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おやじのハコものがたり(9) ~おおやしろ(大社)讃歌~

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奈良県桜井市の纏向(まきむく)遺跡から中心線が東西の同一線上に並んだ建物跡が発掘され、邪馬台国は卑弥呼の館ではないかと考古学ファン、古代史ファンの興味をかきたてている。この纏向遺跡は奈良盆地の東側、石上(いそのかみ)神宮、大神(おおみわ)神社をむすぶ「山辺の道」沿いにある箸墓古墳近くにあり、かねてから邪馬台国近畿説の有力候補とされてきた所である。新聞記事のCGを観ると、中心線が一致し、整然と配置されている建物群は、間違いなく権力の行使か、祭祀のための場所であるように思われる。

私は高校時代は考古学クラブに所属し、春休みには市教育委員会の発掘調査に参加していたこともあり、人一倍、考古学や古代史には関心があった。そんな私は当然のように「邪馬台国」に魅かれて行ったが、「魏志倭人伝には邪馬国という表記はない、すべて邪馬壱(壹)国である」という、わが母校で教鞭をとったこともある「古田武彦」氏の著書に触れてからは、九州説、九州王朝説を支持している。この邪馬台国論争、未だに論争の決着がつかないところが「ロマンの花」か・・・。

「邪馬台国」はなかった―解読された倭人伝の謎 (1971年) 古田 武彦 / 朝日新聞社
失なわれた九州王朝 (角川文庫 白 252-2) 古田 武彦 / 角川書店

 
 

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もうひとつの古代のハコもの、建築物で、私が強く興味を持っているのは「出雲大社」である。出雲大社本殿は、伊勢神宮の「神明造り」とともに、わが国で最古の神社建築様式とされる「大社造り」と呼ばれる形を伝え、歴史的建造物として国宝に指定されている。この出雲大社、現在も社殿の高さは24mと神社として群を抜く大きさであるが、社伝によれば、平安時代には16丈(48m)もの高さがあったと伝えられ、さらに上古には倍の32丈(約96m)もあったという。48mといえば15階建てのビルに匹敵する高さである。
 
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これはにわかには信じがたいかも知れないが、平安時代の書物『口遊(くちずさみ)』の中に、全国の大きな建物の順として「雲太、和二、京三」と記されているという。これは「出雲太郎、大和二郎、京都三郎」のことで、それぞれ1番出雲大社本殿、2番東大寺大仏殿、3番京都大極殿を指している。すなわち出雲大社は、日本で1番の建物と記されているのである。当時、東大寺大仏殿は棟高15丈だったので、この記述が正しければ、出雲大社が16丈の高さであってもおかしくはないということになる。そして近年、驚くべき発見があったのです。平成12年(2000年)4月、境内から古代末頃の巨大な柱が発見された。3本を束ねて1本とした巨大な柱の根本部分が見つかったのだ。1本の木の直径が約1.3mで、3本をたばね1本とした直径は約3mである。

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古代出雲大社本殿の巨大さを伝える資料に、出雲国造千家家に伝えられてきた建築平面図とも言うべき『金輪御造営差図(かなわのごぞうえいさしず)』がある。その図面によれば、柱の太さが1丈(3m)あり、しかも9本の柱はそれぞれ、3本の木を鉄の輪で1つに束ねってあって、まさに異様とも言える巨大さだった。それに加えて、社殿前面に描かれた引橋の長さが1町(約109m)と記されているのだ。100mもの長さの階段が必要な建物など、現実には到底存在しないとされ、どちらかといえば、この資料の信憑性が疑われてきた。
しかし、前述の発見は、まさに『金輪御造営差図』の通り。高さ48mと伝えられる建築のありさまが、具体的な証拠資料として出現したのだ。実際に高さ16丈(48m)の本殿があった可能性がきわめて高くなったといえるのだ。

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出雲大社復元図 (原図 張仁誠氏 復元 大林組)

そこで、建設という視点から、果敢なアプローチが試みられた。工学博士・福山敏男氏と大手ゼネコン・大林組のプロジェクトチームによる古代出雲大社のCGによる復元だ。その結果、壮大な柱の列を見せて16丈のCG古代出雲大社が姿を現したのです。少なくとも技術的には、16丈(48m)の高さが可能なことが、これで実証された。まさに「大社(おおやしろ)」なのだ。私は、この復元CGをかって大林組の技報で知ってから、たちどころに魅せられてしまったのだ。しかし、技術があったとはいえこの時代にこれだけの建築物を完成させるのには相当な苦労があったのだろう。権力だけでなく、祈りのような情熱が古代の民達を駆り立てていたに違いないのだ。(引用記事; 「出雲大社高層神殿の謎」 、 「出雲大社」より)

このCGをみると、もうゾクゾク、ワクワクしてきますね。奈良・平城宮跡や東大寺などを観れば分かるとおり、大陸から大伽藍や大塔を建築する技術は伝わって来たが、巨木を使った日本独自の巨大建築が、古代の日本には存在していたのです。なんと痛快なことか・・。なんとかこの「おおやしろ(大社)」を現実の建物として復元して欲しいものです。この独自の巨大建築技術が、なぜ現在まで伝承せずに失われてしまったのか、その新たな謎解きにもまた心がときめくのです。 

最近観た映画「火天の城」は、信長の命を受け、空前絶後、5層6階の天主を持つといわれた巨城・安土城の築城に挑む熱田の宮大工・岡部又右衛門を描いた物語。多くの困難を乗りこえながら、仲間や家族に支えられ巨大建築の完成を目指すが・・。

火天の城 [DVD]

TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 2010/02/21発売予定

古代建築物に関わるJAZZアルバムをあげるとすれば、MJQの代表的名盤2枚、「ピラミッド/Pyramid」とナポレオンがエジプトから戦勝記念に持ち帰ってきたオベリスクがあるコンコルド広場をタイトルにした「コンコルド/Concorde」でしょうか。最近JAZZ演奏で聴くことがめっきり減ってしまったヴィブラフォーン。今聴くと、「ミルト・ジャクソン」のヴァイヴが新鮮で官能的ですらある。
 

Pyramid

The Modern Jazz QuartetWarner

 

Concorde

The Modern Jazz QuartetPrestige/OJC

 

     

   

 

 

 



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