炭窯の排煙口からたなびく浅葱(あさぎ)色の煙。この煙が出てくると、窯の中の窯木がほぼ炭化したサイン。このあとは、「練らし」といって、残りの水蒸気や含有物を一気に燃焼させ、その後、窯を完全に封鎖する「くどさし」という作業に入る。10日間ほど経って、窯が完全に冷えるのを待って、炭を取り出す作業を残すだけ。午前中にこの作業を終える。あとは、炭の出来具合は天に任すのみ。
さて、今宵の歌、冬になるといつも聴きたくなる曲、「Winter Green And Summer Blue」。
わが高校の先輩の「降旗 康男」監督、そして亡き「高倉健」主演の映画、「夜叉」(1985)のエンディング・タイトルに用いられ、また全編を通じて通奏低音のように流れていた主題歌である。歌い手は、残念なことに、昨年末、12月13日に81歳での死去が報じられた、「ナンシー・ウィルソン/Nancy Wilson」。作詞は、「奈良橋陽子」、作曲は、「ゴダイゴ」の「タケカワユキヒデ 」。そして、ハモニカは、ジャズ・ハモニカでソロ楽器としての一時代を築いた名手、「トゥーツ・シールマンス/Toots Thielemans」。
【 Winter Green and Summer Blue 】 作詞:奈良橋陽子 作曲:タケカワユキヒデ
「♪ Winter green and summer blue 冬はグリーンに、夏はブルーに
Lavender spring turn 春のラベンダー色は
To autumn hues やがて秋の色へと変ってしまう
Things have a way すべてのものは
Of changing colours いつかは色が変わるのだ
Seems my time is up with you あなたと過ごす私の時がいつかは終わるように
You showed me あなたは教えてくれた
A lifetime of seasons 季節にも寿命があるということを
Was it years or weeks or a day ? それは数年、数週間、たった一日かもしれない
It wasn’t just a dream we shared でも二人がともに見た夢はきっと違う
But seasons that change yet stay 移ろうはずの季節はいまだ変わらず
You let me know love is the same あなたへの愛も移ろわないと
・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
「ナンシー・ウィルソン」。1937年生まれ、オハイオ州出身の女性ジャズ&ブルース歌手。70枚以上のアルバムをリリースし、3度のグラミー賞を受賞した大ベテラン。生前最後のアルバムは、グラミー賞「最優秀ジャズ・ボーカル・アルバム賞」を受賞した、2006年のアルバム、「Turned to Blue」となった。
「Winter Green and Summer Blue」は、アルバム、「Keep You Satisfied」(1989)に収録されている。
Keep You Satisfied / Forbidden Lover (from UK)
Nancy Wilson / SOULMUSIC RECORDS
「Nancy Wilson - Winter Green And Summer Blue」
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