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なぜ日本のおじさんは「世界一孤独」なのか?

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2017-04-0725
 『なぜ日本のおじさんは「世界一孤独」なのか?』。そんなタイトルの、「岡本 純子」氏のコラムが、3/8(木)「文春オンライン」で配信された。非常に興味深かったので、ちょっと長くなるが、以下に引用してみたい。 (写真はNETより拝借)

 『最新版・世界各国の「繁栄指数」を見てみると、社会や地域における人々の信頼関係や結びつきを表す「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)」のランキングで、日本は全世界149カ国中、101位。先進国の中では最低だといいます。なかでも深刻な状態にあるのが中高年の男性。

 「中高年の男性にとって最大の脅威は喫煙でも肥満でもない。それは孤独だ」(ボストン・グローブ紙)、「慢性的な孤独は現代の伝染病」(フォーチュン誌)――。海外では、「孤独」は健康に甚大な影響を与える最大のリスクである、という認識が急速に広がっている。

 その根拠となっているのが、近年、欧米で明らかになった数多くの学術的研究だ。約30万人以上のデータを対象としたアメリカの調査では、「孤独な人は、人的つながりを持つ人に比べて早死リスクが50%高くなる」という結果が出た。また、「孤独」の死亡リスクに対する影響は(1)一日にタバコ15本を吸うことに匹敵、(2) アルコール依存症であることに匹敵、(3) 運動をしないことよりも大きい、(4) 肥満の2倍大きい、と結論づけられた。孤独は心臓病や認知症など多くの疾患のリスクを高めることもわかっている。

 こうした流れと逆行するように、日本では、「孤独のすすめ」「おひとりさま」「ぼっち」などと、「孤独」を美化し、奨励する考え方が人気を集めているが、実はその裏で、日本は世界に冠たる孤独大国になりつつある。国際機関OECD(経済協力開発機構)の調査(2005年)によれば、友人、同僚、その他コミュニティの人と「ほとんど付き合わない人」の比率は15.3%と平均(6.7%)の2倍以上、加盟国中トップだった。オランダの2.0%、アメリカの3.1%、ドイツの3.5%などに比べると差は歴然だ。未婚率や一人暮らしの家庭も増加している。日本は世界に冠たる孤独大国になりつつある。
 (中略)
 孤独には「コミュニティ」と「コミュニケーション」の欠如という二大要因がある。前者の観点で見ると、「地縁」「血縁」という昔からのセーフティーネットが都市化や核家族化などで消滅しつつある中、それに代わる「コミュニティ」が欠落しているのが日本社会の大きな問題だ。
 (中略)
 その背景には、日本の特殊な労働文化がある。長時間労働の中で、友人や趣味などを作る暇もなく、汗水たらして働き、気がつくと退職の日を迎えるという人も少なくない。今や就業人口の約9割が「サラリーマン」。散々、「やりがい」を搾取された挙句に、定年で会社システムから「強制退去」という憂き目にあう。転職することもなく、一生、同じ会社に働き続けることの多い日本のオジサン。40年近くも引っ越しもせず、住み慣れた「家」を追い出される恐怖感・絶望感は、例えようのないものだろう。
 (中略)
 実際に、こうした要因から、定年退職後に、家に引きこもる高齢男性が激増している。別にいつも人と群れることをおススメするものでもない。趣味でもいい、近所の友人でもいい、何らかの形で社会とつながりながら、一人の時間を楽しむ準備と心構えを現役の内からしておくことが必要だろう。終活もいいけど、たまには「集活」も、ということだ。不機嫌なオジサンが減り、元気ではつらつとした楽しそうなオジサンが増えれば、日本社会を覆う閉塞感も少しは払しょくされるのではないだろうか。オジサンたちが「孤独というオリ」から解放され、動き出せば、景気だって刺激されるかもしれない。「オジノミクス」で日本を元気に! 「ウーマノミクス」の陰で、置き去りにされつつある「オジサン」セクターの活性化は日本再生のカギを握るかもしれないのである。』  ( 「なぜ日本のおじさんは「世界一孤独」なのか?」 より抜粋、引用)

 こんなふうにデータを根拠に話されるとかなり説得力がある。たしかにカフェやランチに行ってみても、客のほぼ8割~9割は女性グループ、男性を見かけることはまれである。その一方、パチンコ店などは、平日からシニアの男性でいっぱい。そして、「女性パワーの活用」という言葉はよく聞くが、「オジサンパワー、じいさんパワーの活用」はあまり聞かない。

 「定年後の人生の過ごし方」が「孤独の解消」、ひいては、「健康」にも大きく影響するとするなら、解決策の一つとして、「ボランティア活動」はどうだろうか。ちょっと周りを見渡せば、自分が必要とされ、活動できるボランティアはいくつもある。たぶん本人が気づいていないだけだと思う。私の経験からしても、最も有効な解決策としておすすめできる。多分どのボランティア・グループも高齢化、新メンバーが入らずに困っている。こんなところに「シニアの男性の活性化」のヒントがあるかもしれない。

 今日の曲は、「What Are You Doing for the Rest of Your Life」で決まりでしょう。「これからの人生」という邦題がついていたように思う。作詞したのは、「アラン&マリリン・バーグマン/Alan & Marilyn Bergman 」夫妻、作曲は、「The Windmills Of Your Mind(映画「華麗なる賭け」主題歌)」などで有名な「ミシェル・ルグラン/Michel Legrand」。1969年のアメリカ映画、「リチャード・ブルックス/Richard Brooks」監督の「The Happy Ending(日本劇場未公開)」の主題歌として書かれたものだという。このブログのカテゴリー「60歳過ぎたら聴きたい歌」の初回でも取り上げた曲でもある。

【 What Are You Doing for the Rest of Your Life 】
           Words by Alan & Marilyn Bergman / Music by Michel Legrand

「♪ What are you doing the rest of your life?  これからの人生をどう過ごすの?
  North and South and             あなたを取り巻く人生の 
  East and West of your life          いろいろのことについてもよ
  I have only one request of your life     たった一つお願いがあるんだけど
  That you spend it all with me    それはこれからずっと一緒に過ごして欲しいってこと
  All the seasons and the times of your days  どの季節も、どの日々も
  Are the nickels and the dimes of your days 日々の中で起こるつまらない些細なこともね
  Let the reasons and the rhymes of your days すべての生活が二人で一緒に始まり
  All begin and end with me            そして終わるようにしてほしいの 

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

 数多くのカバーがありますが、「ステイシー・ケント&ジム・トムリンソン/Stacey Kent & Jim Tomlinson」のアルバム、「The Lyric」(2006)から。

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Lyric
Jim Tomlinson ,‎ Stacey Kent
O Plus France


       
       

「Jim Tomlinson & Stacey Kent – What Are You Doing The Rest Of Your Life」

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 大御所、「カーメン・マクレエ/Carmen McRae」。私はホリディを除くと、エラやサラよりも彼女の方が好きかな。そんな彼女が、「このセッションは、私の音楽生活の中で最も満足のゆくものです。」と自ら語ったライヴ・アルバム、「グレート・アメリカン・ソング・ブック/Great American Songbook」(1972)から。録音は、1971年11月、ロスのクラブ「ダンテ」でのライヴ。さすが貫禄の歌いっぷり。
 

Great American Songbook

Carmen McRae / Rhino/Wea UK

「Carmen McRae – What Are You Doing The Rest of Your Life?」

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 ピアノでは、「ビル・エヴァンス/Bill Evans」などの演奏がよく知られていますが、ノルウェーのピアニスト、「ヘルゲ・リエン/Helge Lien」のトリオで、同名のタイトルのアルバム、「What Are You Doing The Rest Of Your Life」(2002)から。

What are you doing the rest of your life

Helge Lien / Curling Legs

「Helge Lien Trio – What Are You Doing The Rest Of Your Life」

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・・・と地頭には勝てず

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 ヴァレンタイン・ディが終わると、スーパーもデパートも急かすように、今度は「ひな祭り」と「ホワイト・ディ」セールス一色である。業界に乗せられている、操られているというのは十分にわかっているし、腹立たしいとも感じないこともない。「ひな祭り」をはじめ、日本の伝統行事や風習のすべてまでが、業界のイベント化しているように見えてくる。

 2年ほど前だったか、孫娘にヴァレンタインのお返しをしなかったことがある。あとで「じいじ、ホワイト・ディは ・・・」と孫娘に悲しそうに言われてしまった。しかし、孫に「業界の ・・・」なんて言ったて仕方がない。ここは操られるしかしようがないだろう。「・・・と地頭には勝てず」である。

 孫娘はいたって元気印。会うと飛びついてくるが、だんだん持ち上げるのがしんどくなってきたのが本音。このまますくすくと育ってほしいと、「ひなあられ」とヴァレンタインのお返しの品定めをするじいじ、ばあばである。

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 さて、「ひな祭り」にちなんだ今宵の歌は、「Footloose Doll」。「気まぐれな可愛い子ちゃん」とでも訳しましょうか。アメリカのロックというよりロカビリー・ギタリスト、「ブライアン・セッツァー/Brian Setzer」率いる「ブライアン・セッツァー・オーケストラ/The Brian Setzer Orchestra」の演奏。

 金髪のリーゼント、上半身刺青の火の玉エレキおじさん、「ブライアン・セッツァー」。1959年、ニューヨーク生まれのミュージシャン、ギタリスト。なんと今年59歳です。あの「永ちゃん」でもかなわないと思われる、こんな元気でロックなオジサンは多分彼一人だけでしょう。1979年には「ストレイ・キャッツ/Stray Cats」を結成し、そのボーカル、ギター担当として、ネオ・ロカビリー・ブームで一世を風靡した彼。1990年には、「ブライアン・セッツァー・オーケストラ/The Brian Setzer Orchestra」を結成。平行してソロ活動も行っているという。たびたびの日本公演で、そのファンも多いと聞く。

【 Footloose Doll 】  by Brian Setzer

「♪ Look at that chick    おい見ろよ
  In the silvery dress    シルバーのドレスのイカす娘を
  She’s got a cool tattoo    クールなタトゥーでキメているぜ
  And her hair is a mess      髪はグチャグチャだけど
  And every single guy in the joint   男どもの眼はみんな彼女に釘付け
  Dance ballerina,shimmy on down   踊ってくれよ どんなダンスでもバッチリだろ
  It’s your night on the town     お前の出番だ 今夜だぜ キメるのは
  A little gin goes a long way    ジンをちょっとあおってあの娘に近づけ
  So please pass it around      さあ、ボトルをこっちに回してくれ

  She’s the footloose doll   彼女は気まぐれなフットルーズ・ドール
  Dancin’ like a hurricane    ハリケーンみたいに踊りまくる
  She’s the footloose doll    彼女は気まぐれなフットルーズ・ドール
  I don’t even know her name  本当の名前なんて知らなくたってかまわない
  She’s the footloose doll     彼女は気まぐれなフットルーズ・ドールさ

   ・・・・・・・・・・・・・   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

 ビッグバンドの4枚目のアルバムが、「ヴァヴーム/Vavoom!」(2000)。「ペンシルヴェニア 6-5000 /Pennsylvania 6-5000」、「イン・ザ・ムード/Gettin’ In The Mood」、「キャラヴァン/Caravan」などを、フルバンドをバックに、エレキをノリノリで弾きまくる、歌いまくる。そのフル・アルバムをアップします。9曲目が、「Footloose Doll」。

Vavoom !

Brian Setzer / Interscope Records

「The Brian Setzer Orchestra – Vavoom! – 2000 – Full Album」

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新春愚痴放談 ~ IoT時代のモノづくりが心配 ~

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 左のグラフは「スマイル・カーブ」と呼ばれるもの。昨年相次いで発覚した日本を代表する素材メーカーや自動車メーカーのコスト優先主義を特集した12月25日付けの朝日新聞に掲載されていた皮肉な名前がついているイメージ図である。かって、「これからはサービスの時代だ、ソフトの時代だ」と盛んに言われたころ、経営書などでよく見た図であった。この一枚の図が企業の経営戦略を大きく変え、私も現役の頃、そういう流れを身を持って体験したひとりでもある。

 そして最近よく言われる「IoT」。「IoT」とは「Internet of Things」の頭文字を取ったもので、世の中の様々な「モノ」が、インターネットに接続することによって制御できたり、情報が取得できたりする仕組みで、その仕組みが大きな価値を生み出す。もう、その二つが融合している時代に入っていると言ってもいいでしょう。

 しかし、インターネットと「もの」との接続には、「端末」が欠かせないが、そこの部分の「ものづくり」が、かなりおろそかになってきているのではと私は実感している。以下の記述は、ここ半年間およぶ「端末」のトラブル・シューティングの経緯である。これから本格的に「IoT」の時代を迎える。そして、それをリードしているのが、アマゾン、Google、アップルなどの外資系IT企業。本当に大丈夫かという不安がよぎる。

 私は、その手軽さと便利さが故に、2年ほど前からから、「アマゾン」の「Fire TV Stick」で「Hulu」で配信されるTVドラマや映画を見るのが常になっている。ファンといってもいい。多分通常のTV番組とほぼ半々、いや、配信の方が多いかも知れない。紅白を含めて、見たいTV番組が全くなくなる年末年始は特にそうである。

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 ところがである。昨年の夏ぐらいから、トラブルが頻発するようになった。まず起こったのが、インターネットとの接続中断。ローディングが頻繁に起こり、やがては接続エラーに。初めは我が家の「Wi-Fi」環境が悪いのかと思い、中継器を設置して一応解決したかのように見えたが、その後、信号強度が「最強」でも接続エラーが頻発する。特にひどかったのが、配信データを切れ切れに取り込むため、映像・音声ともコマ落とし、ブツ切れ状態となってしまう。同じルーターやモデムを使っているパソコンは、まったく正常にインターネットに接続できるし、「Hulu」の受信もOKなのに、「ルーターやモデムを再起動しろ」というメッセージがTV画面にでる。これはもう端末、「Fire TV Stick」がおかしいと思い、原因を調べ、対策を講じようと思い立った。(参照拙ブログ 「爺、トラブル・シューティングに戸惑う」 写真は対策前の接続状態)

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 まず調べたのが、ネットでのTV Stickトラブル情報。しかし、すでに知っている情報ばかりで、私のトラブルに役立つ情報はない。Stick端末に触れてみると、表面がかなり熱くなっていることに気がついた。過剰な温度上昇、熱暴走による誤動作の可能性がある。しかも夏場で部屋の温度は30°近い。そこで扇風機を端末に向けると、温度が下がり、トラブルが解消したのである。なんというアナログ、なんというローテク!! 「TV Stick」には、元々電源SWはない。一定時間受信や操作をしないと自動的にスリープ・モードになるという。確かめると、たしかにスリープ・モードにはなるが、温度が下がらない場合がある。コンセントから電源アダプタを抜けば、確実に電源オフとなり、温度が下がるが、その度にアダプタを抜き差しするのは手間である。そこで、いろいろ試行錯誤した結果、こんな対策をにたどり着いた。
    
 1)見終わったらリモコンを操作して、確実にスリープ・モードにしてから、電源OFFにする。
 2)電源SW付きのコンセントから電源をとり、SWのON/OFFで端末の立ち上げ、切断をする。ただし、都度ホームページから「Hulu」を立ち上げる手間が必要であるが ・・・。
 3)アルミ製のヒートシンクを、Stick端末の表面に取り付ける。もし次の夏もダメだったら、USB接続の小型ファンで常時送風できるようにする。

 まっ、小型ファンまでは必要なかったが、この対策によって、一応、熱暴走は回避でき、トラブルは解消された。と思ったのも束の間、ふたたび、ローディングと接続エラーが頻繁に発生し始めた。こちらの原因はすぐわかった。HDMI(High-Definition Multimedia Interface/高精細度マルチメディアインターフェース)端子の接触不良である。TVのHDMI端子に直接Stickを差し込んで使うことができるとあるが、端子の機械的品質が甘いのである。こちらの対策は、以下の対策で解消した。

 4)TV端子に直接接続するのを止め、Stickの付属品であるHDMIアダプタを介して、しっかりとした端子付きのHDMIケーブルでTVのHDMIポートに接続する。

 いまのところ、たいしたトラブルもなく、快適に配信を楽しめている。まれにホームページがフリーズすることがあるが、これはコンセントの電源SWを入れ直せば、再起動され、解消する。

 要するに設計、使用する部品の仕様決め、品質確認が甘いのである。先の「スマイル・カーブ」に基いて、利益の少ない「ものづくり」の部分は、新興国、有り体に言えば中国に全て丸投げしてしまっているからである。特に海外のグローバル企業においては、それが顕著ではないかと思う。利益率が低いから中国メーカはコストカットに走る。そして、日本で、超薄型ノートPCや携帯電話などでかって繰り返し発生し、克服したメカニカルな品質トラブルを、いままた繰り返しているのである。

 以上、長々とトラブル顛末を書いたが、アマゾン売れ筋No.1というのだから、多くのユーザーがトラブルで困っていると思われるのに、「Fire TV Stick」のサイトにはそんな情報は載っていなかった。いつの間にか、幅を広くし、熱放散をが良くなったと思われる新型モデルが発売されていることに驚く。しかしそんなトラブルのことは新製品情報には書いてない。最近検索したら、あるブロガーのブログに、私がたどり着いた結論、原因と対策とほぼ同様な内容の記事が推奨対策として載っていた。アマゾンの関係者が無関係な第三者を装って情報を公開しているのではとも疑いたくなる。

 「IoT」時代といっても、現場でネットワークとの情報のやり取りを支えるのは、取るに足らないような端末という小さなハード機器、「モノ」である。しかも、「Hulu」のサービスは有料なのである。そのサービスの品質を著しく損なうトラブルへの対策の情報公開をおろそかして、「IoT」時代なんかありえないと思うのだが ・・・。年始から元メーカー技術者の長々とした愚痴、ご容赦あれ。

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 心を揺さぶられる女性シンガー・ソングライターがいる。「メロディ・ガルドー/Melody Gardot」。彼女の4枚目のアルバム、「カレンシー・オブ・マン~出逢いの記憶~/Currency of Man」(2015)から、「Burying My Troubles」を聴く。彼女本来の持ち味であるブルージーでダークなジャズ、ブルースとR&Bの世界への回帰、改めて心を揺さぶられた。

 「メロディ・ガルドー」。1985年生まれ、フィラデルフィア出身のシンガー・ソングライター。16歳の頃、ピアノ・バーでアルバイトとして歌い始めたという。しかし、19歳の時、自転車で帰宅途中、ジープに跳ねられ、背骨を含む数箇所の複雑骨折、神経、頭も怪我をするなどの瀕死の重傷を負い、一年間寝たきりの生活を余儀なくされ、しかも生涯後遺症として背負った視覚過敏より、サングラスを手放せなくなる。リハビリとして医者に音楽セラピーを勧められ、曲を書き始める。病室でみずから録音した6曲入りのEP、「SOME LESSONS:The Bedroom Sessions」を2006年に発表。
  
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 その後、フィラデルフィアを中心にフェスやライヴにも出演し、静かな中に熱いハートの感じられる彼女の音楽はたちまち評判となり、2006年にインディーズからリリースしたアルバムも話題となり、やがて、ユニバーサルと契約し、「Worrisome Heart(意味;くよくよする心)/邦題;夜と朝の間で」が世界デビュー・アルバムとして2008年8月にリリースされた。

 ビジネス・ウィーク誌は評していわく、「トム・ウェイツの詩に出会ったビリー・ホリディ・・・、或いはニーナ・シモン、初期のリッキー・リー・ジョーンズ、コール・ポーターの洗練さすら思い起こさせる・・・。」

【 Burying My Troubles 】 by Melody Gardot

「♪ Burying my troubles     葬り去ってしまおう 私のトラブルを
  In another glass of wine    もう一杯ワインを飲んでさ
  Swallowing my worries away  そうすりゃ私の不安も消えてしまうのさ

  Bear in mind tomorrow      明日はちゃんとしようと思っても
  Is another day of sorrow       過去の私を振り返ってみれば
  That only makes me think of yesterday  すぐに後悔に落ち込んでしまう

  So I’m burying my troubles    もう、葬り去ってしまいたいよ 私のトラブルを
  In another cup of gin         もう一杯ジンを飲んでさ
  Throwing down like water in the road  水を道路にぶちまけるようにさ
  Running over memories        思い出なんか押し倒してしまいたい
  Falling down upon my knees      わたしのひざで

   ・・・・・・・・・・・・・・・     ・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

Currency of Man

Melody Gardot / Verve

「Melody Gardot – Burying my troubles」

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Black Friday  ~キャンペーンにまんまと乗せられて~

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 気なしに訪れたいつものショッピング・モール。「Black Friday」だそうだ。店内は、それ一色。いたるところで、「Black Friday」の文字が躍っている。商品によっては、20%、30%引き。さらに通常のセールの5%が加わる。目玉商品では、さらに大幅なディスカウントがある。たしか、アメリカのそれを真似て、昨年始まったキャンペーン。ハロウィンとクリスマスに挟まれ、どれだけ定着するのかと思っていたが、大手の資金力、キャンペーン力はすごいもので、ディスカウントに惹かれ、通常より多くのお客で賑わっていた。妻もかねてから欲しがっていた、腕時計、バッグ、ブーツなどをこの際とばかり手に入れ、いい買い物をしたとほくそ笑む。いや、まんまとキャンペーンに乗せられた。しかし、アベノミクスの掲げる「デフレ脱却」なんてどこの話でしょう。先行き不安いっぱいなのに、余計なものや贅沢品に惜しげもなく金を使うシニアなんていないと思うのだが ・・・。

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 先年亡くなってしまったが、情熱的な超絶技巧で知られたフラメンコギターの世界的な巨匠「パコ・デ・ルシア/Paco de Lucía」。元「リターン・トゥ・フォーエヴァー/Return to Forever」のフュージョン・ギタリスト、「アル・ディ・メオラ/Al Di Meola」。ジャズをはじめ、インド音楽やフラメンコ、クラシックなどの要素も広く取り込み、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」にも選ばれているジャズ&ロック・ギタリスト、「ジョン・マクラフリン/John McLaughlin」。毛色の違う3人の「スーパー・ギター・トリオ/Super Guitar Trio」という愛称で親しまれているトリオの、サンフランシスコでのライブ・アルバムがある。「Friday Night In San Francisco」。初めて聴いたときは「総毛立った」という表現が最も当てはまるくらい興奮した。3人によるスパニッシュ・タッチのそのスリリングな神業としか思えない早弾きの応酬。楽譜にしたら一体何分の一音符になるのであろうか ・・・。

フライデイ・ナイト・イン・サンフランシスコ~スーパー・ギター・トリオ・ライヴ!

ジョン・マクラフリン,パコ・デ・ルシア アル・ディ・メオラ / SMJ

 フル・アルバムがYOUTUBEにアップされていました。
   
1 -Mediterranean Sundance/Rio Ancho(地中海の舞踏/広い河)  2- Short Tales Of the Black Forest(黒い森)  3- Frevo Rasgado(フレボ)  5- Fantasia Suite(幻想組曲)  6 – Guardian Angel(ガーディアン・エンジェル)

「John McLaughlin, Paco DeLucia, Al DiMeola – Friday Night In San Francisco」

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叱られる日々

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 叱られる毎日が続いている。いや、新しい電脳鉄馬のことである。電脳というだけあって、色々な情報を教えてくれたり、警告もしてくれる。中でもありがたいのが、車線をはみ出し時に警報を出す車線逸脱警報システムと、車線変更時に、車の斜め後方の死角の車の有無を教えてくれるブラインド・スポット・モニタリング などなど。あまり付けると、それに頼ってしまうことが怖いので、最低限標準装備のものしかつけていない。

 そして、目立たないほどの小さなインジケータがあって、それが点いたり、点かなかったり、色が変わったりしている。マニュアルを調べてみたら、運転の仕方やエコ運転の評価インジケータらしい。本当に目立たないほど小さいが、ドライバーの真正面に付けられている。これがまた、時々「荒っぽい運転だ」というのである。免許歴50年、運転歴40年も形無しである。主張しすぎてもドライバーに失礼だし、そうかと言って、エコで安全なドライブをしてもらいたいという、控えめで遠慮がちな電脳鉄馬の配慮が垣間見られる。

 まだ1週間。機能や表示を熟知していないため、警報音が鳴って、表示が出ても、何を叱られているのかわからないこともある。これも困ったものであるが、私の状況判断力が以前に比べ、急激に変わったわけでもないし、一応ゴールド免許である。しかし、安全に超したことはない。もう若くもないシニア。このアシスト機能、とりあえず素直に聞いておこう。電脳鉄馬に叱られる日々が続く。

 今宵、大御所二人、「B.B.キング&エリック・クラプトン/B.B. King & Eric Clapton」のノリのいいゴキゲンなアルバム、「Riding With The King」(2000)から。

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B.B.キング&エリック・クラプトン / ワーナーミュージック・ジャパン


 

「Riding With The King – B.B. King & Eric Clapton」

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新しき電脳鉄馬来る

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 新しい車がやってきた。前の車BMW320iも、車の状態をセンシングするところはかなり電脳化されていたが、今度のデミオは、安全アシスト、情報表示、ドライバーとのコミュニケーションという面で、さらにIT化されている。日本車の面目躍如といったところ。しかし、この年寄りにこの機能を全部使いこなせるのかという疑問も湧く。紙のマニュアルは600ページを優に超え、HP上の電子マニュアルもやはり相当なボリューム。一応大学は内燃機関学、自動車工学のある工学部、機械系学科を卒業しているのだが、車の仕掛けの部分についての記述は全くない。多分そんな知識は役に立たないのでしょう。されど、電脳鉄馬、IT鉄馬。今日からはこの車が、私の新しき鉄馬、新しきスニーカーとなるのだ。マニュアルをしっかり読まねばなるまい。ある意味、メカと鉄の塊で、仕掛けが理解できた昔の車が懐かしい ・・・。

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 お気にりのジャケットの一つが、クラシック・カーをあしらったこれ。「アレッサンドロ・ガラティ/Alessandro Galati」の「Traction Avant」。「先駆者」という意味と、ジャケットのイラストに使われているフランスの車メーカー、「シトロエン/Citroën」社の前輪駆動車、「Traction Avant(トラクシオン・アヴァン)」とのダブル・ミーニングでしょう。ちなみに、「Traction avant 」は、「シトロエン」が1934年から1957年まで製造していた前輪駆動の乗用車およびその派生シリーズを指す通称である。

 1966年、イタリア・フィレンツェ生まれのジャズピアニスト。「ビル・エヴァンス/Bill Evans」や「キース・ジャレット/Keith Jarrett」を敬愛し、内省的で微妙な感情に溢れ、抒情性と哀愁が見事に溶け合つた美しいインプロビゼーションを聴かせる抒情派ピアニストである。

 彼のリリカルなプレイが日本で最初に注目されたアルバムが、「Traction Avant」(録音1994年)。ヨーロッパのトップ・ベーシスト、「パレ・ダニエルソン/Palle Danielsson」、LA在住のドラマー、「ピーター・アースキン/Peter Erskine」と共演した珠玉のトリオ・アルバム。

Traction Avant

Alessandro Galati / Via Veneto

「Alessandro Galati – Wassily」

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「Alessandro Galati ー j. s. what」

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さらば鉄馬

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 車を乗り換えようと決心し、ディーラーに発注した。振り返ってみれば、今乗っている車は、ファミリーカー、ファミリーセダン、SUVと家族状況やライフスタイルに合わせながら乗り替えてきた、5台目の車である。BMW320i/E90、走行年数11年を超え、走行距離は14万4千kmを超えた。

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 この車を買ったのは、親父が他界した翌々年、定年後1年の2007年3月である。母親が故郷松本での独り住まいを決意したので、母親や実家のケアに頻繁に帰らなくてはと思い、実家までの往復900kmの頻繁な高速走行に耐えうる、タフで安全な車として選んだ車であった。最後は母親を施設で看取ったが、それまでの10年間、夜間走行、豪雨、吹雪、積雪などもあった頻繁な弾丸帰省に無事故で安全で私たちを運んでくれた。最近は、仏壇、TV、布団といった残された家具や大型ゴミを我が家まで運ぶ運搬車と化していた感すらある。まさに鉄馬。しかしながら、高速走行の運転の楽しさを教えてくれた、セダンでありながら、走行性能はスポーツカーといった「スポーツ・セダン」と呼べる車であったと思っている。

 買った当時は、多分「終の車」になるだろうと予想していたが、なんのなんの14万4千kmもあっという間だった。しかし、10万kmあたりから、メンテナンス費がびっくりするような額になり、また最近はエンジンの摩耗によるものでしょう、エンジン・オイルの減少が激しくなり、白煙も出始め、そろそろと決意したわけである。

 次の車を選定するにあたっては、今後のライフスタイルを考えると、ニーズやその優先順位も比較的明快なので、いくつか試乗してみて、あまり迷うことなくすんなりと決まった。「マツダ デミオ XDTourung クリーン・ディーゼル」。年寄り二人だけの生活、国産車、軽でないコンパクト・カー、エコカー&パワフル、Not電気自動車、安全アシスト・システム、妻も楽に運転可能、リーゾナブル価格&メンテナンス・ランニング費用 ・・・。そして、ディーゼルを選んだのは、かってアウトバーンをBMWのディーゼル車で走ったとき、そのパワフルな走りに、ディーゼル車に持っていた先入観が一掃され、乗ってみたいと思ったことがあること、そして、坂道の多い我が団地や森林ボランティア活動にある程度パワフルさが必要と考えていたからである。納車は1ヶ月先ほどとのこと、待ち遠しい。

 もうしばらくの間、BMWのドライビングを楽しもうか。よく走ってくれました。ハンドルの重さ、固めのサス、直噴エンジン音、意に答えるドライバビリティ ・・・、鉄馬のすべてが気に入っていた。ありがとう。そして、さらば鉄馬、BMW320i。

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 さて、今宵は「ハイヒール」をあしらった秀逸なジャケットのアルバム。1970年代、80年代、LP時代最後の頃の女性ジャズ・シンガーをピックアップ。「ヴィヴィアン・ロード/Vivian Lord」の「ルート66/Route 66」(1986)。ジャズ・ボーカルから遠ざかっていた私を「アン・バートン/Ann Burton」と共に引き戻してくれた歌手。タイトル曲「ルート66」は、かって「ナット・キング・コール/Nat King Cole」が歌い、当時中学生の私の心を捉えた洋楽の原点とも言える曲の一つであり、そしてそれから30数年たって、アメリカでその場所を訪れ、感激した思い出の曲でもある。(参照拙ブログ「60歳過ぎたら聴きたい歌(9) ~Route 66~」「さて、3年後は ・・・」

 生年、キャリアなども全くわかりません。多分、1930年代半ば生まれの、白人女性ジャズ・ヴォーカリスト。たった1枚のアルバムのみが私の手元に残されているが、この1枚で十分、圧倒的な存在感を感じさせるJAZZボーカルである。アルバムの全曲がアップされているYOUTUBEを再掲しておきましょう。ピアノで絶妙のアシストを見せるのは、「ケニー・カークランド/Kenny Kirkland」。冒頭の曲が、「Route 66」。

ルート66

Vivian Lord /

「Vivian Lord ‐ Route 66」

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ややこしい花の名前はすぐ忘れてしまう

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アルストロメリア

 最近歳のせいでしょうか、花の名前を、その時は覚えていても、しばらくすると思い出せないようになってきた。外来種や、観賞用の園芸種はとくにそうである。もともと園芸種は人工的に作り出され、余りにも数が多いということもあって、それほど関心はなかったということもある。実を言うと、このブログをメモ替わりに使っていることも否めない。

 ウォーキングの途中で見かけたこの花、鮮やかな色合いと、「ユリ(百合)」や「ホトトギス(杜鵑草)」、「ヒオウギ(檜扇)」などと同じ斑点模様が特徴的である。調べてみたら、「アルストロメリア」というチリやペルー、アルゼンチンなど南米が原産の花だとか。名前を見た途端、これは覚えられそうにないと即座に察知。和名を「ユリズイセン(百合水仙)」というらしいが、こちらならなんとか覚えられそうである。ジャズの曲名やアーティストの名前なら、外国語でも、多少長くてややこしくても覚えられるのに、これは如何 ・・・。

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 そんな少し長たらしくいタイトルを持つ雨の歌。「I Think It’s Going To Rain Today」。「いまにも雨が降り出しそう」、そんな意味でしょうか。今宵聴く歌い手は、「ピーター・ガブリエル/Peter Gabriel」と「マデリン・ペルー/Madeleine Peyroux」。

 この曲、シンガー・ソングライターである「ランディ・ニューマン/Randy Newman」が、1968年に彼の最初のアルバム、「Randy Newman」に収録された曲。「ニーナ・シモン/Nina Simone」、「ジュディ・コリンズ/Judy Collins」、「エヴァリー・ブラザーズ/The Everly Brothers」、「クロディーヌ・ロンジェ/Claudine Longet」、「ダスティ・スプリングフィールド/Dusty Springfield」、「ベット・ミドラー/Bette Midler」、「ノラ・ジョーンズ/Norah Jones」、「ジョー・コッカー/Joe Cocker」、「バーブラ・ストライサンド/Barbra Streisand」など、そうそうたるメンバーがカヴァーしているニューマンのスタンダードといってもいい曲。

【 I Think It’s Going To Rain Today 】  by Randy Newman

「♪ Broken windows and empty hallways,     壊れた窓 誰もいない廊下
  A pale dead moon in a sky streaked with grey. 青白い月 縞状の雲に覆われた空
  Human kindness is overflowing,        人の優しさが溢れだして
  And I think it’s gonna rain today.        だからいまにも雨が降り出しそう

  Scarecrows dressed in the latest styles,  カカシたちは流行のファッションを纏い
  The frozen smiles to chase love away.   その凍った微笑は愛を寄せ付けない
  Human kindness is overflowing,      人の優しさが溢れだして
  And I think it’s gonna rain today.      だからいまにも雨が降り出しそう
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」
  

 今宵の歌い手、「ピーター・ガブリエル」は、1970年代にイギリスのロックバンド、「ジェネシス/Genesis」のボーカリストとして、奇抜なファッションでのパフォーマンスで一躍有名となったという。アルバムは「Scratch My Back」(2010)。「背中を掻いて」。なんて色気のないタイトルでしょうか。しかし、元ロッカーも写真で見る限り、いい歳の取り方をして、すっかり好々爺になったようである。

スクラッチ・マイ・バック

ピーター・ガブリエル / EMIミュージックジャパン

 

「Peter Gabriel – I Think It’s Going to Rain Today」

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 そして、「マデリン・ペルー」が歌う「I Think It’s Going To Rain Today」。アルバムは、「Half The Perfect World」。

Half the Perfect World

Madeleine Peyroux / Ucj

「I Think It’s Going to Rain Today – Madeleine Peyroux」 

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同じアルバムからの雨の歌をもう一つ。「カルフォルニア・レイン/California Rain」を。

「Madeleine Peyroux – California Rain」

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美しく暮らせたら でも ・・・

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ツキヌキニンドウ2

 高台、階段、洒落た門扉、陽当りのいい庭、今を盛りと咲くのは「ツキヌキニンドウ(突抜忍冬)」でしょうか。美しい暮らし、多くの人が住んでみたいと思うような洒落た佇まいの家なんですが、よく見ると、階段に手すりが付いている。「歳をとると階段の登り降りが、それは大変で ・・・」。そんな声が聞こえてきそうです。

 高齢化率が40%近いという我が団地、坂が多く、それゆえ玄関まで階段を登っていくという家が少なくない。かくいう我が家もそうである。「美しく暮らしたい」という思いで庭や住宅を美しく設えてる反面、老いてからの怪我や不便さに備えなくてはという3世代同居のための建て替えやバリアフリー・リフォームの話題もご近所で多くなってきた。「Half The Perfect World」。そんな歌のタイトルが頭に浮かんだ。

Madeline_Peyroux(1)

 今宵の歌姫は、「マデリン・ペルー/Madeleine Peyroux」。歌は、アルバム・タイトルでもある、「Half The Perfect World」。直訳すれば 「完璧な世界の半分」。最初このタイトルを見たときからずっと、シニアの私は、「マデリン・ペルー」のレトロっぽく優しい歌声からして、「人生すべてに満足とはいかないもの、半分も満足すれば良しとしよう」、そんな年寄りじみた枯れた心境の歌かと思っていました。しかし、今回取り上げるにあたって調べると、この歌は詩人であり、小説家でもある「レナード・コーエン/Leonard Cohen」の曲のカバーと知った。一筋縄ではいかないコーエンのこと、「そんな表層的な歌のはずはない」と思い直した。やはり、意味するところが難しいコーエンの歌。訳しながらも、いまひとつよく理解できませんでした。

【 Half The Perfect World 】  Writer(s);Anjani Thomas, Leonard Cohen

「♪ Every night he’d come to me     毎晩のように彼は私の元へとやってきた
  I’d cook for him, I’d pour his tea    私は彼のために食事を作り、お茶を入れた
  I was in my thirties then        そのとき私はまだ30代
  Had made some money, lived with men  少しの蓄えもあり、何人かの男とも暮らした

  We’d lay us down to give and get    私たちは横たわり、お互いを捧げあった
  Beneath the white mosquito net     白い蚊帳の中で
  And since no counting had begun    そして最初から時間など気にせずに
  We lived a thousand years in one   ふたりは一つになって千年とも思える時を過ごした

  The candles burned          キャンドルが燃え尽き
  The moon went down         月は傾き
  The polished hill            つややかに光る丘や
  The milky town             乳白色に輝く街は
  Transparent, weightless, luminous   透き通って、無重力のように、発光して
  Uncovering the two of us        私たち二人を覆っているものを剥ぎ取り
  On that fundamental ground       根本的な領域まで達した
  Where love’s unwilled, unleashed, unbound そこでは愛は強制されず解き放たれたもの
  And half the perfect world is found  二人一つで完璧な世界 私はその半分だと気づいた
     ・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

 アルバムには日本語で、「幸せになる12の方法」なんて副題がついていたが、これも意味不明。要は、「レナード・コーエン」、「トム・ウエイツ/Tom Waits」、「フレッド・ニール/Fred Neil」などによって書かれた曲にフォーカスを当てた、ちょっとこだわりのアルバム。コンテンポラリーな味付けがされているが、彼女のノスタルジックでレトロっぽい声に癒される人も多いと聞く。

Half the Perfect World

Madeleine Peyroux / Ucj



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 1974年、米国ジョージア州生まれ。幼少期をカリフォルニアやニューヨークで過ごすが、13歳のときに両親が離婚したのを機に、フランス人の母親とパリへ移住。ストリート・ミュージシャンとして活動した後、1996年に22歳でアルバム、「ドリームランド/Dreamland」でデビュー。主に1940年代以前の古いスタンダード・ナンバーを取り上げたこのアルバムは、20万枚という好セールスを記録するも、その後第一線から退く。そして、8年という長いブランクを経て、2004年秋に日本デビューともなる、セカンド・アルバム「ケアレス・ラヴ/Careless Love」をリリース、全世界で100万枚以上の大ヒットを記録し、一躍シーンの最前線に返り咲いた。フレッシュな彼女の歌声は、「Jazzy,Not Jazz」の旗頭として、「ノラ・ジョーンズ/Norah Jones」と肩を並べる人気を得た。

 アルバム、「Careless Love」でも、コーエンの「Dance Me To The End Of Love( 邦題;哀しみのダンス)」(なんて安直なタイトルでしょう)を取り上げたが、同じコーエンの「Half The Perfect World」。

「Madeleine Peyroux - Half The Perfect World」

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 笑う、泣く。そばに愛する人がいる。そんな普通が一番。暖かい雰囲気に浸れるアルバム一番のお気に入りは、彼女のオリジナル「I’m all right」。

【 I’m All Right 】  
             by Walter Becker, Larry Klein and Madeleine Peyroux

「♪ He made me laugh        私を笑わせてくれた
   He made me cry         私を泣かせてくれた
   He smoked his stoggies in bed   ベッドで安物の葉巻を吸った
   But I’m all right          でもOKよ
   I’m all right            大丈夫 気にしないわ   
   I’ve been lonely before       だってそれまでずっと一人だったから
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

「madeleine peyroux - I am allright」

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年度末です

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 3月です。すっかり暖かくなりました。そして、年度末。現役時代は年度末といえば、棚卸、決算、来期計画などと、まあいろいろと忙しかったが、定年後は全く無関係と思っていた。しかし、意外なことに、定年後もその忙しさは変わらないようだ。代表をしているボランティア団体の総会のための資料作り、公園への活動報告書提出と次年度の登録、ボランティア保険やレクリエーション保険の精算と更新 ・・・。年度末特有の活動が、結構集中してある。これも、シニアにとって貴重な社会参加の一つと思っている。この日は、我々の活動に対し、支援金を頂いている兵庫県の関連団体が主催する活動事例報告会。発表を聞きながら、同じような悩みを抱え、同じような活動をしているグループがあることに、心強さを覚えながら、参考になった一日。

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 さて、今宵は3月の定番曲。ボサノヴァの名曲中の名曲として知られる「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antonio Carlos Jobim」が書いた「三月の水/Waters Of March」(1972)。ジョビン自身によって、ポルトガル語と英語の歌詞が書かれ、自身による多くのバージョンと、JAZZ歌手による多数のカバーがある。

 南半球のブラジルでは、3月は夏の終わりの雨季。あちこちで豪雨による水害が多数発生するという。そんな光景にインスパイアされて書かれた歌だという。洪水でいろいろなものが流されるように、小枝、石ころ、ガラス片、切り株 ・・・といった言葉が、イメージを伴って、次から次へと自由に溢れ出てくる。いろいろなものが洪水で流されてしまっても、いつかは川岸から優しく聞こえてくる「三月の水」の流れにつながっていくという、希望や光を強く予感させる歌である。

【 Waters Of March 】

「♪ A stick, a stone, it’s the end of the road,  小枝 石ころ 道の果て
  It’s the rest of a stump, it’s a little alone,  切り株の残り、ちょっと寂しい
  It’s a sliver of glass, it is life, it’s the sun,  ガラスの破片、いのち、太陽
  It is night, it is death, it’s a trap, it’s a gun. 夜、死、罠、銃

  The oak when it blooms, a fox in the brush, 花を咲かせた樫、茂みに潜む狐
  The knot of the wood, the song of a thrush, 木の節 ツグミのさえずり
  The word of the wind, a cliff, a fall,     風の言葉、崖、転落
  A scratch, a lump, it is nothing at all.  引っかき傷、たんこぶ、どうでもいいこと

  It’s the wind blowing free, it’s the end of a slope, 風のそよぎ、坂は終る
  It’s a beam, it’s a void, it’s a hunch, it’s a hope. これは光、隙間、予感、希望
  And the riverbank talks of the waters of March,  川岸から聞こえる三月の水
  It’s the end of the strain, it’s the joy in your heart. 重圧からの解放、そして心の喜び
 
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

 ジョビン自身による歌と演奏は、アルバム、「JOBIM」(1973)から。

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Antonio Carlos Jobim / Polygram Records

「Aguas de Março – Tom Jobim」

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 人気が高く、私もこのバージョンが一番好きである、「エリス・レジーナ/Elis Regina」とのデュエットは、アルバム、「Elis & Tom」1974)から。

ELIS & TOM

Antonio Carlos Jobim & Elis Regina / EMARC

「Antonio Carlos Jobim & Elis Regina – Águas De Março (Waters Of March) 」

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 「エリス・レジーナ」による歌唱は、「Elis」(1972)に収録されていますが、何かのTV番組でしょうか、ライブ映像がアップされていました。

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Elis Regina / Universal Brazil

「Elis Regina – Águas de Março」

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