日(国連の日)、ニューヨーク国連本部にて演奏会、国連平和賞が授与されている。この時も、「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は、ピース、ピース(英語の平和)と鳴くのです」と語り、「鳥の歌」をチェロ演奏したという。

 1961年11月13日、ホワイト・ハウスでのコンサートの「鳥の歌」を。ピアノは、ポーランド出身のピアノ奏者、「ミェチスワフ・ホルショフスキ/Mieczysław Horszowski」。
   

鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート

パブロ・カザルス / SMJ

「Pau Casals – El cant dels ocells (at the White House) 」

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「かわいい」とばかり言ってられない

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 今日は公園が主催する「森の幼稚園」のサポート。市内の幼稚園の園児と先生、約90名がやってきた。ゆっくりと森を歩いて、動物(イラスト看板であるが・・)を探したり、どんぐりや葉っぱを集めたりして、自然と触れ合う。園内にある竈で薪で炊いたご飯と大鍋で煮た野菜たっぷりの豚汁が昼食。午後は集めたどんぐりで「どんぐりコマ」を作って遊ぶ。お天気が心配だったが、よく晴れた一日、たくさん食べ、しっかりと自然の中で遊んだ一日だった。帰りがけの園児の「ありがとう」の声が爺さんたちには嬉しい。

 ウォークラリーの途中、本物の野生に鹿に出会う。多分、今年の春に産まれた仔鹿。逃げる様子は全くない。子供たちから「かわいい!」の声が上がるが、そうとばかりは言っていられない。我々にとっては、「クヌギ(櫟、椚)」の新芽を食い荒らす天敵でもあるが、野生の鹿のほとんどが、「マダニ(真蜱)」によって媒介される「日本紅斑熱リケッチア」の病原体や、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のウィルスを持っているという。「ダニ」に、噛まれて重症化した場合は死亡することもあり、兵庫県でも発生事例が報告されている。子供たちにとっては、絶好の観察の機会でもあるので、絶対触らないようにと注意しながら、そっと横をすり抜ける。これも自然とのお付き合い。

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 さて、今宵の曲、「カヴァティーナ/Cavatina」。「マイケル・チミノ/Michael Cimino」監督、「ロバート・デ・ニーロ/Robert De Niro」主演の映画、「ディア・ハンター/The Deer Hunter」(1978年公開)で使われた美しい曲。オランダ出身の「ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ/Louis Van Dijk Trio」の演奏で。「ルイス・ヴァン・ダイク」といえば、「アン・バートン/Ann Burton」の2枚の名作、「ブルー・バートン/Blue Burton」、「バラード&バートン/Ballads Burton」でピアノ伴奏をしていた、あの「ルイス・ヴァン・ダイク」です。

 1941年11月生まれというから、もうすぐ77歳。ご長寿ピアニストです。多くの欧州のジャズ・ピアニストがそうであるように、彼もクラシック・ピアノを学び、程なくしてジャズに出会い、ジャズに傾倒したという。そして19歳にルースドレヒトのジャズコンクールでデビューを果たすと、一躍トップピアニストの地位を得た。熟練のピアニストの奏でるこのバラードが、ちょうどいいくらいの心地さと甘さで響いてくる。アルバムは、「Nightwings」(1980年録音、2014年日本リリース)から。

 パーソネルは、「Louis Van Dyke (p) 」、「ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセン/Niels-Henning Ørsted Pedersen (b) 」、「テリー・シルバーライト/Terry Silverlight (ds)」。

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ナイトウィングス/Nightwings
ルイス・ヴァン・ダイク・トリオ/Louis Van Dijk Trio
SMJ


         
         

「Cavatina (From The Deer Hunter) – Louis Van Dijk Trio」

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路傍の花、樹々の鳥(228) ~ 延喜式内神社へと続く小道を歩く ~

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 延喜式内神社へと続く小道を歩く。私が住んでいる団地が開発されるまえからの地道らしく、並行はしているが、国道からすこし離れているので、一体どこの山の中かと思われるような道である。

 「延喜式神名帳」に、『摂津国川辺郡 多太神社』とある式内社、「多太(たぶと)神社」。正式には、「ただ」であるが、近くにある清和源氏の祖、「源満仲(920頃~997)」が創建した「多田(ただ)神社(970創建)」と呼称が同じため、地元では「たぶと」と呼んで区別している。祭神は、「日本武尊(ヤマトタケルノミコト)」、「大鷦鷯尊(オオサザキノミコト=仁徳天皇)、「伊弉諾尊(イザナギノミコト)」、伊弉冉尊(イザナミノミコト)」の四神というが詳細は分からないという。享保年間(1716~1736年)のころ、この社を「平野明神」と呼んでいたが、調査で、延喜式内社の「多太社」であることが判り、元文元年(1736年)に、寺社奉行「大岡越前守」によって古い社の由緒を失わないようにと社名を正し、「多太社」と刻んだ社号標石が建てられた。この標石は、今でも残っていて、市指定文化財となっている。

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 野仏。切通し。竹林。傍らの薮には、「ムカゴ(むかご・零余子・珠芽)」。「ムカゴ」は、「ナガイモ(長芋)」や自然薯などのヤマノイモ属の蔓になる肉芽の事で、秋になると「ヤマノイモ(山の芋)」の蔓の葉の付け根辺りに沢山付く。私はこれが大好物。採って、茹でて、今宵の食卓に。

 さて、今宵のピアノ。デンマークを拠点に活躍している新鋭ピアニスト、「サン・ビービー(ソレン・ベベ/Søren Bebe」率いる 「サン・ビービー・トリオ(ソレン・ベベ・トリオ)/Søren Bebe Trio」。曲は、「The Path to Somewhere」、アルバム、「Home」(2016)から。静謐、光と影、仄暗さ、硬質、清冽、優しさ、 ・・・、いろいろな印象で語られる北欧ジャズ・ピアノ。そんな言葉の系譜に連なるアーティスト。

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 2004年にデンマークの「Royal Academy Of Music」を卒業、2006年から「アンダース・モーゲンセン/Anders Mogensen(drums)」、「ニールス・ライド/Niels Ryde(electric Bass)とトリオを結成。「ア・ソング・フォー・ユー/A Song For You」(2012年1月録音)で日本デビュー。「Home」 (2016)。前作からは、ベーシストが、エレクトリック・ベースの「ニールス・ライド」から、ウッド・ベースの「カスパー・タゲル/Kasper Tagel」に変わっている。確かに、エレキベースよりウッドの方がビービーのピアノとは響きあう印象である。ECMレーベルでも知られているオスロの「レインボウ・スタジオ/Rainbow Studio」で録音された本作アルバムは、全曲ビービーの作曲で、彼自身が最高のアルバムと称しているという。

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Home (feat. Søren Bebe, Anders Mogensen, Kasper Tagel)
Søren Bebe Trio/サン・ビービー・トリオ
From Out Here Music


         
          

「The Path to Somewhere ー Søren Bebe Trio」

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堂々たる大往生

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 すっくと天に向かって立っているのは、幹周り一抱えもある「コナラ(小楢)」の枯死木。幹の周りは、一面の「キノコ(茸)」と「コケ(苔)」で覆われている。遊びの山には、こんな枯死木、倒木、裂木、折損木などが多くあるが、その中でも、この「コナラ」は際立っている。たかが木であるが、堂々たる大往生。last standing。死してもなおあまりある存在感。かく在りたし。

 今宵の曲。「Solitude Standing/孤独」。「スザンヌ・ヴェガ/Suzanne Vega」の同タイトルのアルバム、「Solitude Standing」(1987)からである。

 このアルバムに収録されているア・カペラ、「トムズ・ダイナー/Tom’s Diner」を聴いたときは、衝撃的だった。NYの雨の朝。カフェで一人朝食をとる女性の目に映った情景を通じて、大都会に生きる人々の孤独を歌い上げている。何気ないNYの街角、さりげない日常の中にこそ非日常性が隠されていることを鋭く見破るそのまなざしにはっとさせられた。

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「スザンヌ・ヴェガ 」は、1959年生まれ、カリフォルニア州サンタモニカ出身の女性シンガーソングライター。生まれてまもなく母に連れられニューヨークへ移り、多くの社会的問題を抱えた地域で子供時代を送ったという。コロンビア大学バーナード・カレッジで英文学を学ぶ傍ら、グリニッチ・ヴィレッジの小さな劇場などに立ち、幼いころの体験した社会問題を批判した曲を歌う。1984年にレコード会社との契約を結び、翌年、「Suzanne Vega(邦題;街角の詩)」でデビューし、その自己内省的社会批判は、アメリカにおいて好意的な反響を得たという。

 「孤独」という概念を擬人化したこの歌、極めて印象的な詩。

【 Solitude Standing 】
  by Anton Sanko / Marc Shulman / Michael Visceglia / Steve Ferrera / Suzanne Vega

「♪ Solitude stands by the window      孤独が窓辺に立っている
  She turns her head as I walk in the room  私が部屋に入っていくと彼女が振り向いた
  I can see by her eyes she’s been waiting  彼女の眼で長いあいだ待ってたんだと分かる
  Standing in the slant of the late afternoon 遅い午後の傾いた影の中で

  And she turns to me with her hand extended そして振り向いた彼女は私に手を伸ばす
  Her palm is split with a flower with a flame  その掌には炎に彩られた花が

  Solitude stands in the doorway       孤独が戸口に立っている
  And I’m struck once again           私は再びその影の黒さに
        by her black silhouette        強く印象を受ける
  By her long cool stare and her silence    じっと冷やかに見つめる眼差しと沈黙にも
  I suddenly remember each time we’ve met  私は突然思出した私たちが会った時を

  And she turns to me with her hand extended  そして振り向いた彼女は私に手を伸ばす
  Her palm is split with a flower with a flame   その掌には炎に彩られた花が 

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

 孤独(ひとり)

 スザンヌ・ヴェガ / ポリドール

「Suzanne Vega – Solitude Standing」

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 フルアルバムもアップされています。

「Suzane Vega ー Solitude Standing(フルアルバム)」

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里山のカフェで裸電球を見ながら

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 「コスモス(秋桜)」が咲き乱れる里山の道をドライブ。10月は妻の誕生月、彼女のリクエストで里山カフェでランチ。「空からこんぺいとう」という、ちょっと変わった名前のカフェ。自宅やご近所で採れた食材をつかった5品の菜にご飯と味噌汁。これで900円というから、リーゾナブルな価格。限定15食くらいでしょうか、人気のランチらしくすぐ完売となるようだ。   

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 古民家を改装した手作り感いっぱいのカフェ。白熱灯の裸電球がぬくもりを感じさせる。しかし、省エネの掛け声で、照明器具はLEDへと移行のため、電球はすでに日本では生産終了、蛍光灯も大手は生産終了を表明している。たしかにLED照明は省エネである。メーカーとしては、生産効率やコストを考えれば、生産終了も仕方ないかもしれない。しかし、一方で古き良き時代のぬくもりを感じさせるインテリアとしての演出に裸電球は欠かせないも事実。ヨーロッパなどで部屋の照明に蛍光灯は見たこともない。大量に使われるハロウィンやクリスマスのイルミネーションならともかく、部屋の照明など、LEDに変えてもそう省エネ効果があるとも思えない。近い将来、お店などの商業インテリア用は残るかもしれないが、白熱灯が全部なくなってしまったら、「灯り」という言葉とともに、それが作り出す「ぬくもり」も失われてしまうのではないかと心配である。

 今宵の曲、「灯り」に係わる曲。まずスタンダードで、「The Lamp Is Low」。「灯りは暗く」という意味でしょうか。1930年代に、「ミッチェル・パリッシュ/Mitchell Parish」作詞、「ピーター・デ・ローズ/Peter de Rose」と「バート・シェフター/Bert Shefter」作曲によって作られたものだという。どこかで聞いたメロディだなと思っていたが、元々は、フランスの作曲家、「モーリス・ラヴェル/Maurice Ravel」が1899年に作曲した「亡き王女のためのパヴァーヌ/Pavane pour une infante défunte」であるという。ラヴェル没後の1939年に、ポピュラーソング化され、「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」などの歌唱でヒットしたという。たしか「チェット・ベイカー/Chet Baker」は、「パヴァーヌ/Pavane」というタイトルで演奏している。

【 The Lamp Is Low 】  
         by Bert Shefter, Maurice Ravel, Mitchell Parish, Peter de Rose

「♪ Dream beside me in the midnight glow,   真夜中の光の翳に身を置く私
       the lamp Is low            傍らの灯りはほの暗い
  Dream and watch the shadows came and go,  数々の夢や影が頭をよぎる
       the lamp Is low              そして灯りはほの暗い
  While you linger in my arms,         私の腕の中にいるあなた
       my lips will sigh “I love you so”    「愛してる」と私はささやく
  Dream the sweetest dream will ever know  この上もない甘き夢の今宵
  Tonight the moon is high,            月は煌々と輝き
       the lamp Is low            灯りはほの暗い   ♪」

 懐かしの「ドリス・デイ/Doris Day」の歌唱から。アルバムは、「Day By Night」(1957)。

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Day By Night
ドリス・デイ/Doris Day
Tristar


        
        

「Doris Day — The Lamp Is Low」

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 もう一曲は、「Turn Out The Lamplight」。「灯りを消して」。お色気いっぱいのオランダの熟女シンガー「ローラ・フィジー/Laura Fygi」。アルバムは、「レイトリー/Turn Out The Lamplight」(1995)から。歌詞は、もうメロメロの甘い歌。

【 Turn Out The Lamplight 】    by R.Temperton

「♪ Turn out the lamplight       灯りを消して
   Sit by my side, love me tonight  私の横にすわって、今夜は愛して
   Turn out the lamplight       灯りを消して
   Let’s dream for a while       ひとときの夢を見ましょう
   Just you and I            あなたとわたし
     and we’ll let the world go spinning by  二人だけの世界に浸るの

   Comin’ home is always joy to me   家に来てくれたら、いつだって嬉しい
   Ain’t a place that I would rather be  それ以上の場所なんてないわ
   I need to see the heaven in your eyes あなたの眼に浮かぶ天国を見たいの

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

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レイトリー/Turn Out the Lamplight
ローラ・フィジィ/Laura Fygi
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント


       
        


「Turn Out the Lamplight – Laura Fygi」

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路傍の花、樹々の鳥(227) ~ 団地を抜けた小道では ~

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 いつもとウォーキングのコースを変えて、団地を出ると、延喜式にも記載されているという古い神社、「多太神社」の脇を通る古い道をゆく。団地とはがらっと雰囲気が変わり、タイムスリップしたような古い古道の面影が残されている。そして路傍には雑草も交えて色とりどりの花が ・・・。「セイダカアワダチソウ(背高泡立草)」、「ガーベラ」でしょうか。

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 ハロウィンも近づいたようで ・・・。

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 7月にはいつも楽しませてくれる「ハンゲショウ(半夏生)」の場所には、「ホトトギス(杜鵑草)」が一面に。我が家にも咲くが、これだけ一面に群生するのも珍しい。

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 お地蔵さんとハロウィンが同居する小道。このお地蔵さんには、いつも花が絶えない。8月には「地蔵盆」も行われており、地域に根付いている素朴な信仰心が窺われる。

 さて、今宵の曲、「So Many Stars」。あの「セルジオ・メンデス/Sérgio Mendes」の1967年のボッサで、「マリリン・バーグマン&アラン・バーグマン/Marilyn Bergman & Alan Bergman」夫妻が英語詩をつけたもの。

【 So Many Stars 】  by Sérgio Mendes, Marilyn Bergman, Alan Bergman

「♪ The dawn is filled with dreams       夢いっぱいの夜明け
  So many dreams which one is mine    きっと私のもあるはず
  One must be right for me         きっとその一つは私の夢

  Which dream of all the dreams      この夢の中のどれだろうか
  When there’s a dream for every star   ひとつひとつの星に夢が宿るのは何時
  And there are oh so many stars      こんなにもいっぱいの星が輝く 
  So many stars               いっぱいの星が

  The wind is filled with songs        歌いっぱいの風
  So many songs which one is mine     きっと私のもあるはず
  One must be right for me         きっとその一つは私の歌

  Which song of all the songs        この歌の中のどれだろうか 
  When there’s a song for every star     ひとつひとつの星に歌が芽生えるのは何時 
  And there are oh so many stars,       こんなにもいっぱいの星が輝く
  so many stars               いっぱいの星が

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

 3人の歌姫の競演。まずは、「ダイアナ・パントン/Diana Panton」の可憐な歌唱から。アルバムは、「ムーンライト・セレナーデ~月と星のうた/If the Moon Turns Green… 」(2007)。

 ムーンライト・セレナーデ~月と星のうた

 ダイアナ・パントン / MUZAK/fab.

「Diana Panton - So Many Stars」

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 「ジェーン・モンハイト/Jane Monheit」。アルバム、「サレンダー/Surrender」(2007)から。

 Surrender

 Jane Monheit / Concord Music Group

「Jane Monheit & Sergio Mendes – So Many Stars」

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 最後は、「ナタリー・コール/Natalie Cole」のアルバム、「Ask a Woman Who Knows」(2002)。動画は、アルバムリリース後、ロンドンで行われたライブ・パフォーマンスの模様を収録した同タイトルのDVD(2003)から。

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Ask a Woman Who Knows
ナタリー・コール/Natalie Cole
ユニバーサル ミュージック クラシック


          
         

「Natalie Cole – So Many Stars」

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里山に学ぶ子供たち

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 「クヌギ(椚、櫟)」の再生林の前で、台場クヌギや炭焼きについて、調べる子供たち。今日は兵庫県がすすめるカリキュラムに基づいて行われている、小学校4年生の里山体験学習。先週に引き続き、地元の小学4年生80数人が公園に訪れる。メニューは、園内を歩きながら、質問の答えを探すウォーク・ラリーと「リョウブ(令法)」の木を磨いてつくるコースターづくり。「学ぶ」というより、遠足気分というきらいはあるが、それはそれとして、自然の中で一日過ごすことはいいこと。

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 その問題の中から。「上の写真の木はなんでしょう? 探して答えを書きなさい。」 答えは、「ユズリハ(楪、交譲木または譲葉)」と「コブシ(辛夷)」。いずれもこの時期に特徴的な実をつける木である。

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 久しぶりに聴きたくなったのが、ノルウェイ出身でちょっぴりダーク、ひんやりとした陰翳を感じるボーカルの「インガー・マリエ(・グンナシェン)/Inger Marie Gundersen」。アンニュイで少しダーク。大人のムードを湛え、いぶし銀のように鈍い光を放つ。一度聴いたら、その声が深く心に刻まれる、そんなシンガー。そんな彼女が私の大のご贔屓。

 1959年生まれ、2004年、JAZZシーンに彗星のごとくデビューしたが、この時45歳というから相当な遅咲きで、苦労人でもある。寡作で、私が知る限り、最新作を含め、たった5作しかアルバムはリリースされていないが、遅咲きの苦労人という彼女のキャリアが、どのアルバムにも何とも言えない色艶とクールやダークに感じられるその奥に、温もりを垣間見ることができる。

 デビュー・アルバムで私の愛聴盤、「メイク・ジス・モーメント/Make This Moment 」(2004)から、お気に入りの曲、「Fool on the hill/Nature boy」。絶妙のメドレー。

 「Fool on the hill」。言わずと知れた「ビートルズ」の代表曲ですが、この曲は地動説を唱えたあの「ガリレオ・ガリレイ/Galileo Galilei」に、「ポール・マッカートニー/Paul McCartney」がインスパイアされて作ったという。

【 Fool on the hill 】    by John Lennon / Paul McCartney

「♪ Day after day, alone on a hill    毎日毎日一人で丘の上に立っているあの男
  The man with the foolish grin      ニヤニヤ笑いながら 
        is sitting perfectly still      じっとして動かない
  Nobody wants to know him      誰も彼が何者なのかなんて気にしない
  They can see that he’s just a fool   単なる愚か者と見ているだけ  
  But he never gives an answer     でも彼は何者かを言わない
  But the fool on the hill        愚か者のふりをして、ただ丘の上に立っているだけ

  Sees the sun going down       太陽の沈むのを眺めながら
  And the eyes in his head        彼の眼だけが
  See the world spinning round      地球が回っているのを見ている

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・   ♪」

 「ネイチャー・ボーイ/Nature Boy」。私が洋楽に目覚めた中学3年生か高校生のころ、「ナット・キング・コール/Nat King Cole」の1948年のヒット曲。

【 Nature Boy 】  作詞・作曲;エデン・アーベ/Eden Ahbez

「♪ There was a boy…               昔あるところに少年がいたんだ
   A very strange enchanted boy.        とても変わった魅力のある少年だった
   They say he wandered very far, very far   彼はとてもとても遠い場所から
   Over land and sea,              長い旅をし、やって来たのだと人は噂した
   A little shy and sad of eye           内気で、悲しい目をしていたが 
   But very wise was he.            その少年は大変賢かった

   And then one day,               そして、ある日
   One magic day, he passed my way.      ある不思議な日、少年は僕の前に現れた
   And while we spoke of many things,      僕達はたくさんのことを話した
   Fools and kings,                 愚者や王様たちについての話を
   This he said to me,               そして、彼は僕にこう言った
   ”The greatest thing you’ll ever learn      『君が学ぶべき大事な事は
   Is just to love and be loved in return”     人を愛せば、自分も愛される』 と ♪」

Make This Moment

Inger Marie Gundersen / Stunt

「Fool On The Hill/Nature Boy – Inger Marie Gundersen」

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