JAZZYな生活

プレミアムエイジ ジョインブログ

「Esperanza」は希望

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TVでは東日本大震災の秘話、美談が続いている。あの3月11日、私と同じ誕生日に、逆境の中で多くの命が生まれたことを知った。

そして、大震災から1カ月後の4月11日、津波に流された岩手県陸前高田市の自宅跡で、海に向かって、ZARDの「負けないで」をトランペットで吹いていた少女がいた。少女の名は「佐々木瑠璃」さん。そして、震災から70日経った5月20日、その少女は、「東京オペラシティ」の舞台で、トランペットを吹いていた。(参照;拙ブログ『今なお続く「音楽のチカラ」』)

あのトランペットで奏でた祈りや想いは、その後の瑠璃さんの希望につながったのだろうか? 本当にそうあってほしい。

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「エスペランサ/Esperanza」というアーティストがいる。スペイン語で「希望」という意味である。本名「エスペランサ・スポルディング/Esperanza Spalding」。1984年生まれという若さであるが、昨年の第53回グラミー賞で、ジャズとしてはあの「ノラ・ジョーンズ/Norah Jones」以来の最優秀新人賞を受賞した。少し前に紹介した「ニッキ・パロット/Nicki Parrott 」と同じように、女性JAZZベーシスト兼ボーカリストであるが、こちらは金髪でなく大きなアフロ・ヘア、オヤジの心を鷲掴みにするような小柄で可愛らしい容姿で、あの大きなウッドベースを弾きながら歌う。その姿がフレッシュで、その上、ベース・テクニックが超絶的ともいえるほど素晴らしく、さらに透明感のあるハイトーンのボーカルと、舞うようなスキャットが彼女の魅力ときたもんだから、一気にその人気が高まった。高い声と低い声では印象が全く異なるという独特の表現力と、あの演奏スタイルのユニークさは、もはやJAZZという括りには到底おさまりきらない多様性を感じさせる。

オバマ大統領もファンらしく、彼のリクエストにより、2009年12月10日、オスロ・シティホールで開催されたノーベル平和賞授賞式にてオバマ大統領の名誉を讃える演奏を披露し、翌日のノーベル平和賞コンサートにも出演したという。

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エスペランサ / UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)

さあ、5/4拍子でベースを刻み、スペイン語で歌うユニークで魅力的なスタンダードは、「ボディ・アンド・ソウル/Cuerpo Y Alma (Body & Soul)」。

「Esperanza – Body & Soul」

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男も囁く ・・・

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前回のブログで韓国囁き系の女性JAZZ歌手「ウン・サン/Woong San」を紹介したが、彼女といい、「LISA」、「ダイアナ・パントン/Diana Panton」といい、どうも最近年を取るとウィスパリング系女性歌手の心地よさに心奪われる傾向が目立ってきたようである。これも一種の老化現象であろうか ・・・。それはさておき、男性歌手も「囁く」のである。ジャズでいえば、その筆頭は、「チェット・ベイカー/Chet Baker」であろうか。「ジェームス・ディーン/James Dean」似のイケメンで、甘くハスキーな高音でささやくように歌うその囁きの魔力にとりつかれた女性も数知れずという。「鼻歌のように歌う」とも言われたボサノヴァ歌手「アストラッド・ジルベルト/Astrud Gilberto」もその一人だったという。

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その「アストラッド・ジルベルト」の元の旦那が「ジョアン・ジルベルト/João Gilberto」。確かにボサノヴァは囁き系の歌口によく似合うが、ジョアンはボサノヴァにおける囁き系の筆頭であろう。アストラッドがボサノヴァの「女王」なら、ジョアンは確か「法王」と呼ばれていたように思うが、「チェット・ベイカー」にしろ、「ジョアン・ジルベルト」にしろ、何かアストラッドは「ささやき」に弱いという体質でもあるのだろうか?

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そして、80年代くらいだったであろうか、「AOR」というのが一時期はやったことがある。「AOR」とは、「Adult-Oriented Rock(アダルト・オリエンテッド・ロック)」の略語であり、音楽のジャンルの一つであるが、お洒落な都会派ロックというような感じといえばわかりやすいだろうか。この分野の囁き系の代表は、「マイケル・フランクス/Michael Franks」であろう。独特の囁くようなヴォーカル・スタイルと、ジャジーで都会的な音楽性は、当時も今も高く評価されている。その代表曲が、「Antonio’s Song(アントニオの歌)」で、ボサノヴァを歌う多くの歌手にカバーされている。AOR系で囁き系の日本の男性シンガーというと、これはなかなか思い浮かばないが、しいて言えば「寺尾聡」、「上田正樹」であろうか ・・・。

さあ、すこし春めいてきた暖かい日の午後に、男の囁き系、「マイケル・フランクス」の代表的ヒット曲、かの「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antônio Carlos Jobim」に捧げた「アントニオの歌/Antonio’s Song」なんぞゆったりと聴いてみるのもいいかもしれません。そして、色々なアーティストがフェイク・ボッサとしてカバーしている「ユーミン」こと「荒井由実/松任谷由実」の名曲「あの日に帰りたい(英語タイトル;Somewhere In The Rain)」も ・・・。

スリーピング・ジプシー

マイケル・フランクス / ワーナーミュージック・ジャパン

「Michael Franks - Antonio’s Song」

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「Yuming」作品を、AOR系外国アーティストがカヴァーした作品集。外国人の解釈によるユーミン・テイストが興味深い。

OVER THE SKY:Yuming International Cover Album

オムニバス / EMIミュージック・ジャパン

「Somewhere In The Rain(あの日に帰りたい) ― Michael Francks」
 
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久しぶりの訪問客

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(写真;mieppiのブログより無断借用)

階下で「ぎゃあ~っ!」という悲鳴にも似た家人の声。何事かと聞くと、雨戸を閉める時に、「やもり」か「トカゲ」かが家に入り込んできたという。TVの裏をそっと見ると、これは「やもり」である。漢字で書くと「家守」、あるいは「守宮」。その字の通り、家などの建造物に住みつき、野外には生息せず、害虫を捕食することから、家を守るとされ、かっては人間にかなり身近な存在の爬虫類であった。私がこの地に引っ越してきた20年ほど前は、我が家はもちろん、近所の家やお寺の壁などにたくさんの「やもり」がへばりついていたものだ。人間様の都合による環境の変化で、食べ物である虫が減ったのか、「やもり」にとっての環境が変わったのか、最近はまったく見かけなくなっていた。しかし、どっこい我が家の外周りのどこかに潜んでいたのであろうが、最近行った外壁の塗装工事で、どうも追い出されてきたものとみえる。ちょっとユーモラスな手の形、久しぶりの訪問客であったが、妻は気持ち悪がることしきり。そこはやはり「家守」どの、あまりきつく追い出すわけにもいかず、ここは丁重にお引き取りを願った。

ここ何回か、美メロ・ピアノとは打って変わって、ハード・バップやファンクにうつつを抜かしている。老人性郷愁症?か ・・・。今回は、デトロイトを代表するオルガン奏者「ライマン・ウッダード/Lyman Woodard」率いる「Lyman Woodard Organisation」。70年代に活躍した、8人編成の大型コンポで、「Heavy Hammond jazz Funk」なんて形容詞が付いていた。1979年、デトロイトでのライブ盤、「Don’t Stop The Groove」。「グルーヴを止めないで」くらいの意味か。これほどのファンキーさが、日本で話題にならず、ほとんどなじみがないアーティストであったのはなぜだろう?それにしても、このジャケの顔の「うさんくささ」は見事。

ドント・ストップ・ザ・グルーヴ
ライマン・ウッダード・オーガニゼーション アラン・バーンズ ケリー・キャンベル マーカス・ベルグレイヴ ライマン・ウッダード レオナード・キング ロバート・ロウ ロレンツォ・ブラウン ロン・ジャクソン / ブルース・インターアクションズ
ISBN : B000BKJH80

「Lyman Woodard Organisation – Don’t Stop The Groove (Live) 」
 
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爆音、そして快音

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毎年のことである。この時期10月下旬の日曜日になると、決まってヘ自衛隊の十数機のヘリコプターの編隊が飛来し、その爆音が住宅地の空気を揺るがせ、何度か旋回をした後、南へ向けて飛び去っていく。この地に引っ越してきて最初にこの音を聴いたときは、本当にびっくりして、「すわ、何事ぞ!」と家から飛び出したものである。それから十数年、もう毎年のことでもうすっかり慣れてしまった。種を明かせば、陸上自衛隊中部方面隊の駐屯地が隣町伊丹市にあり、市民との交流を目的とした「伊丹駐屯地祭」が行われ、そのパレードに参加するため、福知山の基地から飛来した編隊なのだ。映画「阪急電車」の中で、主人公の一人、軍事オタクの「小坂圭一」が、電車の中からヘリの編隊目撃し、ヘリの機種を解説するシーンがあるが、あのシーンはまさにこのヘリの編隊なのであった。もう、この地域の秋の風物詩にすらなっているように思える。設立後50余年、色々憲法上の論議はあったが、中国、北朝鮮への抑止力、今回の震災、原発事故における救援、事故処理などを考えると、事実上は軍隊である自衛隊に対し、国民は一定の現実的容認の評価をしているのではないだろうか。

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さあ、爆音ならぬ快音。こちらは「ファブリッツィオ・ボッソ/Fabrizio Bosso」率いる「ハイ・ファイヴ・クインテット/High Five Quintet」、イタリア・ハードバップ野郎たち。名門「ブルーノート」イチオシのイタリア発の新世代JAZZ集団。イタリアを代表する二人のホーン奏者、「ファブリッツィオ・ボッソ(トランペット、フュルーゲルホーン)」、「ダニエル・スカナピエコ/Daniele Scannapieco(テナー・サックス)」を双頭リーダーに、2002年に結成されが、瑞々しくキレのある演奏で瞬く間に評判になった。2008年に「ブルーノート」に移籍し、通算3枚目となる「Five For Fun」をリリース。ホーン・プレイヤー二人が繰り広げる哀愁のメロディと熱いソロ。まさに、胸のすくような痛快な演奏である。「マンハッタン・ジャズ・クインテット/Manhattan Jazz Quintet ; MJQ」以降、「ワン・フォー・オール/One For All」くらいしか浮かんでこないハード・バッププレイヤー。少なくなったとはいえ、このグループは、まちがいなく「ビ・バップ~ハード・バップ」の系譜に位置するグループといえるだろう。

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ハイ・ファイヴ / / EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
ISBN : B001G6RBN6
 

 
 
 

「ハイ・ファイヴ‐ファイヴ・フォー・ファン ブルーノート公演ライヴ映像(2008年11月)より」

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北京CD爵士倶楽部

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「断捨離」と唱えながらCDを整理していたら、2003~2007年頃に中国に頻繁に出張していた時期、中国で買い求めたJAZZ-DVD、CD が目に留まった。その多くは、北京のジャズ・クラブの老舗、「北京CD爵士倶楽部」で求めたものである。

出張の夜、会食などがなければ、中国語が殆どできない私はジャズ・クラブあたりで夜を過ごしたものである。当時、すでに上海には、欧米の海外企業が多く進出していたので、ジャズ・クラブも比較的多く、探すのも容易であった。そんななかでも「爺さんジャズ・バンド」で知られた「和平飯店」のバーや、綿花倶楽部(コットン・クラブ)などが思い出に残っている。しかし、北京は上海とはちがって、「政治の街」。かっては米国の退廃音楽?の象徴であるジャズへの目は厳しかったらしく、ジャズ・クラブがあるかどうかも不明で、不確かな情報を頼りに迷いに迷って、やっと探し当てたのが「北京CD爵士倶楽部」であった。私のブログネーム「爵士」は、中国語でJAZZの意味であり、何を隠そう、ここから拝借したのである。

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暗い明かり、煙草の煙で澱んだような空気。かすかに鼻を刺激するすえた臭い。客はまばらで欧米人と中国では異端とも思えるファッションの中国人若者が半々。日本人はいない。若い中国人のバンドが突っ走るような演奏をしている。いい、いい ・・・。まるで60年代の場末のジャズ喫茶のような雰囲気であった。1990年代後半にサックス奏者でもあり、自身もカルテットを率いて、時々ステージに立っていた「劉元/LIU YUAN」氏がオープンしたという。100元(約1500円)もあれば、結構バーボンが飲めたので、すっかり気に入ってしまった私は、機会があるとよくいくようになり、「チェット・ベイカー/Chet Baker」が好きだという暗い顔をしたシャイなマスターとも仲良くなったのである。  
  
正直なところコピーかどうか、いまだに分からないが、店では、JAZZの DVDやCDがおいてあり、当時DVDは10元か15元(約150円か225円)だった。 そのDVDが結構手元に残っている。それを流しながら整理を続けたのである。2007年を最期に中国へは行っていないが、最期に訪れたときは、北京オリンピックのための地下鉄工事のため一時休業の張り紙が出ていた。  その後、再開したと聞いているが、北京オリンピック、上海万博と急成長を遂げ、豊かになった中国。まだあのジャズ・クラブは残っているのだろうか? そして、あの懐かしさを覚えた暗さや熱気、そしてマスターも ・・・。もし、お洒落なジャズ・カフェなどになっていたら、ちょっと淋しい気がする。

北京市朝陽区東三環路、農業展覧館前の歩道橋の脇、「北京CD爵士倶楽部」は私の思い出に残るジャズ・クラブである。  

中国を歌った歌謡曲も多くあるが、中国の酒席でもよく歌ったのは、「ディック・ミネ/夜霧のブルース」。「♪ ・・・ 夢の四馬路(スマロ)か 虹口(ホンキュ)の街か ・・・♪」。歌詞の中に「四馬路」、「虹口」という上海の地名が出てくるが、「四馬路」と表示された通りを見つけて、びっくりしたこともある。 ここでは、「アン・サリー/Ann Sally」の歌う「蘇州夜曲」を紹介しておきましょう。

「アン・サリー・Ann Sally」。本名(旧姓)が「安 佐里」という、れっきとした日本人、名古屋市出身のシンガー・ソングライターである。現役の心臓内科医であり、2児の母親でもあるが、ルイジアナ州ニューオーリンズに医学留学のかたわら、ジャズの本場で歌唱力を磨いたという。歌う女医、「アン・サリー」のアルバム「ムーン・ダンス」から。しなやかな歌声がジャズから歌謡曲まで、ジャンルの壁を軽く飛び越え、優しく包み込む。「ゴンチチ」の「ゴンザレス鈴木」がプロデュース、「小沼ようすけ」のアコースティック・ギターも秀逸。



ムーン・ダンス  アン・サリー / ビデオアーツミュージック

蘇州夜曲ーアン・サリー/Ann Sally」。

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TVが面白かった時代 ~なつかしのヒーローたち~

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秋の番組改編期を迎え、各TV局とも新番組が一斉にスタートした。新番組への移行期は、各局ほとんど同じような番組で、お笑い芸人を使ったバラエティか、衝撃の映像XX発といった、金も知恵も使わないような番組、あるいは新聞のTV欄を見ただけで見たいという気持ちが萎えるような番組のオンパレードであった。改編された新番組も少し見てみたが、二、三の番組を除いては、いずれも目新しさを感じず、結局今までと同じように、ニュース、朝の連ドラ、大河ドラマ、衛星放送かハイビジョンのドキュメンタリーぐらいしか見たいものがないという状態が続きそうである。その替わり、圧倒的に我が家のTV主流となっているのがDVDのディスプレイとしての機能である。
  
ツイッター、スマート・フォン、電子ブック、i-Pad、体験型ゲーム、3Dテレビ、地デジ化、ワンセグなどテレビ番組そのものではない周辺の部分での技術革新や高品質化がどんどん進む中で、テレビ番組そのものに感じる、この置き去り感、取り残され感は一体何なんだろうと思う。TVがつまらなくなったと感じるのは私だけだろうか?

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我々の少年時代、家庭へ白黒TVが導入された時代は、番組の始まるのが待ちどおしく、TVの前で座って待っていたり、TVのない家の子どもは、ある家に観せてもらいに行っていたくらいTVにわくわくしていた。その時代は、もちろん技術的には、今に比べてはるかに稚拙であり、画質も圧倒的にお粗末であったにもかかわらず、なぜあんなにもTVに熱中できたのだろうか。まだTVずれしていない、新しいメディアの受け手である側の我々が欲するものを、作り手側がしっかりと投げてくれたからである。つまり、技術ではなく、見たい側の思いと、見せたい側との思いが一致していたのだ。

我が家にTVがきたのは、小学生5年生か6年生の頃ではなかったろうか。それから中学生の間の4、5年が私がもっともテレビに熱中した時期であり、当時夢中になったヒーローは、アニメ・ヒーローでも特撮着ぐるみヒーローでもない、実写TV映画のヒーローであった。「月光仮面」、「快傑ハリマオ」、「隠密剣士」である。

「月光仮面」は、「川内康範」原作で、現TBSテレビで、1958年(昭和33年)2月から1959年(昭和34年)7月まで放映された、日本初のフィルム製作による連続冒険テレビ映画であった。「大瀬康一」扮する「祝 十郎(いわい じゅうろう)」という私立探偵が、様々な事件を追う。彼が消えた途端に月光仮面が現れ、事件を解決することから、「祝十郎=月光仮面」を暗示していた。その「月光仮面」のコスチュームがすごい。全身白づくめのタイツ姿にターバン、サングラスといういでたちでオートバイに乗って颯爽と現れる。今考えれば、異様あるいは不思議としか言いようのない扮装であるが、当時はそれを格好いいと感じて熱狂し、そのコスチュームを子ども達は皆、自分で工夫して作ったものである。

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「快傑ハリマオ(注:傑ではない)」は、1960年4月から1961年6月まで日本テレビ系列で放送されていたテレビ映画。なんといっても舞台の設定が東南アジアというのが面白い。抑圧される東南アジアの人々を解放すべく、正義の使者「ハリマオ」が活躍するという物語。太平洋戦争前後にマレー半島で日本軍に協力し、「マレーの虎」と言われた「谷豊」をモデルに制作されたという。頭を白いターバンで巻き、黒いサングラスをかけた姿で部下達と共に颯爽と登場する。武器は拳銃で、走る列車の屋根の上などでのアクション・シーンは、スピーディで斬新であった。主演は、「勝木敏之」、「ハリマオ」とは、マレー語で 虎のことである。

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「隠密剣士」は1962年から1965年までTBS系で放映された連続テレビ時代劇。主人公は、徳川11代将軍家斉の異母兄弟という「秋草新太郎」。主演は「月光仮面」と同じ「大瀬康一」であった。時代劇なのに潜水艦が出るなどの奇抜なストーリーや、「忍者の動き」や「刀の構え」、「卍型手裏剣」等、細部にわたって盛り込まれたアイデアが面白く、以後の忍者映画の定番ともいえるスタイルをこのとき確立していたともいえる。「霧の遁兵衛」こと「牧冬吉」など、TVから新しいキャラクターやスターが生まれたのもこの頃である。多分予算などは大きな要素ではなく、作り手が面白いものを作りたいという情熱が、様々なアイデアや効果、特撮を生み出していったのではないだろうか。   

さて、今夢中になっているTV映画があります。米国TV映画シリーズの「フリンジ/FRINGE」と「ヒーローズ/HEROES」。オカルト的な科学や超能力という、私はあまり信じていないカテゴリーのストーリーに、見事にはまってしまったのは、子どもの頃に見たあのヒーローたちが登場したTV映画と同じように「次はどうなる?」という「わくわく感」があるからでしょうか。いずれも新しいシーズンのDVDリリースが始まり、夜出かけることはまずない私にとって、またDVD漬けの夜が続きそうである。 



FRINGE / フリンジ 〈ファースト・シーズン〉Vol.1 [DVD]  ワーナー・ホーム・ビデオ



HEROES シーズン1 DVD-SET 1  ジェネオン・ユニバーサル 

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今年は「ブルース・リー/Bruce Lee、李 小龍」(1940年- 1973年)の生誕70周年。彼の特集をTVでやっていたが、「燃えよドラゴン/ENTER THE DRAGON」が日本公開されたのが1973年12月。その時点で既に彼は32歳の若さでこの世を去ってしまっていた。(1973年7月20日死去)。今までとはまったく違うアクションを見せたこの映画で人気が爆発、さかのぼっての彼主演の香港映画が次々と公開された。私もそうだが、団塊の世代は、リアルタイムで彼の映画を観て、彼が「ヒーロー」となった世代であろう。そして我々の子の世代、1979年生まれのジャズ・ピアニスト「上原ひろみ」も「ブルース・リー」の大ファンであるらしい。「フジコ・ヘミング」をして、「何かを持っている娘」と言わしめた人気のジャズ・ピアニストに「ブルース・リー」へのオマージュの作品がある。「リターン・オブ・カンフー・ワールド・チャンピオン/Return Of The Kung-Fu World Champion」である。2005年の「ジャズディスク大賞 日本ジャズ賞」を受賞したサード・アルバム「スパイラル」に収録されているほか、ライブなどでもよく演奏されるという。



スパイラル(通常盤)  上原ひろみ / ユニバーサル ミュージック クラシック

私のような年をとったJAZZファンには、なかなかついていけませんが、一応紹介してきましょうか。「上原ひろみ/Return Of The Kung-Fu World Champion」。

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Hiromi Uehara – piano & keyboard、Tony Grey – bass、Martin Valihora – drums 
 
 

ジョン・レノン・ミュージアム閉館

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“John Lennon” is a trademark of Yoko Ono Lennon.
(c) 2003 Yoko Ono Lennon

 

元「ビートルズ/The Beatles」のメンバー、「ジョン・レノン/John Lennon」ゆかりの品々を集めた「さいたまスーパーアリーナ」内にある「ジョン・レノン・ミュージアム」が9月30日閉館し、10年間の歴史に幕を閉じた。このミュージアムは大手建設会社「大成建設」が文化事業としてジョンの生誕60周年の2000年10月9日に10年間の期限付きでオープン。ジョンの妻「オノ・ヨーコ」さんが公認し、ジョンの愛用品約130点をを展示した世界初の公式ミュージアムだったが、9月末にライセンス契約が満了になることから閉館した。開館以来の来場者は約61万人。最終日には大勢の来場者が訪れ、閉館時間を迎えても、残ってジョンとの別れを惜しんだという。

訪れたいと思っていながら、ついぞ果たせなかったミュージアムである。ジョンが1958年にドイツ・ハンブルグで購入し、「ビートルズ」のごく初期に使っていたエレクトリック・ギターのモデルが「リッケンバッカー・325/Rickenbacker 325」。そのピン・バッジをミュージアムから抽選でもらって、どこかにしまいこんでいるはずである。

10年間の入場者数が約61万人というから、年平均で6万人、月5,000人程度である。「ビートルズ」の全盛期に近い頃ならいざ知らず、もうビートルズ世代も殆どが還暦を超している人たち。その人たちが、わざわざ埼玉まで見に行くかというと、いささか厳しい気もする。大人1,500円の入場料として月750万円の収入。グッヅの販売やイベント収入を入れたとしても、かなり経営が厳しかったのではないだろうか。大手といえども、ゼネコンの経営も大変な時代、閉館の本音はそんなところかも知れない。最近長引く不況のため、地方自治体や企業がオーケストラ、美術館、ホールなどを閉鎖、あるいは手放したという記事を見かける。自治体、企業頼みでなく、市民にとって本当に必要なカルチャーは、市民が育て、市民の間に根付いていくという本来の姿にもどらないと長続きはしないのだろう。

「ジョン・レノン」といえば、もうこれでしょう。「イマジン/Imagine」。



イマジン  ジョン・レノン / EMIミュージック・ジャパン

2010年10月9日は、「ジョン・レノン」の生誕70周年である。 「Imagine – John Lennon」

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祝・ご長寿JAZZトリオ

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今日、9月20日は「敬老の日」。

今朝の朝日新聞(大阪)を開いたら、こんな記事が載っていた。 「ジャズトリオ、合計233歳の調べ 死ぬまで現役」という記事である。

半世紀以上、関西JAZZ界を引っ張ってきた84歳の鍋島直昶(なおてる)、ヴィブラフォン。関西を代表するJAZZピアニスト、76歳の大塚善章、ピアノ。大御所ベーシスト、73歳の宮本直介よる平均年齢77.6歳のトリオ「ゴールデン・シニア・トリオ」である。2年前に結成し、「死ぬまで現役」を合言葉に熱いステージを展開している。「いつ死ぬかわからない世代だから、一回一回が真剣勝負」と語るベースの「宮本直介」氏の言葉に感じ入る。お三方の演奏は別々に何回か見たことがあるが、このトリオでの演奏はまだ聴いたことがない。ベースの大御所「宮本直介」氏はこの8月に行われた、猪名川運動公園での野外JAZZフェスでも若手と競演、元気な姿を見せていた。いやあ、ぜひがんばってほしいものである。

老いてもますます健在な「ご長寿JAZZピアニスト」のことをこのブログで書いたことがある。(参照「もしもピアノが弾けたなら(2) ご長寿ピアニスト 」「同 (3)」

平均年齢77.6歳の「ゴールデン・シニア・トリオ」。ブログで取り上げたご長寿ピアニストからすればまだまだ。もっとももっと元気でアグレッシブな演奏を聞かせてくれると期待しよう。

そして、「エディ・ヒギンズ」、「ハンク・ジョーンズ」と相次いで逝ってしまったが、せめて「ジーン・ディノヴィ/Gene DeNovi」はもっと長生きをして、これからも私の耳を楽しませてほしいと思うのだが ・・・・ 。

華麗にして踊るようなタッチ、流れるような指使いから紡ぎ出される旋律。そして甘美な艶と甘さ。とても82歳の爺さんのタッチとは思われない色気。「ジーン・ディノヴィ」のアルバム2枚。



ゴールデン・イヤリング  ジーン・ディノヴィ / エムアンドアイカンパニー
 


ソー・イン・ラヴ  ジーン・ディノヴィ / エムアンドアイカンパニー

 

 

4 bars ~JAZZ的コミュニケーション~

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JAZZ用語に「フォー・バース」という言葉がある。「four bars、4 bars」の事で4小節と言う意味である。JAZZで「フォー・バース」というときば、 ふたり(またはそれ以上)のプレイヤーが、4小節のアドリブを交互に繰り返す掛け合い演奏ことをいう。「チェイス/chase」と言う場合もあるが、同じ意味である。そして、8小節ごとにアドリブをチェンジすることは「エイト・バース/8 bars」という。JAZZミュージシャンがよくやるアドリブの形式なので、JAZZクラブなどへ足を運べば、多分「4 bars」にお目にかかれるでしょう。

JAZZは、音階、和音、楽譜、楽器などを持つヨーロッパ音楽と、「ブルーノート(E♭、B♭)」とよばれる独特の音を持つアフリカ音楽が、新大陸アメリカで出会い、融合し、新しい音楽である「ブルース」や「JAZZ」を生み出していったことはよく知られている。JAZZの誕生には、それらに加え、デキーシーランド・バンド、ラグタイム・ピアノなど、アメリカで固有に発展した黒人音楽が影響を与えた結果、いまのスタイルに近いJAZZになっていったといわれている。

JAZZがもっともJAZZらしいとされる特徴は、「インプロヴィゼーション/improvisation」、すなわち「アドリブ/ad lib」、「即興演奏」にあるが、これは労働者としてアフリカからつれてこられた奴隷達が歌った労働歌にその根源があるという説もある。「呼びかけ/Call」とそれに対する「応え/Response」である。アドリブの応酬や、「フォー・バース」を聴くとそんな説も正しく思えてくる。

プレイヤーがそのとき抱いているコンセプトや気分から「Call」が始まるのであるが、曲想、旋律、コード、リズム、スピード、そして何よりも、4小節という制約の中で、最高の自己表現という「アドリブ=Call & Response」が自由でかつ多様に展開される。そう考えると、この「フォー・バース」は、一般的なコミュニケーションの基本とも思えるのだがどうだろうか。喧嘩や論争も一種のコミュニケーションであるからして、おのずから一定のルールが必要であるが、最近のいろいろな事件を見ていると、NET社会になってコミュニケーションのツールは驚異的に進歩したが、ツールに頼るあまり、直のコミュニケーションがだんだん苦手となり、しかも基本のルールを守ることができなくなっているのではないかと感ずることがある。

なかなか本音や批判などは書きにくいとは思うが、読者からの批判も含むコメントも期待をして、今日もブログを書き続けている私ではある。。

どんな極めつけの「4bars」の演奏があるかって? すぐには思いつかないが、ドラマーである「ロイ・ヘインズ/Roy Haynes」のリーダーになる名盤「WE THREE」などか ・・・。6曲目に収録された「Tadd’s Delight」などは記憶に残っている名「4bars」である。「フィニアス・ニューボーン/Phineas Newborn」のスピーディなピアノ・ソロや、「ポールチェンバース/Paul Chambers(b)」を加えた三人による白熱の「4 bars change」がすばらしい。
 


ウィ・スリー  ロイ・ヘインズ / ユニバーサル ミュージック クラシック

スイング・ガール、シンデレラ・ガール

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レンタルビデオ店のJAZZコーナーで、「無料レンタルCD、TSUTAYA限定、2010年8月31日まで」というPOPカードが目についた。JAZZでは多分はじめて見たセールス・プロモーションである。音楽配信やレンタルに押されて、音楽CDの売り上げがあまり芳しくないという情況に押されてであろうか、レンタルビデオ店で新人アーティストのプロモーションとは ・・・。このレコード会社の新しいマーケティングの手法であるが、新人の知名度のアップには効果があるかもしれないが、CDの売り上げには、果たしてどうだろうか? 

その無料レンタルCD、なんと18歳、現役の女子高校生のJAZZプレイヤー、「寺久保エレナ」のデビュー・アルバム「NORTH BIRD」のプロモーションCDであった。そこから、オリジナルとスタンダード2曲のピックアップ、それと大御所「グラント・スチュアート」の新作から1曲の計3曲である。

「寺久保エレナ」。札幌の女子高校生、18歳、アルト・サックス・プレイヤー、まさに「スウィング・ガール」。現役の女子高生ながら、山下洋輔、渡辺貞夫、日野皓正など、数々のビッグネームとの共演を今まで積んできたという。2曲聴いただけであるが、ベテラン、「ケニー・バロン」(p)などを従えてのデビュー・アルバム、ややおずおずしたところはあるにせよ、18歳のデビューアルバムだからたいしたものである。しかし、NYでバリバリのベテランJAZZメンをバックにそろえたのだからこの程度の出来は当たり前という見方もできよう。現役の女子高校生を担ぎ出さねばならなかった程、JAZZ界には新しいスター、人材がいないのかという皮肉な見方もできよう。同じアルト・サックスの「矢野沙織」がデビューしたときほどの衝撃は感じなかったことを正直に告白しておこう。

ずば抜けてという印象はなかったが、その音色とスピード感には才能を十分感じることができ、今後大化けすることも大いに期待できそうである。デビューアルバム「NORTH BIRD」。出身の北国、北海道と 「チャリー・“バード”・パーカー」をもじってつけたタイトルであろう。その名は重いが、「その意気やよし」としよう。気合は十分である。「スイング・ジャーナル」休刊などというネガティブなニュースの中で、この新人のデビューは明るい話題であることは間違いない。ともあれ、「スウィング・ガール」転じて、「シンデレラ・ガール」になることを祈ろうではないか。無料レンタルのCDの後、ほどなくしてアルバム「NORTH BIRD」が棚に並んだ ・・・ 。 



NORTH BIRD  寺久保エレナ / キングレコード

2004年度の「矢口史靖」監督作品、映画「スウィングガールズ」からもう6年。この映画に影響を受け、若手しかも女性のJAZZプレーヤーが育ってきたのかも知れない。自分自身もエレキ・バンドで汗も涙を流した学生時代。この映画はそんな時代を懐かしく思い起こさせてくれる青春映画の傑作である。

野球部の応援に行った吹奏楽部にお弁当を運んだ補習クラスの女子だったが、炎天下、チンタラ運んでいたせいで、お弁当は腐り、吹奏楽部は体調を崩してしまう。ひとりだけお弁当を食べなかった男子・中村は、即席で吹奏楽部を作ろうと思いつく。責任をとらせようと補習クラスの女子を誘うが、吹奏楽をやるには人数が足りなかったため、ビッグ・バンドでジャズをやることに。でも女子たちは楽器などロクにやったことがなかった…。



スウィングガールズ スタンダード・エディション  上野樹里 / 東宝

観てみますか。 映画の演奏シーンを。 上野樹里、貫地谷しほりなど楽器はまったくずぶの素人の若い女優たちが練習に練習を重ねた結果の見事な演奏、ハーモニー。

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うっそ~~!、信じられない ・・・。 私も映画を観たときはてっきり「アテレコ」だと思っていましたから無理もないでしょう。それでは証拠をお見せしましょう。映画のプロモーションのため、彼女達がワイドショーのTVスタジオで生演奏した映像があります。 「シング・シング・シング」。 納得いただけましたか? 人間、努力すれば何とかなるもんだという見本ですね。

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