JAZZYな生活

プレミアムエイジ ジョインブログ

路傍の花、樹々の鳥(353) ~ 晩夏の花、初秋の花 ~

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 九州地方に大きな被害をもたらした秋雨前線による豪雨も一段落。すこし気温も下がってエアコンなしでも過ごせる。何日かぶりのウォーキングで目に付いた晩夏の花は、「アサガオ(朝顔)」、「ヘチマ(糸瓜、天糸瓜)」の花。「アサガオ」を育て、観察する宿題は、いまでも出されているようで、夏休みの終ったこの頃、いかにも宿題とわかる容器から伸びて花を咲かせているので、子供の宿題の名残であろう。
    
 「ヘチマ」。この実から取れるのが、古くは江戸時代から「美人水」として多くの女性に愛されてきた「ヘチマ水」。実家の庭にも咲いていて、実が取れる中秋の名月の頃になると、母親が「ヘチマ水」を作っていた。



 台湾原産の「タカサゴユリ(高砂百合)」。グランドの脇、石垣、公園、林の中、住宅の庭、道路脇、空き地、階段、池の端 ・・・・。この時期団地のいたるところで見かける雑草といってもいい花。温暖化の影響か、今、日本のあちこちでものすごい勢いで増えているという。始末の悪いことに、実の中にあるものすごくたくさんの種が、風によってまき散らされ、あっという間に広がってしまうらしい。「百合」には違いないが、実はエレガントとは程遠く、したたかでしぶとい。
   
咲きだした「ハギ(萩)」の花。こちらも古来から「秋の七草」として知られている花。  
  
 今宵の曲は、夏の終わりの定番、「ニューヨーク・トリオ/New York Trio」の「過ぎし夏の想い出/The Things We Did Last Summer」。同名のアルバム(2002年)から。私のお気に入りのアルバム、そして演奏のひとつ。「いそしぎ/The Shadow of Your Smile」も ・・・。


    
過ぎし夏の想い出/The Things We Did Last Summer
New York Trio
ヴィーナス・レコード


    
    

   
「New York Trio – The Things We Did Last Summer」

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「The Shadow of Your Smile – New York Trio」

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地蔵盆の夜に和の情緒を楽しむ

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 夏の終わりの「地蔵盆」の夜、地元のブランド神社とも言うべき、清和源氏の祖「源満仲」らを祀る「多田神社」で「萬燈会」を見る。「多田神社」では、「地蔵盆」の8月23日より、主祭神「源満仲」公の旧暦の命日にあたる8月27日までの間、境内に提灯を掲げ、祭神の御霊を和める「萬燈会」を、「源満仲」公薨去一千年にあたる平成9年より行っている。


   
 夕飯をそこそこに済ませ、食後のウォーキングがてら出かけてみる。今日は「地蔵盆」でもある。途中にあるいくつかのお地蔵さんや公民館に子供たちが集まって「地蔵盆」の祭りをやってないかと思ったが、その気配は全くない。その代わり、やっていたのが神社近くの小学校の校庭で行われていた地域の盆踊り。いくつか夜店も出て、子供たちはみんなここへ集まっていた。団地の盆踊りクラブに属してる妻は、早速、踊りの輪に加わっていく。櫓、浴衣姿、太鼓、三味線、民謡音頭 ・・・。ひとしきり日本情緒を楽しだあとは、お目当ての「多田神社」へ向かう。



 盆踊りの会場とは打って変わって、「多田神社」境内にはあまり訪れる人もおらず、静寂そのもの。そこに「灯り」と「陰翳」が醸し出す幽玄の世界が広がっている。玉砂利を踏みしめる音だけが境内に響く。「畏れ」。夜の神社へのお参りは、清々しい朝のお参りとはまた違った感じである。「動」の対極にある、闇、静寂 ・・・など「無」を大事にする日本の文化、情緒。

 境内一面に広がる「萬燈会」の幻想的な光景を見ながら、私は、50年も前に見た別の光景を思い出していた。それは、就職で関西に来たばかりの頃訪れた、京都「化野(あだしの)念仏寺」の「千灯供養」の光景。この「千灯供養」も、毎年「地蔵盆」の8月23日・24日に行われる。嵯峨野の奥の奥、鳥居本。もちろん車など持っていない頃で、大阪から行くだけでも相当な時間がかかったが、山の辺の静かなお寺に広がる幻想的な世界を目の当たりにして、その美しさに絶句し、何回か通ったことがある。(写真はNETより拝借) この歳になってようやく「灯り」と「陰翳」のつくる奥行きのある美しさがわかるようになったのかな。


 隣の団地の公園にひときわ目を引く石の彫刻がある。 世界的に著名な彫刻家である「流 政之(ながれまさゆき)」氏の作品である「おもろ座」と名付けられた石舞台。もう一つ思い出したのが、この石舞台で毎年10月に行われる、薪能「川西おもろ能」。その幽玄の美。人間国宝、「金春欣三」氏を中心に続けられ、今年でもう28回目を迎えるという。しばらく見ていなかったが、今年はぜひ見たいと鑑賞の抽選に申し込みをした。

 久しぶりに、「和」のテイストのジャズを聴いてみましょうか。米国で活躍した日本人のジャズ・ピアニストのパイオニアと言っていい、「龝吉(秋吉)敏子」。その彼女と結婚し、「マンディ満ちる」をもうけたのが、サックス奏者、「チャーリー・マリアーノ/Charlie Mariano」。その短い3年ほどの結婚生活の間に吹き込まれた数枚のアルバムに、「チャーリー・マリアーノ」との来日時に録音された、「イースト & ウエスト/East & West」(1963)というアルバムがある。ウエスト・サイドの曲には、映画「ウエスト・サイド物語」から、そしてイースト・サイドには、「春の海」、マリアーノ作曲の「竜安寺の石庭」の2曲が収録されている。今聴いても、その「和」のテイストに驚かされが、「渡辺貞夫」、「菊地雅章」、「原田政長」、「富樫雅彦」ら当時の新進気鋭の若手ジャズメンが加わっていたのも特筆される。

East & West/イースト&ウエスト
Toshiko Akiyoshi & Charlie Mariano/秋吉敏子&チャーリー・マリアーノ
BMGメディアジャパン


    
    

 マリアーノの手になる「竜安寺の石庭」。マリアーノは、「龝吉敏子」を通じて、日本の美を完璧にイメージできていたのかもしれないと思わせるほど ・・・。

「Charlie Mariano ― Stone Garden of Ryoan Temple (竜安寺の石庭)」
 
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夏の終わりの風物詩、愛宕山の火祭り、そして地蔵盆

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 京都の「大文字送り火」が終わると、残暑はまだ厳しいものの関西人は、秋の気配を敏感に感じとるようだ。そんな秋を前にした供養の祭りが信仰心の強い近畿地方のあちこちの辻や路地で行われる。「地蔵盆(じぞうぼん)」。そして「愛宕山」と名付けられた山で行われる「火祭り」。
 
「地蔵盆」は、お盆の期間中でもある旧暦の7月24日を中心とした3日間の期間に行われる地蔵菩薩の祭のことをいうが、地蔵菩薩の縁日(毎月24日)ではあるが、寺院に祀られている地蔵菩薩を対象とした祭りではなく、道祖神信仰と結びついた路傍あるいは街角、辻の地蔵が対象となっているという。近畿地方では特に盛んであり、この時期、古い町並みのある町では、あちこちの路傍にあるお地蔵さんを祀っているのをよく見かける。今日では地蔵盆は子供のための祭となり、地蔵の前に集まった子供達に供養の菓子や手料理などを振るまわれる場合が多い。地味であるが、地域の濃密な縁(えにし)と歴史を感じさせる祭りを見かけると、どこかで「ほっ」としたような気持ちになる。
 

 そして、8月24日にこれも各地で行われるのが「火祭り」。この北摂地域で有名なのが、隣町池田市で行われる「池田五月山のがんがら火祭り」。五月山にある「愛宕神社」の夏祭りである。この「愛宕火(がんがら火)」は、1644年(正保元年)にその起源を持ち、重さ100キログラム、長さ4メートル、3基の大松明を担いで、全行程3キロメートルの道のりを火の粉を散らしながら練り歩く、北摂を代表する勇壮な伝統的火祭りである。「がんがら火祭り」と呼ばれる由縁は、大松明に随行して打ち鳴らす、八丁鐘や半鐘を音に由来があるとのこと。
 
 「がんがら火」は、その火を御燈明に灯すと火除けになると信じられ、五月山にある「愛宕神社」の「火伏せ信仰」と結びついている。「愛宕神社」の大元は「火伏に霊験あり」と信じられている京都の「愛宕神社」。私の勤めていた会社でもそうだったが、ここのお札をもらって炊事場などに貼ってあるのを関西ではよく見かける。正保元年(1644)に、地元の旦那衆が、五月山山上で百味の箱を竹に立て火をともしたところ、人々がその火を見て、池田に愛宕が飛来したといいながら、競って参集したのというのが「池田の愛宕神社」のはじまりとされている。京都まで行かずに、手軽にお参りできるのが有り難いと、この五月山の新愛宕は忽ち大繁盛したという。近畿地方はもとより、全国に「愛宕山」、「愛宕神社」はあるが、このことが「火伏せ信仰」と一緒に各地へ広がって行ったのではなかろうか。
 

 そして、池田市のシンボルである五月山には、京都の送り火の如く、西は「大一」、東は「大」の文字に御神火が点され、池田の夜空に浮かび上がる。そしてその麓に開けた狭い路地や階段の多い町では、火の粉を撒き散らしながら、コンチキチンの鐘の音とともに近づいてくる大松明の灯りと、浮かび上がる地蔵盆の提灯の灯り、「大」の字の御神火が、「動」と「静」のコントラストに満ちた陰翳を醸し出す。、
 
「がんがら火」は、その起源から350年以上経った現在も大事に受け継がれ、まちおこしのイベントであるが、池田に隣接する近在近郷の者にとって秋を迎える季節の風物詩となっている。
 

 と、ここまで長々と盛大に行われている池田市の「地蔵盆」と「がんがら火祭り」のことを書いたが、私の住む住宅団地の隣の地区でも、この二つの祭りが、小規模ではあるが、細々と伝承されている。この地区の中心には、地元の氏神様でもあり、延喜式にもその名が載っている「多太(たぶと)神社」があり、その近くには、いくつかのお地蔵さんと私の家から間近に見える、地図にもその名が載っていないような小ぶりの山、「愛宕山」がある。毎年、8月24日、「地蔵盆」の日にそこで、「愛宕山火祭り」が行われていると知ったので、行ってみた。

 


 「火祭り」といっても山の上での焚き火状態。参加者は少なく、「なんとか今年も登ってこられた」という20人くらいのお年寄りが集まって、山上のちいさな祠にお参りする祭り。以前は「多太神社」の脇に祀られているお地蔵さんの「地蔵盆」とともに、夜行われるのが習わしであったらしいが、防災上の理由や少子化・高齢化などで、二つの祭りとも残念ながら昼間に簡素行われるようになったという。集まった地元の人達の会話を聞いていると、我々の住んでいる住宅団地にはない濃密な縁(えにし)を感じる。一瞬なにか故郷に戻ったような印象すら受けた。難しい課題はいろいろあるが、伝承の行事、細々でもいいから続いて欲しいものである。
   
 さて、今宵の音楽は夏の終わりの哀愁のラテン。JAZZYなラテンを歌わせたらピカイチの「MAYA」の夏のJ-POPSカバーを今宵は聴いてみます。作詞・作曲、サザンの「桑田佳祐」の「夏をあきらめて」。収録アルバムは、「ラブポーションNo.9/LOVE POTION NO.9」(2005)。「ラブポーション」、いわゆる「惚れ薬」っていうやつ。


     
Love Potion No.9
MAYA/マヤ
日本コロムビア


   
    

「MAYA - 夏をあきらめて」

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 アルバム、「She’s Something」(2002リリース、2011復刻リリース)、「Best Of Early Years」(2005)に収録の「Eu Sou Um Piano(私はピアノ)」。


     
She’s Something
Maya
SPACE SHOWER MUSIC(オリジナル:JAZZFREAK)


    
    


    
ベスト・オブ・アーリー・イヤーズ/Best Of Early Years
MAYA
日本コロムビア


    
    

「MAYA - Eu Sou Um Piano(私はピアノ)」

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路傍の花、樹々の鳥(352) ~ もうヒヨドリバナが ~

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 ここずっと熱帯夜が続いているが、ウォーキングしたご近所の公園にはもう、秋の七草のひとつ、「フジバカマ(藤袴)」にそっくりな、「ヒヨドリバナ(鵯花)」が咲き出していた。もうしばらくこの暑さを我慢すれば、秋ですよ。


    
 この熱帯夜を少しでも快適にと、今宵のピアノ・ソロは、スウェーデン出身で、現在はドイツ・ハンブルグを中心に活動している、御贔屓、「ティングヴァル・トリオ/Tingvall Trio」のリーダー、「マーティン・ティングヴァル/Martin Tingvall」の最新のピアノ・ソロ・アルバム「The Rocket」(2019)。「En Ny Dag」(2012)、「Distance」(2015)に続く3作目となるソロ・アルバムであるが、前2作同様、透明感、哀愁、儚さ、ロマンティシズムといった、彼のメンタリティが色濃く投影された美しいピアノの旋律には、北欧らしさを強く感じる。
    
 「Rocket」、「Floating」、「Dark Matter」、「No gravity」、「lost In Space」といった、宇宙空間をイメージさせるタイトルが並んでいる。実際聴くと、クラシカルで、シンプルで静かな美しい響きとメロディは、浮遊感すら感じさせ、「進化していくデジタル社会の対極をデザインしたいと思い、新しい世界を探求した」という彼の言葉が納得できる。そのアルバムから4曲ほど。暑さがすうっと引いて行くのが分かる。


      
The Rocket
Martin Tingvall/マーティン・ティングヴァル
SKIP Records


    
    

「HOPE – Martin Tingvall (Official Video) 」

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「The Rocket III – Martin Tingvall」

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「Martin Tingvall – Dark Matter」

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「No Gravity – Martin Tingvall」

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路傍の花、樹々の鳥(351) ~ 主役脇役、炎天の花 ~

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 我が家の庭やウォーキングの道筋に咲く色とりどりの炎天の花。「サワギキョウ(沢桔梗)」、「ヒオウギ(檜扇)」、「フヨウ(芙蓉)」、「サルスベリ(百日紅)」、「キョウチクトウ(夾竹桃)」。そして、忘れがちなのは「ヘクソカズラ(屁糞葛)」。花にも主役、脇役があるが、それぞれに楽しませてくれる。


 今日取り上げるアーティストは、映画音楽、テレビドラマ音楽を担当するいわば脇役とも言うべきアーティスト、「ロベルト・プレガディオ/Roberto Pregadio」。もちろん、映画音楽畑には「エンニオ・モリコーネ/Ennio Morricone」や「ミシェル・ルグラン/Michel Legrand」、「ヘンリー・マンシーニ/Henry Mancini」のような巨匠もいますが、「ロベルト・プレガディオ」は、モリコーネなどと並んで、イタリア映画音楽界ではその名を知られた巨匠らしいが、日本ではそれほどは知られていません。むしろ、無名といってもいいでしょう。
   
 「ロベルト・プレガディオ」、1928年、イタリア・カターニアで生まれの作曲家、指揮者、そしてテレビ・パーソナリティー。彼が1974年にマイナーな「ライブラリー音源」に残したピアノトリオ作品を苦労してCD化したアルバムが、「Alle Tastiere (アッレ・タスティエレ/鍵盤)」(1974 CD;2009)。いずれの曲も2~3分の小品ながら、 「ライブラリー音源」という言葉で想像されるようなクオリティの演奏でないことは、聴けばすぐ明らかになる。  
注)ライブラリー音源;TVやラジオのBGMとして使用されることを主目的として録音・制作されたプロユースの音楽のこと
     
 そんなアルバムから、オープニング曲「Wild Girl」と「Landscape」を。


   
アッレ・タスティエレ/Alle Tastiere (紙ジャケット仕様)
ロベルト・プレガディオ/Roberto Pregadio
プロダクション・デシネ


    
    

 
「Roberto Pregadio – Wild Girl」

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「Roberto Pregadio – Landscape」

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 日本で同じようなポジションのアーティストとして思い浮かぶのは、「久石譲」、「菅野よう子」か。特に「菅野よう子」は、数多くのアニメ、ゲーム、CM、ドラマ、映画の音楽を手掛けていることで知られ、手がけたCMソングは1000曲を超え、「CMソングの女王」という呼び名もあるという。最近は映画、「海街diary」(2015年)、NHK大河ドラマ、「おんな城主 直虎」(2017年)を担当、また「NHK東日本大震災プロジェクト」のテーマソング「花は咲く」を作曲したことも記憶に新しい。
    
 そして私が驚嘆したのは、テレビ東京系TVアニメシリーズ、2071年の火星を中心とした太陽系を舞台に、おんぼろ宇宙船「ビバップ号」に乗って旅する賞金稼ぎ達の活躍を描く「カウボーイ・ビバップ/COWBOY BEBOP」(1998年放映)の音楽。特にオープニング・テーマとして使用された「Tank!」。スリリングな疾走感は、まさにJAZZであった。演奏は、菅野のレコーディングに参加する常連ミュージシャンで結成された「シートベルツ/THE SEATBELTS」、「今堀恒雄(ギター)」「渡辺等(ベース)」、「佐野康夫(ドラム)」、「三沢またろう(パーカッション)」、「本田雅人(サックス)」らと、キーボード・ピアノの菅野自身によるブルース/ジャズバンド。「Tank!」をアルバム、「COWBOY BEBOP SOUNDTRACK 1」(1988)から。かの有名なエンジニア、「ルディ・ヴァン・ゲルダー/Rudy Van Gelder」が制作に参加しているという。


    
カウボーイ・ビバップ サントラ1/COWBOY BEBOP SOUNDTRACK 1
菅野よう子(音楽)
JVCエンタテインメント


    
    

「Cowboy Bebop – Tank! 」

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「Cowboy Bebop – Waltz for Zizi」

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 フルアルバムがアップされていました。

「Cowboy Bebop - THE SEATBELTS」

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路傍の花、樹々の鳥(350) ~ 抜け殻を見て ~

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 遅い梅雨明けに、さらに台風で雨上がりは遅くなっている。待ちかねたのか、一斉に地中から這い出し、羽化したセミの抜け殻が、公園のて低木のあちこちぶら下がっている。人間もこんなふうに不連続、非線形的に脱皮できたら面白いのにと思ったところで、不意に、ついに読み終えることなく記憶の彼方に霞んでいた「フランツ・カフカ/Franz Kafka」の小説「変身」を思い出した。傍らには、「ツクバネウツギ(衝羽根空木)」が、春からずっと絶えることなく咲いている。

 脱皮、羽化。「メタモルフォーゼ/metamorphose」。あるいは、「transforming」。あるいは「Die Verwandlung」。


   
 今宵は、ピアニスト兼コンポーザー、フランスの俊英ピアニスト、「セバスチアン・パンデストル/Sebastien Paindestre」率いるトリオの演奏、「Metamorphose」から。1973年生まれ、 教鞭もとる傍らフランスのコンサートのオーガナイザーを努める多才の人らしい。現代的なアレンジと内省的な美しさが評価され、アルバム、「Parcours」(2008)に収録されたこの曲は、「寺島靖国プレゼンツ JAZZ BAR 2008」にピックアップされた。パーソネルは、「Sebastien Paindestre(piano)」、「ジャン・クロード・オレクシアク/Jean-Claude Oleksiak(bass)」、「アントン・パガノッチ/antoine paganotti(drums)」。


     
寺島靖国プレゼンツ JAZZ BAR 2008
オムニバス
ディスクユニオン


    
    


     
Parcours
Sebastien Paindestre
DISK UNION (原盤:JAZZSEB)


    
    

「Métamorphose – Sébastien Paindestre」

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 次は御贔屓、ノルウェイの俊英ピアニスト、「トルド・グスタフセン/Tord Gustavsen」率いるトリオの演奏、「Tears Transforming」。アルバム、「The Ground」(2005)からですが、ライブで。

The Ground
Tord Gustavsen Trio/トルド・グスタフセン・トリオ
Ecm Records


    
    

「Tord Gustavsen Trio – Tears Teansforming (live) 」

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路傍の花、樹々の鳥(349) ~ 気品あふれる佛の花 ~

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 買い物に出かける道筋にあるご近所の小さな泥池に咲く「ハス(蓮)」の花。今年はちょっと遅いなと思っていたら、やっと咲きました。やはり、気品あふれる佛の花。


 今宵のテーマは、気品とレトロ。ピックアップしたのは、「アナ・マリア・アルバゲッティ/Anna Maria Alberghetti」。1936年、イタリアのペーザロ(Pesaro)生まれだそうだ。キュートな美人で、クラシカルな歌唱のシンガーだと紹介されることが多く、完全なるクラシック畑のシンガーではないということらしい。時代は違うが、「サラ・ブライトマン/Sarah Brightman」と同じカテゴリーのシンガーのようだ。生まれ故郷のペーザロは、オペラ作曲家の「ロッシーニ」の生まれた街で、「ロッシーニ音楽祭」が催されていることで有名だという。父親はオペラ歌手でありコンサート・マスター、母親はクラシック・ピアニストというから、彼女の唱法がクラシカルであることは無理からぬところ。アルバゲッティは、なんと6歳の頃から歌手としてヨーロッパをツァーしていたという。そして13歳の時に渡米し、「カーネギー・ホール」にデビュー。映画にも出演をしたそうだ。さらに、アメリカ市民となった1961年にはブロードウェイでミュージカルに出演し主役を演じ、「トニー賞(主演女優賞)」まで受賞したという。今年で御歳83歳、2007年にはまだ舞台に出演していたという。驚異とも言えるハイノートでクラシカルな声を聴いていただこうか。おなじみのカンツォーネ「帰れソレントへ/Torna A Surriento」。

「Come Back to Sorrento (Torna A Surriento) – Anna Maria Alberghetti」

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 その彼女がどういういきさつか、ジャズのスタンダードを歌っているアルバムがある。いくつかの復刻版がリリースされているが、代表作は、23歳の時の作品、「ウォーム・アンド・ウィリング/Warm And Willing」(1959)。このソプラノの声が、スタンダードとどうマッチするのか? 答えは、スタンダードでもキュートで可愛らしい。抜群に可愛らしい容姿で、「ネルソン・リドル・オーケストラ/Nelson Riddle Orchestra」をバックに可憐なソプラノでスタンダードを歌うが、節回しが丁寧で上品でだんだん耳に馴染んでくるから不思議。風呂で聴いていたら間違いなく眠りに落ちてしまいそう。ジャズかどうか? それは置いておいて間違いなくゆったりします。


    
ウォーム・アンド・ウィリング(紙ジャケット仕様) /Warm And Willing
アナ・マリア・アルバゲッティ/Anna Maria Alberghetti
EMIミュージックジャパン


   
    

 アルバム・タイトル曲、「Warm and Willing」ほか、「I’m In The Mood For Love」、「煙が目にしみる/Smoke Gets In Your Eyes」、「夜の静寂の中で/In The Still Of The Night」、スタンダード4曲を ・・・。
   
「Warm and Willing – Anna Maria Alberghetti」

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「In the Still of the Night – Anna Maria Alberghetti」
    
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「I’m in the Mood for Love · Anna Maria Alberghetti」
     
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「Smoke Gets in Your Eyes · Anna Maria Alberghetti」
    
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路傍の花、樹々の鳥(348) ~ ピーチク、パーチクと ~

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 歩いていると、頭上が喧しい。今年もまた、大きくなってまもなく巣立ちを迎える「ツバメ(燕)」の赤ちゃんが精一杯声を張り上げて、餌をねだっている。子供の頃、燕は「益鳥」と習ったが、軒先が汚れるので、燕の巣を敬遠する向きも多い。しかし、いくつかの家や店では歓迎しているので、「ピーチク、パーチク」は、この時期の風物詩として定着している。


 

 こちらは、「コノテガシワ(児の手柏)」の実。本来は枝というべき平面状の葉が、子供の手のひらを立てたように垂直についているということから「コノテガシワ」と呼ばれるが、中国原産で江戸時代に導入された常緑小高木で、3~5月頃に枝先に淡紫緑色の花をつける。生垣や街路樹としてよく見かけるが、今頃は淡灰青色で、角がある卵形の実が、黄緑色の葉と綺麗なコントラストを見せてくれる。

 今宵の曲、「The First Time Ever I Saw Your Face」。直訳すると、「初めてあなたの顔を見たとき」という意味でしょうが、「愛は面影の中に」という邦題がついている。 「初めてあなたの顔を見たときから、世界が変わった」というラヴ・ソングである。

 
 「やさしく歌って/Killing Me Softly With His Song」という曲で最もよく知られている、「ロバータ・フラック/Roberta Flack」のデビュー・アルバム、「ファースト・テイク/First Take」(1969)に収められている。アルバムそのものはヒットしたが、この曲はさほど話題にならなかったという。しかし、発表から3年後の1972年に「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」が、自身の主演・監督映画、「恐怖のメロディー/原題:Play Misty For Me」で、この曲を起用したことから、大ブレイク。ミリオン・セラーを記録、1972年度のグラミー賞で、「最優秀レコード賞」、「最優秀楽曲賞」を受賞したという。

【 The First Time Ever I Saw Your Face (愛は面影の中に) 】   by Ewan MacColl

「♪ The first time, ever I saw your face 初めて貴方の顔を見たとき
  I thought the sun rose in your eyes  瞳の中で太陽が昇ったように思えたわ
  And the moon and the stars       そして月や星たちは
  Were the gifts you gave         貴方からの素敵な贈り物
  To the dark, and the endless skies   暗く、果てしない空を飾っれくれるわ
  My Love                  愛しいひと

  And the first time, ever I kissed your mouth  初めてキスしたとき
  I felt the earth move in my hands    私の手の中の世界が動くのを感じたわ
  Like the trembling heart         まるで小さな鳥の心臓が
  Of a captive bird             震えるようにね
  That was there, at my command      私の思い通りになるような気がしたわ
  My Love                  愛しいひと

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

  
 まずは、「ロバータ・フラック」からでしょうか。ベストアルバム、「Softly with These Songs: The Best of Roberta Flack」(1993)から。


   
Softly With These Songs: The Best of Roberta Flack
ロバータ・フラック/Roberta Flack
Rhino / Wea


   
    

「The First Time Ever I Saw Your Face – Roberta Flack」

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 さて、クールでちょっぴりダーク、ひんやりとした陰翳を感じるボーカルが聴きたくなる。「インガー・マリエ(・グンナシェン)/Inger Marie Gundersen」がぴったりでしょう。アンニュイで少しダーク。大人のムードを湛え、いぶし銀のように鈍い光を放つ。一度聴いたら、その声が深く心に刻まれる、そんな大の御贔屓シンガー。

 1959年生まれ、ノルウェイ出身。2004年、JAZZシーンに彗星のごとくデビューしたが、この時45歳というから相当な遅咲きで、苦労人でもある。寡作で、私が知る限り、ベスト盤などを除けば、たった5作しかアルバムはリリースされていないが、遅咲きの苦労人という彼女のキャリアが、どのアルバムにも何とも言えない色艶とクールやダークに感じられるその奥に、温もりを垣間見ることができる。この歌が白眉と言える、アルバム、「My Heart Would Have a Reason」(2009)から。

マイ・ハート・ウッド・ハブ・ア・リーズン/My Heart Would Have a Reason
インガー・マリエ/Inger Marie
Sundance Music Aps


   
    

「Inger Marie – First Time Ever I Saw Your Face」

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 「G20サミット」という国際政治ショーが終わったばかりの大阪。変わったところで、政界一番の「エルヴィス・プレスリー/Elvis Presley」好きといえば、「小泉純一郎」元総理。彼が選んだプレスリー・ベスト・アルバムがある。2001年8月、エルヴィスの命日(8月16日)合わせて緊急発売されたという、エルヴィスと誕生日が同じ1月8日という小泉元総理の選曲によるコンピレーション・アルバム「私の好きなエルヴィス - 小泉純一郎選曲 エルヴィス・チャリティ・アルバム/Junichiro Koizumi Presents My Favorite Elvis Songs」(2001)から。

 ちなみに、神戸ハーバーランドには、東京・原宿から2009年8月に移設されたギターを抱えたプレスリー銅像があり、いまだに8月には献花する人も多いと聞く。


 
私の好きなエルヴィス-小泉純一郎選曲 エルヴィス・チャリティ・アルバム/Junichiro Koizumi Presents My Favorite Elvis Songs
エルビス・プレスリー/Elvis Presley
Bmg


   
    

「The First Time I Ever Saw Your Face - Elvis Presley」

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路傍の花、樹々の鳥(347) ~ 初夏のイメージ ~

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 ウォーキングをしていると目に付く初夏の花。定番の「アジサイ(紫陽花)」のほかにも、「キョウチクトウ(夾竹桃)」、「ザクロ(柘榴)」、「ギボウシ(擬宝珠)」、「スモークツリー(煙の木)」。この街でこんな風景を26年見続けてきた。

 今宵の曲、懐かしい人の懐かしい曲。「笠井紀美子」、「夏の初めのイメージ(Image of the beginning of summer)」。アルバム、「トーキョー・スペシャル/Tokyo Special」(1977)。

 1945年生まれ、京都府京都市出身。1970年代、スタンダード曲を歌ったり、フュージョンの要素を取り入れたりして人気を集めた。アンニュイでちょっと小悪魔的な雰囲気を漂わせていた彼女は、たちまち一世を風靡した。現在、74歳。20年ほど前の1998年、音楽活動から引退したというが、その後どんな風に年輪を重ねたのだろうか。カリフォルニア州サンタモニカ在住だという。
 
【 夏の初めのイメージ 】  作詞:安井かずみ 作曲:筒美京平

「♪ 見慣れたこの街に住み 
    見慣れた毎日が過ぎる 
     アスファルト色の時間 
      人生はそんなものだと

  そんなある日に 聞こえてきたのは
     恋をするかもしれないと 
      私の中 私の声 
       いつもと違う 見慣れた街が 
         光を増して
           あのひとのイメージを回る 
              季節は夏の初め

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」
    

トーキョー・スペシャル/Tokyo Special
笠井 紀美子
SMJ


     
     

   
「Kimiko Kasai (笠井纪美子) – 夏の初めのイメージ」

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懐かしいと思われる方にはフル・アルバムを ・・・。

「笠井紀美子 (Kimiko Kasai) – Tokyo Special(1977) [full album] 」

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梅雨入りを告げる花、梅雨明けを告げる花

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 まだ梅雨入りの宣言が出ない関西地方。開花真っ盛りの北摂地域の名産、「能勢栗」をこの地域のいたるところで見る。「栗の花」のことを、「栗花落」ともいう。「クリ(栗)」の花は梅雨の時期までに散ることから、「つゆおち」と読むのだそうだ。秋になると、テニスボールくらいの大きな栗の実がたわわに実る。焼き栗、栗ご飯、渋皮煮 ・・・、待ち遠しい。


 一方、すっくと立って咲く「タチアオイ(立葵)」。「タチアオイ」の花は、垂直に伸びた花茎の下から上に咲き上っていき、ちょうど梅雨入りの頃に咲き始め、花茎の頭頂部まで開花が進むと、梅雨明けになるという俗説がある。そんなことから、「ツユアオイ(梅雨葵)」という別名で呼ばれているという。もう天辺まで開花しているのだが ・・・。

 両方真っ盛りのご近所。さて、梅雨に入ったのか、入っていないのか? どっちかな。

 さて、今宵の曲。「The Answer Is Yes」。この歳になると、物事を悲観的に考えがちだが、出来るだけ楽観的に、肯定的に考えたいと思うようになってきた。一世を風靡したCTIシリーズ最大のベスト・セラー・アルバム、「ジム・ホール/Jim Hall」の「Concierto/アランフェス協奏曲」(1975)から。


    
アランフェス協奏曲/Concierto
ジム・ホール/Concierto
キングレコード


     
     

「Jim Hall – The Answer Is Yes」

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