プレミアムエイジ ジョインブログ
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Posts from — 4月 2008

復帰します(2)

コンサートの翌朝、僕はカミサンと2人で、温泉一泊の小旅行に出掛けた。カミサンの目的は高遠の桜だ。もう何年も前からカミサンにせがまれていたのだが、現役時代は4月は新年度の最初の月だから、様々な予定がびっしり入ってとても休める状況になかった。また、土日は渋滞が酷くて高遠になんか行くものではないと友人達からも言われていた。

退職してやっと実現したのだ。僕も桜を楽しみにしているのは同じだが、寧ろその前日大町温泉に一泊して旨いものを食べ、湯に浸かってのんびり昨日のコンサートを振り返るのがもっと楽しみだった。

中央高速豊科ICを降りて、30~40分。大町温泉郷は、黒部の入口に位置するこじんまりとした温泉郷だった。だが、旅館の背後は直ぐ北アルプスで、この時期でも雪がしっかり残った峰々が切り立っていて、雄大ではあるが鋭さを感じる。

元々僕は、先程降りたICのある豊科の生まれだ。生家は松本から大町に向かう国道沿いの家だった。3歳までそこにいたのだが、西側の裏庭に出るとアルプスが僕を威圧するかの如く聳え立っていた。3歳の僕にはその屏風のような山々がとても怖くて、裏庭にはなるべく行かないようにしていたのを覚えている。

東京に住む同郷人は、異口同音に山を見ると落ち着くと言うが、僕はそういう幼児体験を持つせいか、山はそれほど好きでない。海の方が余程好きなのだ。北アルプスの麓の温泉宿に泊まったために、そんな幼い頃をおぼろげに思い出していた。

二日目は、旅館のアドバイスもあって、午前中より午後2時過ぎに高遠入りする方が良いと言うので、昼食を宿で取ってから発った。平日とは言え、桜が満開のこの時期、東京方面や名古屋方面から朝出発した車やバスが、10時過ぎに続々到着するので道が何処も渋滞するらしい。彼らが帰る頃を見計らって行くのがコツだと言う。実際正解だった。

桜の季節だけ徴収するらしい入場料500円を払って城跡の中に入る。凄い桜の数。コヒガンザクラという種類だ。ソメイヨシノと違って花弁がピンク色だ。青空によく映える。見事と言う他なし。城内の木という木は全部桜かと思われる程辺り一面、桜、桜、桜・・・。

小学校5~6年生の頃、写生の時間に僕が桜を描いていたら、先生が来て、「神童、良く見て描きなさい。桜は桃色じゃなくて殆ど白ですよ」って注意を受けた。だけどここの桜は桃色じゃん。桜はみんな白なんて決めて掛っちゃいけないねぇ。

ここ高遠城は、古くは諏訪氏一族の高遠氏が居城としていたが武田信玄に滅ぼされ、四男武田四郎勝頼の城主となり、その後信玄の後継者に勝頼が就いてからはその弟五郎盛信(仁科盛信)の居城となった。五郎盛信は、織田信長が武田攻めの要衝として位置付けた高遠城に於いて必死に守ったが遂に散って行った。その後武田氏滅亡まではあっという間のことであった。

高遠コヒガンザクラの赤は、「天正10年(1582)の高遠城攻防戦で散った者たちの血を吸っているので、これほど綺麗な桜になった」と地元では語られている。

4月 30, 2008   No Comments

復帰します(1)

昨日故郷に帰って母の49日法要を取り行ない東京に戻った。一応、喪に服す期間に一区切り付けたので、プレミアムエイジに復帰しようと思う。とは言いながら3末退職の後約1か月間、人様にはとても喪に服していたとは認めて貰えない程、様々なことで忙しく、また、それまでの日常とは大いに違う時間を過ごさせて貰った。

まずは4月13日のNHKホール・コンサート。兎に角デカイ会場だった。3,500名収容のホールだったが、「クーペ&Shifo」のために、ほぼ満席に近く観客が来てくれたのにはこちらが感動してしまった。

僕はNHKホールが初めてだったし、あの華やかな紅白歌合戦の会場ということもあって、半ば興奮気味に楽屋入りした。リハーサル開始までは1時間以上もあったので、これ幸いとオノボリサンを決め込んで会場を隈なく探索。舞台中央に立って客席側をみると、凄いね、3階席までの椅子がそれこそ数え切れないくらい沢山あって、それがステージに迫って来るよう。

ステージもやたら広い。あまりに広過ぎるので、フルバンドではない僕らのコンサートに丁度良い広さに見えるように、4隅をエンタシス様の柱を模した4辺から成る長い布が天井から床まで垂れ下がっている。それを下からライトを当てて様々な色に変化させるらしい。普通狭い所をいかに広く見せるかを工夫することが多いけど、ここだけは逆。

次に楽屋。各部屋は思ったより狭い。僕らの部屋をよく見れば、広さ12畳ほどで廊下側の両サイドにドアがあり、部屋の真ん中を仕切ることも出来るようだ。年末の紅白歌合戦では大勢のスターが使うのでそこを仕切るのだろうか。それだと本当に狭い。小林幸子のあの電飾の衣装じゃ、それだけで一杯になっちゃいそう。国際フォーラムや埼玉芸術劇場に比べて、NHKホールの楽屋の狭さが妙に印象的だった。

その後2階席や3階席に上がってクーペ達のリハを上から見てみた。2階席は思ったより見易いが、3階席からは丁度6階建のビルの屋上から下を見るほどの感覚だった。僕は高所恐怖症だから最前列から見ると一寸怖かった。しかし音響は抜群で、3階からも良い音が聞こえていた。

会場の大きさと権威に怖気付いた訳でもないのだが、今度ばかりは何故か自分が失敗してコンサートを台無しにしてしまうのではないかという悪い予感に苛まれ、コンサート前の4日間、僕はShifoからミッチリ個人レッスンをして貰った。こういう危機感は初めてのこと。正直、僕としてはかなり真剣に練習した。その甲斐あってか、本番は失敗することもなく、これまでで最も楽しく演奏することが出来た。

そして、今回初めての試みだが、オジサン・バンドが全員で、クーペとShifoのバック・コーラスを夫々一曲ずつやったのであった。何人かの観客の感想に「オジサン・バンドは演奏よりコーラスの方が楽しそうで良い」というのがあって、嬉しいやらがっかりするやら。僕は当日来られなかった友達に、「NHKホールで俺、歌ったんだよ」と言うことにしている。「へー、凄いな。何の曲歌ったの?」「内緒」。

コンサート自体は、クーペ&Shifoを見るのが初めてという人が半分(1,500人)はいたと思われるが、私の知人達の声を聞く限り、感動ものだったらしい。予定も決まっていない次のコンサートにも絶対に夫婦で参加したいと言ってくれている。有難いことだ。

4月 28, 2008   No Comments