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我がシネマな一年/2010  ~今年私が面白かったと思う映画~

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今年もまた、映画とDVDをたくさん見ました。さあ、恒例の、「今年私が観て面白かったと思う映画2010」。今年、映画館で観た映画と、去年見ることのできなかった映画で今年新作リリースされたDVDで、今日までに観たものの中から選んでいます。いつものように選んだ基準は、泣けたか、笑えたか、ハラハラ・ドキドキしたか、怖かったか、感動したか、1000円あるいはDVDのレンタル代に見合う価値があったか? 基準は、単純、それだけです。もちろん、時間とお金の関係で、封切られた映画も新作DVDの全部は観てません。むしろ観ていない映画、DVDのほうが圧倒的に多いでしょう。そんな条件の中での独断の選択であることを予めお断りしておきます。

今年の映画、特に洋画のアクションが、粒ぞろいで、面白い作品が多かったようです。昨年同様、とてもベスト10では収まりきりませんでした。相変わらず「じじばば」映画もがんばっていますね。

【私が今年観て面白かったと思う映画 外国映画編ベスト15】

①ミレニアム~ ドラゴン・タトゥーの女~;原作小説3部作の面白さに匹敵。40年前、ストックホルムの孤島で忽然と姿を消した1人の少女ハリエット。彼女の行方を追って明らかになる真実とは。
②レスラー;落ち目の初老レスラーの孤独と哀愁と意地をミッキー・ロークが好演。
③ハート・ロッカー;イラクの米軍爆弾処理班を描いた戦争アクション、社会派ドラマ。
④インビクタス;1995年、南アで開催されたラグビーW杯にまつわる実話の感動ドラマ。
⑤第9地区;難民として生活するエイリアンと人間が暮らす共同居住区に発生したトラブルは・・。
⑥人生に乾杯;高齢者に冷たい社会に怒りを覚えた81歳の老人が、次々と強盗を決行。さて・・。
⑦アバター(3D);デジタル3DによるSF超大作。キャメロン監督の挑戦と熱意に敬意。
⑧千年の祈り;米国に一人暮らす娘を訪ねて父は北京からやってきた。ぎこちないが娘を思う愛。
⑨アンナと過ごした4日間;祖母と暮らす男の楽しみは、アンナの部屋をのぞき見ることだった。
⑩トランスポーター3;理屈無用、ノンストップのアクション。シリーズ3作目もますます快調。
⑪五線譜のラブレター;アメリカの作曲家、コール・ポーターの半生を描く。JAZZファン必見。
⑫縞模様のパジャマの少年;戦時下のドイツ。収容所の金網越しに生まれた禁じられた友情。
⑬パリより愛を込めて;理屈ぬきで楽しめるスパイ・アクション。J.トラボルタ怪演。
⑭イングロリア・バスターズ;復讐を企む少女とナチスを片っ端から始末するバスターズはやがて。
⑮グリーン・ゾーン;イラク戦争、大量破壊兵器の行方を追う主人公。臨場感抜群の戦争映画。

次点;96時間、そして私たちは愛に帰る、キャデラック・レコード、パイレーツ・ロック、ドランのキャデラック、ジュリー&ジュリア、バーダー・マインホフ、あの日欲望の大地で、サンシャイン・クリーニング

総じて日本映画は今年もまた、小説、コミックへの人気だのみの作品が多かったように思うが、若手監督の佳作が目立った年でもあった。これは大変喜ばしいこと。

【私が今年面白かったと思う映画 日本映画編ベスト10】

①ふたたびSwing Me Again;難病で憧れのステージを諦めた主人公の再起。涙腺全開。
②悪人;孤独な殺人犯と、彼と共に逃避行に及ぶ女との狂おしい愛。ベストセラー映画化。
③食堂かたつむり;恋と声を失った娘が、食堂を開いて人々を料理で癒やしていく人間ドラマ。
④告白;教え子に娘を殺された中学校教師の復讐を描くミステリー。ベストセラー映画化。
⑤おとうと;私は鶴瓶は嫌いであるが、この映画における彼の演技は認めざるをえない。
⑥花のあと;一度だけ竹刀を交えた相手に女剣士が抱いた恋心の行方。原作藤沢周平。
⑦さまよう刃;最愛の娘を殺された男が少年法で守られた犯人少年への復讐を。
⑧アルゼンチンババア;失踪した父が、謎の女と暮らしていることを知った娘は父の奪還に。
⑨引き出しの中のラブレター;ラジオ番組に届いた一通の手紙が、奇跡を起こす感動ドラマ。
⑩僕らのワンダフル・デイズ;癌で余命を知った男が仲間とバンドを再結成、コンテストを目指す。

次点;ヴィヨンの妻、空気人形、フローズン・ライフ

【ドキュメンタリー編】

①牛の鈴音;牛とともに働き、農薬も使用せず、頑固に昔ながらの方法で畑を耕す老夫婦の日常を静かに見つめる感動のドキュメンタリー。
②ミステリー・オブ・サンバ~眠れる音源を求めて;人気女性歌手マリーザ・モンチが、名門サンバチーム
 「ヴェーリャ・グアルダ・ダ・ポルテーラ」の長老たちが築きあげてきたサンバの歴史を解き明かしていく。
③THIS IS IT;急逝したマイケル・ジャクソンのロンドン・コンサートのリハーサル。始めてみるマイケルに感動。(この項追加)

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来年もまた素晴らしい映画にドキドキ、ワクワクできますように・・・。

「映画の街」の映画祭

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兵庫県には、かっては「映画の街」としてにぎわっていた街が二つある。そして、いずれの街でも最近「映画祭」が相次いで開かれる。ひとつは、宝塚市、もうひとつは神戸市である。そんな話題から ・・・ 。 

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(宝塚映画製作所最後の176本目の映画、熊井啓監督「お吟さま」(1978年))

宝塚には1938年(昭和13年)、旧宝塚ファミリーランド内にスタジオが設けられ、「映画の街」の歴史が始まった。「宝塚映画」である。しかし戦時体制下、政府の統制は映画製作にもおよび、政府は当時10社あった映画製作会社を3社に統合。「宝塚映画」は「東宝」(東京宝塚)に合流し、41年11月30日、撮影所は閉鎖された。戦後、1951年8月、株式会社「宝塚映画製作所」が設立され、大きな期待をされたが、撮影所が火災にあうという悲劇を迎えた。しかし、1956年4月、ついに新撮影所が完成、小津安二郎、黒澤明、木下恵介、久松静児、古沢憲吾などの巨匠監督が宝塚を次々が訪れ、宝塚映画は黄金時代を迎える。そして、映画会社が自社の俳優を拘束する「5社協定」に入っていなかったため、三船敏郎や仲代達矢、田中絹代ら多くの俳優たちが宝塚の街に泊まり込み、映画製作に力を注いだという。だが日本映画の衰退とともに活気はなくなり、次第にテレビ・ドラマの製作が中心となり、映画作りの一大拠点として176本の邦画を送り出した「宝塚映画製作所」は、1983年に事実上閉鎖された。

大震災を経験し、かって撮影所があった宝塚ファミリーランドも閉鎖され、「映画の街」の面影もすっかり失われようとしていたが、1999 年に阪急売布神社駅前に、私も時々行く映画館「シネ・ピピア」が完成したこともあって、地元の皆さんによって、名画がかつて製作された「映画の街・宝塚」の文化復興を目的に、埋もれていた作品を掘り起こそうと、2000 年から「宝塚映画祭」が始まった。今年は第11回 10月30日-11月5日に開催される。

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                   (メリケンシアターの碑)

映画評論家「淀川長治」さん出身地でもある、もうひとつの「映画の街・神戸市」は、エジソンが発明した、のぞきからくり式映画「キネトスコープ」が、1896年、日本で最初に上陸した街である。メリケン・パークにはそのことを記念した碑やオブジェが建造されている。そして映画上陸から100年後に「神戸100年映画祭」は始まった。前年の阪神淡路大震災を受けて「心の復興」を旗印に始まったという。特別顧問だった「淀川長治」さんの遺志を継ぎ、古い映画に力を入れている。今年は第15回、10月27日から、「神戸新聞松方ホール」など市内4会場で開かれる。

かって神戸には「東の浅草、西の新開地」とよばれるほどの賑わいがあった歓楽街があった。「新開地」である。映画館がずらっと軒を連ねていたというが、今は見る影もないほどさびれている。最近は、さすがにそこまで行く元気はないが、定年直後は時々行っていた、アートシアター系の「神戸アートビレッジシアター」と良心的な作品を上演する廉価な単館系の「パルシネマしんこうえん」の2館が健在。そんな新開地で女性スタッフが企画した女性限定、男子禁制の映画祭、「新開地映画祭」が開かれる。性愛を描いた7作を女性限定、トークショー付で上映するというユニークな映画祭。こちらは10月29日-31日。

紹介した3つの映画祭は、映画の衰退とともにくすんでしまい、さらに大震災で元気を失ってしまった街を映画で元気付けようと、市民が中心となった手作り運営の映画祭。レッド・カーペットもトロフィーもないけれど、大きな拍手だけは贈りたいものである。「ブラボー!!」。

ファンタジーの名手「レイ・ブラッドベリ」にこんな長編小説があった。「黄泉からの旅人」。ハロウィーンの夜、映画スタジオと隣り合う墓場で起きた怪事件。生き返った死者、怪物、秘密の地下道…。往年の怪奇映画への愛惜の念をこめ、ブラッドベリが綴る古きよき映画時代へのノスタルジー溢れるオマージュ。



黄泉からの旅人  レイ ブラッドベリ / 文藝春秋

古きよき映画へのオマージュ的傑作映画といえば、「ジュゼッペ・トルナトーレ/Giuseppe Tornatore」監督のイタリア映画、「ニュー・シネマ・パラダイス/New Cinema Paradise」。

第二次世界大戦直後のシチリア島。村唯一の娯楽は、映画館『パラディソ座』だった。映画の魅力にとりつかれた少年トトと、彼が父代わりに慕った映画技師アルフレードとの心のふれあいの物語。この映画も劇中、「駅馬車」「揺れる大地」などの往年の名画がでてくる。トルナトーレ監督は、シチリア島出身で、本作で1989年アカデミー外国語映画賞を受賞した。これぞ感動のシネマへの郷愁「ニュー・シネマ・パラダイス」。



ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]  角川映画

そして、この映画の音楽監督は、マカロニ・ウエスタン「夕陽のガンマン」、「荒野の用心棒」のテーマ曲で一躍有名になり、いまはもう押しも押されぬ映画音楽の巨匠「エンニオ・モリコーネ/Ennio Morricone」。テーマ曲は、数多くのミュージシャンが、カバーをしている名曲。さて、イタリアの若き名手であり、若手ハード・バップのJAZZクインテット「ハイ・ファイブ/High Five」を率いるリーダの「ファブリッツィオ・ボッソ/Fabrizio Bosso」をおすすめしておきましょうか。元々のオリジナル・アルバムは「you’ve Changed」というタイトルであるが、タイトルを変えた方が売れやすいと思ったのか、日本のレコード会社の悪い癖というか、浅知恵で勝手にタイトルを「ニュー・シネマ・パラダイス」と変更してリリースしたアルバムである。ややスムースJAZZ的であるが、夜憩いながら聴くにはもってこいのアルバム。
このボッソといい、イタリア系米人の「ドミニック・ファリナッチ/Dominick Farinacci」といい、かっての「ニニ・ロッソ/Nini Rosso」の例もあるように、イタリア人には、なぜかトランペットなどの管楽器の名手が多い。



ニュー・シネマ・パラダイス  ファブリッツィオ・ボッソ / EMIミュージック・ジャパン



You’ve Changed  Fabrizio Bosso / EMI

「Fabrizio Bosso -Nuovo Cinema Paradiso」、ストリングスとともに ・・・。 
 
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もう一枚、憩いながら聴ける「ニュー・シネマ・パラダイスのテーマ」として、ともにミズーリ州出身というJAZZベースの大御所と人気ギタリストのデュオ「チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー/Charlie Haden & Pat Metheny」の「ミズーリの空高く/Beyond the Missouri Sky (Short Stories)」をあげておきましょう。哀愁を帯びたセンチメンタルな楽曲が並ぶこのアルバム、私は現役時代、通勤帰りの電車の中で聴いていて、思わず寝過ごしてしまったことが何回もある心地よいアルバム。



ミズーリの空高く  チャーリー・ヘイデン&パット・メセニー / ポリドール

では、「Charlie Haden & Pat Metheny – Cinema Paradiso ( Love Theme )」をいくつかのスチルとともに ・・・。

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悩めるブロガーへの応援歌?  ~映画「ジュリー&ジュリア」~

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ブログをはじめたい人、始めたが挫折し途中でやめてしまった人、長続きさせようとがんばっている人、何をテーマにしたらいいか迷ったり、困ったり、悩んだりしている人。そんなブロガーを目指す人への贈り物のような映画があります。「ジュリー&ジュリア/JULIE & JULIA」、2009年製作。もちろん、ブロガーを目指す人だけでなく、なにかを始めたい人、たとえば料理が好きで自分でも始めてみたい人、道の選択に迷っている人、挫折してちょっと落ち込んでいる人、そんなすべての人へのエールでもある。

「メリル・ストリープ/Meryl Streep」と「エイミー・アダムス/Amy Lou Adams」が共演。「ユー・ガット・メール/You’ve Got Mail」(1998年)の「ノーラ・エフロン/Nora Ephron」監督が贈る実話に基づく映画で、生きた時代は違うが、料理に魅せられ、それによって人生の価値を見つけた2人の女性を描いている。

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小説家になる夢に破れ、ニューヨークで働く29歳の冴えないOL、「ジュリー・パウエル(エイミー・アダムス)」は、第一線で、バリバリ活躍する大学の友人たちを見て落ち込み、「今のままではだめだ。人生を変えなければ ・・」と思い始める。そして思い立った人生を変えるため計画というのが、好きな料理に関するブログを書くことであった。幼い頃からずっと憧れていた、「ジュリア・チャイルド」の料理本に載っている、全524のレシピを1年間365日で作り、自分のブログにアップするという無謀とも思える計画であった。右の写真は、映画の原作本を持つ、実際の「ジュリー・パウエル」さん。
 
 

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そして話は今からさかのぼること50年前のパリ。1949年、外交官である夫の転勤に従ってパリへやってきた「ジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)」。子供がいないことで暇をもてあます彼女は、いろいろなことに手を出してみるが、どれもこれも長続きしない。やがて、好奇心旺盛で食べることが大好きな彼女、フランス料理に目覚め、名門の料理学校「ル・コルドン・ブルー」のプロ養成コースに入学、フランス料理を学びとる。英語で書かれたフランス料理が存在しないことを知った彼女は、家庭で誰でも作れる524のレシピを本にまとめて、それを出版することを思い立った。紆余曲折の末、やがて1961年に出版されたその本は、大ベストセラーとなり、アメリカの食卓にフランス料理の大旋風を巻き起こし、彼女はテレビの料理番組にも出演するなど一躍人気者となったのである。

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身長なんと185cm、かん高い声とその陽気さで、古き良きアメリカを象徴するような大らかなキャラクターが大うけし、大の人気となった料理家ジュリアを「メリル・ストリープ」がちょっとオーバーな演技で好演。一方、仕事や生きがいに悩みながら、NYに活きる現代女性ジュリーを、これまた「エイミー・アダムス」が好演。映画は、2つの物語が同時平行的に進んでいく。試行錯誤や失敗、挫折の末に女性として、そして人間として幸せをつかみ、光り輝く彼女たちの生き方が勇気をくれる。しかし、二人は実際に会う機会は無かったようだ。右の写真が実際の「ジュリア・チャイルド」さん。



ジュリー&ジュリア [DVD]      ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

なに!見たけど悩みは全然解消しないって。それは失礼しました。「お前は?」って。定年後、ブログを書くようになってから、現役時代は目にも留めなかったいろいろなものに自分でも驚くほど、関心や興味がいくようになりました。現役のブロガーの皆さん、そんなことは定年にでもなれば、自然にそうなりますって ・・・。一年間で524枚のジャズCDを聴いてその感想をブログにアップする。そんなことはまかり間違っても、私は絶対しませんからご心配なく ・・・。まあ、主題歌でも聴いてゆったりとしてみてくださいな。
 
エンディングに流れていた主題曲は、この映画のテーマを象徴するようなタイトルの「Time After Time(何度でも)」。「シンディ・ローパー/Cyndi Lauper」で大ヒットした曲ではないほうのスタンダードで、 「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」が歌って1957年にヒットした曲。この曲は「ラホス・コルタイ」監督の映画「いつか眠りにつく前に/Evening」でも使われていましたね。この作品にも「メリル・ストリープ」が出演していたことも何かの因縁ですかね。

【 Time After Time 】  作詩;Sammy Cahn 作曲;Jule Styne

「♪ Time after time,           何度でも
   I tell myself that I’m       自分に言って聞かせるんだ
   So lucky to be loving you   君を愛することができて僕は幸せ者
                ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・               ♪」 

映画で歌っていたのは、「マーガレット・ホワイティング/Margaret Whiting」。なじみはないが、1940~50年代にもっとも活躍した白人女性ポピュラー・シンガーの一人である。「マイ・フーリッシュ・ハート / MY FOOLISH HEART」などが代表的なヒット曲。元曲の歌詞と味わいを生かして、ナチュラルに、さわやかに歌う。アルバム「Spotlight on」から。
 
 

Spotlight on  Margaret Whiting / Capitol

映画のサウンドトラック。 写真は「エイミー・アダムズ」。

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そして大御所、「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」のアルバム。全42曲を集めた初期のシナトラ御大のスタンダード大全から。



Time After Time  Frank Sinatra / Goldies Records

つづけてどうぞ。 大御所シナトラも いやあ、このころはなんと若々しく艶っぽい声ですね。

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「ジュリー パウエル/Julie Powell」の映画の原作本は、これ。



ジュリー&ジュリア (イソラ文庫)  ジュリー パウエル / 早川書房

「ジュリア・チャイルド/Julia Child」のフランス料理本は、これ。



Mastering the Art of French Cooking Boxed Set: Volumes 1 and 2  Julia Child / Knopf

  

 

夏に観たい「じじばば」映画 ~八月の鯨~

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いやあ暑いですね。こんな日は外出はせずに、エアコンの効いた部屋で映画でも観ようか考えておいでのじじばばの皆さんにオススメの映画があります。おっと何故かDVD化がされてませんので、運がよければTSUTAYAあたりにVHSであるかもしれません。わたしは昔TVからVTRに録画してあったものを見ていますが ・・・。

その映画は、「八月の鯨/The Whales of August 」。「リンゼイ・アンダースン/Lindsay Anderson」監督による1987年公開のアメリカ映画である。主演は「リリアン・ギッシュ/Lillian Gish」、「ベティ・デイビス/Bette Davis」という往年のハリウッド大スター。アメリカ・メイン州の小さな島で暮らす老姉妹の夏の日々を淡々と描く傑作である。撮影当時、「リリアン・ギッシュ」は93歳、「ベティ・デイビス」は79歳であったというから驚き。

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サラ(リリアン・ギッシュ)とリビー(ベティ・デイビス)の老姉妹は60年来、夏になると海辺の小さな島にあるサラの別荘にやって来る。老いても少女のように無邪気で社交的な妹サラに比べ、目の不自由な姉リビーは人間嫌いで毒舌家と対照的な二人。 リビーは、第1次世界大戦でサラの夫が死んだ時、彼女の面倒をみた。しかしリビーは病のため目が不自由になり、今はサラが2人の人生の責任を持つようになる。リビーはだんだんわがままで言葉に棘を持つようになり、他人に依存しなければ生きてゆけない自分に腹を立てていた。 ・・・

物語的には大きな事件も無いが、人生の黄昏を迎えた老姉妹と二人を取り巻く男女のささやかな日常を、老いることへの心理描写も含め、キメ細やかに描き出したドラマ。タイトルの「八月の鯨」とは、毎年2人が別荘を訪れる時期に鯨が水平線に姿を現すらしいという、映画の中で交わされる会話からのもので、「まだ実際この目で見たことはないけれど、今年こそはと楽しみにしているの」というサラの言葉に、このタイトルが、明日への希望や夢の象徴として捉えられていることが分かる。

何にもまして素晴らしいのは、その自然な二人の演技。80歳、90歳の女優の演技とは思えない。しかも、妹サラを演じた「リリアン・ギッシュ」の方が、「ベティ・デイビス」より一回りも年上だなんて ・・・ 。人生の黄昏時にあっても、なお生きる希望や夢、強さを失わず、前向きに生きていくことの素晴らしさを、しみじみ感じさせてくれる傑作。DVD化がなされることが本当に望まれる作品。

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八月の鯨(字幕版) [VHS]  ビクターエンタテインメント

 

  

 

 

イタリア語で「夏」という意味の「エスターテ/estate」というボサノバの美しい曲がある。多くのアーティスト達にカバーされているが、「夏」のいう言葉の響きの裏側にある哀愁、秋への予感を感じさせる名曲で私が好きな曲の一つ。

説明不要。「ボサノバの法皇」と呼ばれた「ジョアン・ジルベルト/Joao Gilberto」。「Amoroso」と「Brasil」の二枚がカップリングされている。法皇がギターと共に語り、聴かせる、ボサノバの真髄。



Amoroso & Brasil   Joao Gilberto / Warner Bros / Wea

「ファブリチオ・ボッソ/Fabrizio Bosso」。イタリアの若き名手である。古くは、「ニニ・ロッソ」、最近では「ドミニック・ファリナッチ」と、イタリア人には、トランペットの名手が多い。忙しくて暑かった夏の一日の終わりに、ビール片手に聴くのにオススメの一枚。



ニュー・シネマ・パラダイス  ファブリッツィオ・ボッソ / EMIミュージック・ジャパン

「マリエール・コーマンwith ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ/Marielle Koeman With Jos Van Beest Trio」。 このブログで何度もとりあげている彼ら夫妻の作品はヨーロッパの知られざるJazzの名盤を発掘することで有名な浪花のJAZZ工房、「澤野工房」からリリースされているアルバムである。
「エスターテ」は、「From The Heart」に収録されているトリオだけの曲だが、いつ聴いても、奇をてらうようなアレンジも超絶的な技巧もなく、甘くなりすぎることもない、さらっとしたさわやかな気持ちよさを味わえる佳作。特にこの「Estate」は、今まで聴いた数ある「Estate」のなかで一番美しいピアノではないかと思う。

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FROM THE HEART  マリエル・コーマン&ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ 澤野工房

 

 

聴いてみます? 「ジョアン・ジルベルト」の「夏(エスターテ)」。

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我が青春のシネマ・グラフィティ(22) ~ メリナ・メルクーリ  ~

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国家財政破綻、欧州金融危機、ユーロ安の焦点となっている国はギリシャ、今何かと話題のギリシャということで思い出す映画は、これまた、高校の名画鑑賞会で観た「日曜はダメよ」。我が青春の肉体派女優、最後にあげるのは、その主演女優「メリナ・メルクーリ 」である。

「メリナ・メルクーリ/ Melina Mercouri (1920年 – 1994年)」はギリシャ・アテネ出身の女優、政治家。夫は映画監督の「ジュールズ・ダッシン」。そんなにずば抜けてグラマラスではないのに「肉体派女優」にあげる理由は、その大柄で骨太の体格、ヘビー・スモーカーで、そのせいかハスキーを通り越した、まるで男のようなシャガレ声、大口開けて笑う豪快さに、なにかマッチョな男っぽさを感じるからです。もちろん組合系ではなく、れっきとした女性なのですが ・・・。

彼女は、祖父が元アテネ市長、父が元内務大臣という名門の政治家一族に生まれますが、幼い頃から女優を志して、1946年に舞台デビューを果たす。しかし、映画デビューは遅く、1955年、35歳のときに主演した「ステラ」が初めての作品だったという。この「ステラ」がカンヌ映画祭に出品されたためにカンヌに行き、「赤狩り」でアメリカを追われてヨーロッパに来ていた映画監督の「ジュールス・ダッシン」と出会い、恋に落ち、その結婚することになる。「ジュールス・ダッシン」は、メルクーリを主役に多くの作品を撮ったが、一番、有名になったのは、1960年の「日曜はダメよ/Never On Sunday」である。この作品でメルクーリはカンヌ映画祭で主演女優賞を受賞、彼女が歌った主題歌の「日曜はダメよ」は世界中でヒットした。

「日曜はダメよ」は1967年、ブロードウェイでミュージカル化され、メルクーリは主役の娼婦、イリヤを演じることになるのですが、このミュージカルに出演中に祖国ギリシャで軍事クーデターが起こり、クーデターを批判した彼女は、ギリシャ国籍を剥奪されてしまう。骨太は体格だけではなく、その性格もそうだったようです。軍事政権は1974年に崩壊し、彼女はギリシャ国籍を回復するのですが、晩年は政治家一族の血のせいか、国会議員に当選、文化大臣に任命されるという快挙。その文化大臣のときには、大英博物館に収められている多数のギリシャ彫刻の返還をイギリス政府に要求したりして話題になった。1994年に74歳で死去。片時もタバコが途切れなかったチェーン・スモーカー、死因はやっぱり肺がんであった。 (Wikipedia参照)

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「日曜はダメよ/Never On Sunday」(1960)。ギリシャの港町ピレウスに住む金髪でナイスバディ、底抜けに明るく陽気、そして日曜には必ず古典悲劇を鑑賞するために仕事を休む娼婦イリヤ(メリナ・メルクーリ)。彼女に惚れてしまったアメリカ人の古代ギリシャ研究家ホーマー(ジュールズ・ダッシン)の二人が繰り広げる、明るくて大らか、そしてウィットの利いたラブ・コメディ。主演の「メリナ・メルクーリ」はカンヌ国際映画祭女優賞を受賞。主題曲「ネヴァー・オン・サンデー」はアカデミー賞歌曲賞受賞。出演と監督を兼ねた「ジュールズ・ダッシン」はメリナと1966年に結婚。



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そして「ジュールス・ダッシン」監督が手掛けた犯罪コメディ「トプカピ/Topkapi」(1964)が面白い。トルコのトプカピ宮殿博物館に所蔵された秘宝「スルタンの宝剣」の強奪計画を企てる「メリナ・メルクーリ」扮する女盗賊と、彼女を捕まえようと躍起になる警察のスパイが繰り広げる丁々発止のやり取りを、軽妙なテンポで描く。グラマラスな美女盗賊と男たちのお洒落で粋な泥棒映画は、後の「ルパン三世」や「黄金の七人」の原型とも言われている。長い間DVD化が待たれていたが、やっと実現した。



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観てみますか? レコードに合わせて、イリアが「日曜はダメよ/Never On Sundey」を歌うシーンを。 今観ればなんともないこのシーン、やはり50年近く前の田舎の高校生にはちょっと過激ではなかったでしょうかね?

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我が青春のシネマ・グラフィティ(21) ~ モニカ・ヴィッティ ~

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気だるく物暗い雰囲気、笑ったシーンの記憶がない女優がいる。「モニカ・ヴィッティ」である。「モニカ・ヴィッティ/Monica Vitti (1931年11月3日 – )」は、イタリア・ローマ出身の女優。「情事」、「夜」、「太陽はひとりぼっち」、「赤い砂漠」と「ミケランジェロ・アントニオーニ」監督作品の常連であった。

「ミケランジェロ・アントニオーニ/Michelangelo Antonioni (1912年9月29日 – 2007年7月30日)」。巨匠といわれる監督で、現代人の孤独や絶望感を描くのが特徴である。「情事 L’avventura (1960年)/第13回カンヌ国際映画祭審査員賞」、 「夜 La notte (1961年)/ベルリン国際映画祭金熊賞」、 「太陽はひとりぼっち L’eclisse (1962年)/第15回カンヌ国際映画祭審査員特別賞」、「赤い砂漠 Il deserto rosso (1964年)/ヴェネチア国際映画祭サン・マルコ金獅子賞」、「欲望 Blow-up (1966年)/第20回カンヌ国際映画祭パルム・ドール」。たしかに大変な受賞経歴をもつ監督である。原題は「日食」、ドロンの人気にひかれて「太陽はひとりぼっち」を、映画評にひかれて「赤い砂漠」を観た記憶があるが、「愛の不毛、愛の不条理 ・・」だのともてはやされたそのストーリーを、当時の幼稚で青臭い私の感性では理解できるはずもなく、いまだに「小難しい映画」、「わからない映画」というイメージだけが刷り込まれて残っている。いまだったらどう感じるのか今一度見てみたい気もするのだが ・・・。そんな中で「モニカ・ヴィッティ」の乾いた「けだるさ」だけは、どういうわけか未だに心の片隅に焼きついていて、時折思い出したようにフラッシュ・バックとなって出てくるのだ。

都会に生きる人々の刹那的な恋愛を、シャープに描いた秀作。ひょんな事から出会ったヴィットリアとピエロは惹かれあい、肉体関係を結んだ。しかし、その関係にすべてを賭けるような情熱もなく、2人は無感動な別れを選択する。



太陽はひとりぼっち [DVD]   パイオニアLDC

「ミケランジェロ・アントニオーニ」が手掛けた初のカラー作品。巨大な工場が排煙を撒き散らす港町を舞台に、神経症を病む美しい人妻ジュリアーナの現代の風景の中に溶け込むことができない心象風景を豊かな色彩で描いた異色のドラマ。



赤い砂漠 デジタルリマスター版 [DVD]   アイ・ヴィ・シー

笑わない女優「モニカ・ヴィッティ」がまったくその印象を一変させたのが、アクション・コメディ「唇からナイフ/Modesty Blaise (1966年)」であった。邦題も洒落ていて、期待してみた作品だったが、うぅ~~~ん。あの気だるい笑わないヒロインが、女泥棒兼スパイに扮し、コスプレ、ボディコン挙句の果てには、サソリの刺青を刻んだ太ももを大胆に露わにしてくれるという映画。この映画のモニカにはびっくりしたが、映画のほうは、コメディーなのか、サスペンスなのか、アクションなのかよく分からない、こちらは「ストーリーの不毛、ストーリーの不条理」の作品。まっ、監督がモニカのファンだっただけかもしれません。



唇からナイフ [DVD]  20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

そして音楽といえば、一世を風靡した「コレット・テンピア楽団/Collètto Tempia and his Orchestra」の太陽はひとりぼっち/L’Eclisse」のテーマ。乾いたエレキ・ギターのリフに続いて流れるアルト・サックスのクールで哀調をおびたメロディ。懐かしい曲でもある。そして映画よりは、はるかに分かりやすいテーマ曲であることは間違いない。

聴いてみますか? 「太陽はひとりぼっち」。

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僕らのアメリカン・ヒーローたち(4)

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9. Joe Montana(1956 - )/ジョー・モンタナ/逆転劇のファンタジスタ

何度かアメリカを訪れた中で、「アメリカ人気質」として感じたことの一つに、その「スポーツ好き」がある。空港、駅、繁華街、街中いたるところにスポーツ・バーがあり、みんなで盛り上がって観戦しているのを見かける。私は、米国の3大プロスポーツ「MLB、NBA、NFL」のうち ベース・ボールとバスケット・ボールは観戦したことがあるが、フット・ボールだけは、その機会がなかったのが残念でならない。そのかわり、勤めていた会社のカンパニー・チームの応援にずいぶんと球技場へ足を運んだ。

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さて、「ジョー・モンタナ」、アメリカの伝説的NFL選手である。ポジションはクォーター・バック(QB)。彼が史上最高のQBと称されることが多いのは、スーパーボウル4戦全勝(うちMVP3回)という実績に加え、絶望的な戦況のなかでも勝利をあきらめず、残り時間僅かな中から、針の穴を通すような奇跡のロング・パスを成功させ、「モンタナ・マジック」と呼ばれる華麗な逆転勝利を数多く果たしたことによる。特に1989年の第23回スーパーボウルでの「ザ・ドライブ」と称される逆転劇は、スーパーボウル史上の伝説として語られている。2000年、プロ・フットボールの殿堂入りした。なお、所属した「サンフランシスコ・49ers」での背番号16は永久欠番である。

さて、私の記憶に残る「アメリカン・フットボール」の映画といえば次の2作。「タイタンズを忘れない」(2000年)と「ロンゲスト・ヤード」(1974年)。

1971年のバージニア州アレキサンドリアの保守的な田舎町で、白人の高校と黒人の高校が統合され、アメフト・チームの「タイタンズ」も黒人コーチのブーン(デンゼル・ワシントン)が担当することになったことから、チーム内も町も大騒ぎとなってしまう。そんな折り、転校生ロニーがチームに加入したことで、やがてチーム全員がひとつになり、連戦連勝を重ねていく…。実話をもとにしたアメリカ映画の良心を感じさせる友情と青春のスポーツ作品。


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刑務所を舞台に、フットボール・チーム育成に異常な執念を燃やす刑務所長とプロ・フットボールの花形選手の戦いを描いたスポーツ・アクション映画が「ロンゲスト・ヤード」。出演は「バート・レイノルズ」、「エディ・アルバート」、「エド・ローター」ほか、監督は「北国の帝王」の「ロバート・アルドリッチ」。看守長に扮した「エド・ローター」の悪役ぶりが記憶に残っている。


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10. Andy Warhol(1928 - 1987)/アンディ・ウォホール/稀代のマルチ・アーティスト

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「アンディ・ウォーホルについてすべてを知りたいなら、僕の絵と映画、僕の表面を見るだけでいい。そこに僕がいる。裏には何もない」
  「アンディ・ウォーホル」日向あき子1987 リブロポート

「現代では、人は誰でも15分間は有名でいられる」
「僕は退屈なものが好きだ。まるっきり同じことが、幾度も繰り返されるのが好きなんだ」
  「POP WORDS ANDY WARHOL」マイク・レン編 1991  河出書房新社

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「僕らのアメリカン・ヒーローたち」、ラスト10人目は「アンディ・ウォホール」。「POPアート」という言葉を知らなくても、彼の作品を知っている方は多いでしょう。「アンディ・ウォホール」はキャンベル・スープの缶やコカコーラの瓶など、アメリカの大衆になじみのある素材を選び、独特の派手な色彩で、シルクスクリーン・プリントによる、いわゆる「ポップ・アート」という新しい芸術のカテゴリーを創造したアメリカの画家、版画家である。「マリリン・モンロー」のシルク・スクリーン・プリントは最も有名な彼の作品。私も「ニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art /MoMA)」や「メトロポリタン美術館」で彼の作品を鑑賞したことがある。

シルク・スクリーン・プリント制作の傍ら1963年から1968年にかけ、60を超える映画も手掛けたという。ただし実験映画的な作品のため、一般公開されたものは殆どない。初めて一般に公開された作品は1966年の「チェルシー・ガールズ」。そして最も有名な一本は、眠る男を延々8時間映し続けた「眠り (Sleep)」(1963年)。しかし、いずれも観ていません。まっ、観る気もしませんが ・・・。1970年代に入ってからはそれまでの作品とは一転し、「ジョー・ダレッサンドロ」や「ウド・キア」を主演とする「悪魔のはらわた」(1974年)や「処女の生き血」(1975年)といったホラー映画の総監修も行なった。「悪魔のはらわた」はウォーホルの監修ということで話題になったため観ましたね。しかし、ドロドロの内臓と血がいっぱいのフランケンシュタイン映画で、そのグロテスクさ、悪趣味にはへきへきしましたね。観る勇気のある方はぜひ ・・・。



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私は観ていませんが、「アンディ・ウォーホル」製作作品を集めたDVD-BOXがあります。第一巻には、フランケンシュタイン映画「フレッシュ・フォー・フランケンシュタイン/悪魔のはらわた」、SEXコメディ「アンディ・ウォーホルのヒート」、女性解放運動の風刺作「ウーマン・イン・リヴォルトを収録。ウォーホルならなんでもというファンの方はどうぞ。
 


アンディ・ウォーホル DVD-BOX 1   ジェネオン エンタテインメント

第二巻には、処女の生き血を求めるルーマニア貴族の末裔・ドラキュラ伯爵の恐怖を描く「ブラッド・フォー・ドラキュラ/処女の生血」ほか、「トラッシュ」、「フレッシュ」の3タイトルを収録。



アンディ・ウォーホル DVD SPECIAL BOX FACTORY 2  ジェネオン エンタテインメント

ここであげられた10人のアメリカンヒーローたちに共通していることは、「チャレンジ・スピリット」、「新しき価値、スタイルの創造」であろう。それが単なる人気者やアメリカンドリームなどではなく、「ヒーロー」としてアメリカ国民に愛され続けている理由である。さて戦後日本、このような定義に当てはまる「ヒーロー」、果たして何人いるだろうか?

参考; AVIREX社 Amercan Heads Vol.2  発行;講談社ビーシー
   
 

僕らのアメリカン・ヒーローたち(3)

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7. Elvis Presley/エルヴィス・プレスリー(1935 - 1977)/世界を熱狂させた「ロックン・ローラー」

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(神戸・ハーバーランドのプレスリー銅像、彼の死後10周年に日本のファンたちによって、渋谷に建立されたが、2009年神戸に移設)

特に説明する必要もないくらいのアメリカ・ポップス界における最高のヒーローであり、アイドルである。「ビートルズ」に次ぐ歴代2位のヒット・チャート、No1.を獲得したヒット曲18曲をもち、32本の映画に出演している。多分、我々の世代では、20世紀のスーパー・スターといえば、「マイケル・ジャクソン」より、彼、プレスリーである。’50年代に登場し、黒人特有のブルース、R&Bにカントリー&ウェスタンを組み合わせて、白人にも通用する新しい音楽「ロックンロール」を創造し、世界中の若者に広めた。

私が初めてみたプレスリー映画は、「ブルー・ハワイ/Blue Hawaii」であり、初めて意識したラブ・ソングは、その中の挿入歌「好きにならずにはいられない/Can’t Help Falling In Love With You」であった。



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聴いてみましょうか? 懐かしの「好きにならずにはいられない」を。

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8. George Lucas(1944 - )/ジョージ・ルーカス/ハリウッドのヒット・メーカー

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「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」シリーズなどの世界的大ヒット映画の製作でよく知られた映画監督、プロデューサで、「スティーヴン・スピルバーグ」と並んで最も商業的に成功した映画作家の一人でもある。「スター・ウォーズ・フリーク」の私としても最も好きなハリウッド映画監督である。その真骨頂は理屈抜きの無類の面白さであり、特に「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」の2シリーズは、わくわく、どきどき、はらはら、エンターテイメントとしての映画に必要なものすべてを備えていた。それと彼の功績で忘れてはならないのは、映画館での音響品質の向上と映画制作のデジタル化とSFX技術への貢献である。

映画館の音響設備が整備されていなかった時代に、高品質の音響がそのまま映画館でも再生出来るように、THXプログラムを1980年代に立ち上げたり、「ルーカス・フィルム」傘下のSFXスタジオ、ILMに、80年代初頭にCG部門を開設してピクサーの母体を作り、配給の経費削減にも貢献するデジタル配信など、映画製作・配給のデジタル化も強力に推進し、「映画ビジネス」にも多大な貢献をしたのである。

今ではもう当たり前だが、当時そのSFX(特殊効果)に度肝を抜かれ、あっという間にとりこになった「スター・ウォーズ」シリーズ。


   

スター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX     20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

長編監督第一作「THX 1138」の後、ルーカスは自らの映画制作会社「ルーカス・フィルム」を設立し、制作・監督した映画が「アメリカン・グラフィティ/American Graffiti」(1973年)。この映画が大ヒットし、ルーカスは一躍有名になる。

舞台は1962年。カリフォルニア北部の田舎町の高校を卒業する若者たちの、最後の一夜を描いた青春ドラマのの秀作。「ロック・アラウンド・ザ・クロック」など、当時の流行サウンドが全編に流れる手法を用いた先駆的作品でもある。ロックン・ロールで綴る、まだヴェトナム戦争もドラッグも青春とは無縁だったころの、アメリカへのノスタルジーである。
フロリダ・オーランドの「ユニバーサル・スタジオ」でみたカフェのスタッフによる「アメリカン・グラフィティ・パフォーマンス」は抜群のできばえで、アメリカのエンターテイナーの層の厚さと質の高さに驚嘆したことがある。



アメリカン・グラフィティ [DVD]       ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

映画で使われた曲をちょっとあげると、「ロック・アラウンド・ザ・クロック(ビル・ヘイリー&ザ・コメッツ)」、 「悲しき街角(デル・シャノン)」、 「煙が眼にしみる(プラターズ)」、 「リトル・ダーリン(ダイアモンズ)」、「ペパーミント・ツイスト(ジョイ・ディー&スターライターズ)」 、「グレイト・プリテンダー(プラターズ)」 、「ジョニー・B・グッド(チャック・ベリー) 」 ・・・・ 懐かしい曲の数々。あの時代の懐かしい気分に浸りたいなら、映画を観て、サウンド・トラックを聴く以外にもう手はないでしょう。



アメリカン・グラフィティ ― オリジナル・サウンドトラック       サントラ / ユニバーサルインターナショナル

ちょっと聴いてみますか? アメリカン・グラフィティ・メドレーを。 3曲目の「グリーン・オニオンズ」は我が学生バンドのレパートリーでもあった懐かしの曲。

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 (続く) 

 

 

僕らのアメリカン・ヒーローたち(2)

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4. Robert Capa(1913 – 1954)/ロバート・キャパ/孤高のフォト・ジャーナリスト

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「ロバート・キャパ/Robert Capa」はハンガリー生まれのアメリカの写真家。スペイン内戦、日中戦争、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線、第一次中東戦争、および第一次インドシナ戦争の5つの戦争を取材した20世紀を代表する戦場カメラマン、報道写真家として有名である。1945年まで「ライフ」の特派写真家としてヨーロッパ戦線の重要な場面を記録する。特にノルマンディー上陸作戦の際撮影された一連の作品は第二次大戦中の最高傑作とされている。1954年第一次インドシナ戦争の取材依頼を受け南ベトナムに渡ったが、同年5月25日ドアイタンの1キロ先の地点にある小川の堤防で従軍中に地雷に抵触、爆発に巻き込まれ死亡した。その際カメラを手にしたまま死んでいたという。

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今ほど映像メディアが盛んでなかった時代に、報道写真、戦争写真を通じて平和への祈りを訴え続けたキャパの姿はその後のジャーナリズム、ジャーナリストに大きな影響を与えた。キャパの祈りにもかかわらず、戦争、紛争、暴動は世界中で絶えることなく、カンボジア内戦では澤田教一氏が、ミャンマー・ヤンゴンでは、長井健司氏、最近のバンコク暴動では村本博之氏など日本人ジャーナリストの悲劇も続いている。

五つの戦場の写真を撮ったキャパ。キャパ自らが1942年から1945年まで報道写真家としての活動を描き、ベストセラーになった手記が「ちょっとピンぼけ/Slightly out of Focus」。夢中になって読んだ記憶がある。専攻は工学部であったが、私のジャーナリストへの憧れをちょっぴり掻き立ててくれた本でもあった。誰より勇敢で誰より戦争を憎んだキャパ。これは彼の心の叫びを綴った恋と従軍の手記である。



ちょっとピンぼけ (文春文庫) /ロバート・キャパ / 文藝春秋

冒頭のスペイン内戦中に撮影した、背中に銃弾を受けた兵士が倒れる瞬間をとらえた「崩れ落ちる兵士(Falling Soldier)」が最も有名な写真であろう。

そして、スペイン内戦を舞台にした映画といえば、「誰が為に鐘は鳴る」。「アーネスト・ヘミングウェイ」の長篇小説をカラー映画化した1943年作品。「サム・ウッド」が製作、監督、主演は「ゲイリー・クーパー」と「イングリッド・バーグマン」。スペイン動乱を舞台に、ゲリラ活動に参加したアメリカ人の心情を描いた悲恋ドラマ。政府の軍事輸送を阻止するため、鉄橋の爆破計画が練られた。作戦に参加したアメリカ人教授ロバートは、ジプシーのゲリラに協力を求める。そこでロバートは、美しい娘マリアと出会い、二人は激しく惹かれ合うが……。映画の魅力が最大限に発揮された傑作。クーパーは凛々しく、バーグマンは美しい。



誰が為に鐘は鳴る [DVD] /ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

 

5. Babe Ruth(1895 – 1948)/ベーブ・ルース/努力をするベースボールの神様

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アメリカのメジャー・リーグの野球選手。シーズン記録50本以上のホームランを初めて達成し、最初に野球の殿堂入りを果たした5人のうちの一人。「野球の神様」と言われたアメリカの国民的なヒーロー。彼の引退は1935年、リアルタイムで彼の活躍を観ることはなかったが、野球ぐらいしか楽しめるスポーツがなかった当時の日本の子供は誰でもその名は知っていたと思う。もともとは投手出身であったが、ハードなトレーニングを積み重ね、ホームランバッターとしての才能を開花させた。当時、新興スポーツであった野球の人気は高くなかったが、ヤンキースに移る前後より毎年のように本塁打記録を更新して、野球好きの全米の少年たちの英雄となった。彼の特大ホームランを見るために観客が球場に殺到したという。ボストン・レッドソックス、ニューヨーク・ヤンキースで活躍、そしてボストン・ブレーブスに移籍した1935年、ルースは40歳を迎えており、この年が現役最後のシーズンとなった。同年5月25日、ペンシルベニア州ピッツバーグのフォーブス・フィールド(当時パイレーツの本拠地)の対ピッツバーグ・パイレーツ戦において、ルースは、39年間最高記録であった生涯最後の第714号ホームランを放った。この後にヒザを故障し、そのまま引退となった。

記憶は定かでないが、彼の伝記映画である 「ベーブ・ルース物語」(1948年製作/1950年公開) は、長編アニメや「砂漠は生きている」などのディズニー映画を別にすると、多分子供の頃に初めて見た洋画のような気がする。子供好きのルースが、病気の少年を力づけるため本塁打を約束し、それを実行する場面が記憶に残っているが、残念ながらメディア化はされていない様である。「栄光の714本/ベーブ・ルース物語」という映画も作られたが、私の記憶に残るもう一つの映画は、ルースが本人の役として出演したことが挙げられる「打撃王」。かつてのヤンキースの同僚「ルー・ゲーリッグ」の死後に作られた伝記映画である。



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6. Charls “Chuck” Yeager(1923 - )/チャールズ・チャック・イエーガー/不屈のチャレンジ・スピリット

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「チャック・イエーガー」の名前は映画「ライト・スタッフ/The Right Stuff」を観、「トム・ウルフ」の原作を読むまではまったく知らなかった。アメリカ空軍のテスト・パイロットである。1941年に18歳で陸軍航空隊に入隊し、20歳で航空士官となり、第二次大戦で通算13.5機を撃墜。そして世界で初めて音速を超える超音速飛行に成功したのが彼であった。そのマッハ1.04の超音速飛行成功までには実に50回目の挑戦を必要としたのである。時あたかも米ソの宇宙競争が開始された時期。本来ならば、宇宙飛行士に真っ先に選ばれてしかるべき男なのに、世間から注目を浴びる宇宙飛行士たちを尻目に、淡々とテスト・パイロットの仕事をこなす「チャック・イエーガー」。最終的にはマッハ2.44まで記録を伸ばした。死亡率23パーセントというすさまじい状況の中で、何回も困難な任務に挑む彼の姿にアメリカ人はヒーローの称号を与えたのである。「トム・ウルフ」は、そのヒーローの称号として、「チャック・イエーガー」と7人の宇宙飛行士に、まさに「ライト・スタッフ=正しい資質」という言葉を捧げたのである。

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ザ・ライト・スタッフ―七人の宇宙飛行士 (中公文庫)/トム・ウルフ / 中央公論社

 

 

「トム・ウルフ」の小説をもとに「フィリップ・カウフマン」監督が壮大なスケールで描いた宇宙開発秘話。1950年代より始まった米ソの冷戦構造のさなか、アメリカは一歩先んじてたソ連に対抗すべく、マーキュリー計画を推進。7人のパイロットが宇宙飛行士として選ばれる。それに背を向けるかのように、初めて音速の壁を破った男「チャック・イエーガー(サム・シェパード)」は独り自らの記録を超えるべくチャレンジを繰り返していく。
国家の英雄となるべく宇宙飛行士訓練を続ける男たちと、あくまでも一匹狼のテスト・パイロットとして生きようとする男、二つのヒーローの姿を対比的に描いた快作。



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 (続く)
 

 

僕らのアメリカン・ヒーローたち

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あるアパレル会社の広告誌にこんな記事が載っていた。「時代をリードした僕らのヒーロー、American 10 Heroes」。選ばれたのは、「マイケル・ジャクソン」、「ジョン・F・ケネディ」、「ロバート・デ・ニーロ」、「ロバート・キャパ」、「ベーブ・ルース」、「チャック・イエガー」、「エルヴィス・プレスリー」、「ジョージ・ルーカス」、「ジョー・モンタナ」、「アンディ・ウォーホル」の10人。多少異論もあるかもしれないが、ここにあげられている10人のアメリカ人達は、間違いなく20世紀に時代の先端を走り続けたヒーローである。実際にその活躍をリアルタイムで目にしたことがなくとも、世代の垣根を超えて、21世紀になっても世界中の人から支持され続けているヒーローでもある。映画、音楽、本・・・。彼らアメリカン・ヒーローたちと共にあった「我が青春のシネマ・グラフィティ」の番外編。

1. Michael Jackson(1958 – 2009)/マイケル・ジャクソン/時代を変えたスーパースター
      
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私自身はファンであったことは一度もなかった。しかし、その奇矯な行動や、不可解な外観、スキャンダラスな話題などが先行した感は否めないが、人種や世代を超えた人気を誇る最高のエンターテイナーであったことは認めざるを得ない。ビルボード誌のヒットチャートNo.1にランキングされた曲は11曲を数え、CDやビデオなどの世界総売上げは7億5000万枚以上に昇るという。あのムーン・ウォークやゼロ・グラヴィティなど物理法則を越えるようなダンス・クオリティには目を見張った。そして、アフリカの難民に対する「We Are The World」のチャリティ、9.11直後のチャリティ・コンサートなどにも彼の音楽を通じてこめられたメッセージを強く感じることができる。こうしてなくなってから、彼の存在を考えてみるとき、その生き様や行動が一見奇矯にも見えるが、彼なりのアーティストとして表現方法やパフォーマンスであったことに気がつく。

2009年6月に急逝した「キング・オブ・ポップ、マイケル・ジャクソン」の幻となったロンドン・ライブ「THIS IS IT」のリハーサル風景を収めた音楽ドキュメンタリー。偏見を持たずに見ることをおすすめする。



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2. John F. Kennedy(1917 – 1963)/ジョン・F・ケネディ/20世紀最大のアメリカン・ヒーロー

1961年41歳という若さでアメリカ大統領に就任したJFK。彼の掲げた「ニュー・フロンティア・スピリッツ」という理想を追い求めるスローガン、身にまとうアイビー・ルック、ジャクリーン夫人と一緒にTVに映し出されるそのライフスタイル。すべてが若々しく新鮮でスタイリッシュであった。そして日米最初の通信衛星のニュース伝送実験の映像は彼の暗殺の衝撃的なニュースであったことをいまでもよく覚えている。

私がケネディ暗殺陰謀説にはまってしまった本がある。落合信彦著「二〇三九年の真実 ケネディを殺った男たち」(集英社 1979年)である。 本書を30年前に初めて読んだ時は、大きな衝撃だった。完全にはまってしまった。

2039年。ケネディ大統領暗殺に関する全資料の封印が解かれる年である。オズワルドの単独犯行と断定するウォレン委員会の報告書に疑問を覚えた著者は、何度も現場を訪れ調査に調査を重ね、いったい誰が何の目的で彼を殺ったのかを追い求めていく。



決定版二〇三九年の真実 (集英社文庫)

落合 信彦 / 集英社

そしてケネディ暗殺陰謀説にはまってしまった私が、仕事でダラスを訪れたとき、宿泊したホテルのすぐ目の前があの狙撃された通りであった。もちろん観光名所となってしまっている狙撃現場といわれた教科書会社の倉庫ビルを訪れた。ここがあの現場なんだとずいぶんと興奮したことを覚えている。そんな暗殺陰謀説にはまった私がお薦めの映画は次の二つ。

一つは、1973年に公開されたアメリカ映画「ダラスの熱い日/Executive Action(暗殺作戦)」。監督はデイヴィッド・ミラー、出演はバート・ランカスター、ロバート・ライアンなど。

1963年11月22日の正午過ぎにダラスで起こったジョン・F・ケネディの暗殺事件を、「アメリカ政府内部の人間達の謀議により複数犯で行われ、それをリー・ハーヴェイ・オズワルドによる単独犯に仕立てようとした」という仮説で描いた陰謀劇。全編を通じて、当時のニュース映像や中継映像などを挿入しながら真実をさぐるドキュメンタリータッチの作品となっている。残念ながらまだDVD化はされていないようである。

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ダラスの熱い日 [VHS]  ワーナー・ホーム・ビデオ

 

 

2作目は、「オリバー・ストーン」監督、「ケビン・コスナー」主演「JFK」()。ストーン監督が60年代4部作の完結篇として今世紀最大の謎に迫った問題作。ニューオーリンズの熱血地方検事ギャリソンは、ケネディ大統領暗殺という、アメリカ社会の基盤を揺るがす事件の解明に取り組んだ。ウォーレン委員会の報告には疑問がある。ギャリソンは法廷での解決を目指すが…。



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そのほか、海軍中尉として魚雷艇の艦長だった太平洋戦争で時のエピソードを映画化した「魚雷艇109」 (1963年公開)なんて映画も観た記憶があります。若き日のケネディに扮するは「クリフ・ロバートソン」。この映画の日本公開から3ヶ月後にケネディはダラスで暗殺された。

そして、一時期ケネディ大統領の愛人であったとされるのが、いまもって「アメリカのセックスシンボル」として人気の高い「マリリン・モンロー」。彼女の死にも謎が多く、ケネディ大統領との不倫関係を隠すための謀殺説も多くの支持を得ているようだ。

観てみますか? 「マリリン・モンロー」がケネディの45歳の誕生パーティでうたう「Happy Birthday Mr.President」。 司会はマフィアとも関係の深かった「フランク・シナトラ」がマリリンを大統領に紹介し、不倫関係に陥ったと証言した俳優「ピーター・ローフォード」。 追記;そして、ピアノ伴奏はつい最近亡くなった「レジェンド・オブ・ジャズ」こと「ハンク・ジョーンズ」であった。

  
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3. Robert De Niro(1943 –  )/ロバート・デ・ニーロ/主役も喰う圧倒的な存在感

数多いアメリカの映画スターの中でこの人だけが「アメリカン・ヒーロー」に選ばれた理由は何であろうか?もちろん2度のアカデミー賞に輝いたということもあるだろうが、その異彩を放つ存在感であろうか。「タクシー・ドライバー」では、実際にNYでタクシードライバーとして働き、「レイジング・ブル」では、体重を20キロ増やしたり、「アンタッチャブル」では頭髪を抜くなど、過剰なといえるまでの役作りは多くの役者に強烈な影響を与えた。ハリウッドが誇る現代映画界最高の役者の一人である。

「タクシー・ドライバー/Taxi Driver」(1976年)も強烈な印象を与えたが、「ディア・ハンター/The Deer Hunter(1978年)も強く印象に残る作品。監督は「マイケル・チミノ/Michael Cimino」。第51回アカデミー賞5部門受賞作品。1960年代末期におけるベトナム戦争での過酷な体験が原因で、心身共に深く傷を負った3人の若きベトナム帰還兵の生と死、そして友情を描いている。



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そして、この作品は音楽的にも心に残っている作品で、テーマ音楽は「スタンリー・マイヤーズ/Stanley Myers」作曲の「カヴァティーナ/Cavatina」で、演奏は「ジョン・ウィリアムス/John Willams」(g)で、クラシックギターの演奏会などでもよく演奏される名曲。サブ・テーマソングは、「フォー・シーズンズ」のメンバーの「フランキー・ヴァリ/Frankie Valli」が1967年にヒットさせた「君の瞳に恋してる/Can’t take my eyes off of you」。

聴いてみます? 「ジョン・ウィリアムス」のギターで「カヴァティーナ」を。

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私が、ピアノとベースのデュオの名盤のひとつにあげるのは「ミルチョ・レヴィエフ」(p)と「デイヴ・ホランド」(b)の「アップ・アンド・ダウン」。このアルバムに収録されている「カヴァティーナ」は限りなく美しい。

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アップ・アンド・ダウン/ミルチョ・レヴィエフ /株式会社ポニーキャニオン

 

 

「君の瞳に恋している/Can’t take my eyes off of you」も多くのアーティスト達にカバーされているが、女性ボーカルとアコ・ギターの日本のJAZZデュオ「フライド・プライド/Fried Pride 」のアルバム「ミュージックリーム」をあげておこうか。POPSからJ-POPSまで飲み込んだ異色の音楽空間。



ミュージックリーム

Fried Pride  ビクターエンタテインメント

 

(続く)

 

 



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