プレミアムエイジ ジョインブログ
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他流試合(3)

まだ7時だと言うのに、既に客が何名も来ていて、ステージに向かって正面の席で飲み物を飲んでいる。客席はザッと50席と言ったところか。ここ「DRUM」はステージに、左からグランド・ピアノ、ウッド・ベース、ドラム・セットが置いてある。ジャズメンはまだ誰もスタンバイしていない。

僕が入口に入ったところで直ぐにAが僕に気付き、ステージに向かって左のラウンド・ソファーに案内してくれた。「いやー久し振り。よく来てくれた」とA。彼は傍らにいたピアニストの坂口さんに僕を紹介した。Aはこのところずっとプロの坂口さんと一緒に活動しているのだ。

「以前、六本木で一緒にセッションやった神童ですよ、ドラムの。坂口さん、覚えていないかなー?」「あー、あの時の!確かAトゥレインだったか何か一緒にやりましたねぇ」「ハイ。覚えていてくれましたか。ありがとうございます」。

とは言うものの、本当に覚えていたのかどうか。今日事前にAから教えて貰ってたのだろうと思う。30分ほどAと近況などビールを飲みながら語り合った。そうこうしている内にAの友人が2人見え、初対面ながら4人一緒の席で談笑した。

ボーイがやって来て「そろそろ第一ステージになりますから、何かお歌いになりますか?」と聞く。「???」。Aが簡単にこの店のシステムを説明する。「プロのトリオをバックに歌えるというのがこの店の売りでね。神童、何か歌ってよ」「冗談よせよ。歌は親の遺言で人様の前で歌ってはいけないことになっているの」「ホントかよ。じゃぁ。Kさん」。

Aの友人のKさんは、臆することなく「思い出のサンフランシスコ」をリクエストした。一曲500円也。成程!プロをバックに500円払って歌える店「DRUM」。クーペにも教えてやろうっと。

いよいよ第一ステージが始まった。まずトリオで1曲アップテンポのジャズ・ナンバーが演奏された。ピアノはトリオのリーダー坂口さん。ベースは物静かな秋元さん。そしてドラムが店の主、三戸部さん。

坂口さんのジャズ・ピアノは前回も凄いと感じたけど、今日も最初の曲から絶好調。音のピッチが細かいからだろうか、アドリブがとても滑らか。それでいて山場になると中腰になって体全体で表現する。変な話、さっき話をした時の坂口さんより、演奏中の坂口さんは10歳も若返って見えるから不思議だ。かなり年配なのに。

三戸部氏のドラムは流石にキャリア50年と言うだけあってダイナミック、且つ、繊細。歯切れも良い。決して小さい音だけで抑えめに叩いている訳でなく、リム・ショットを交えて大きな音も平気で出しているが煩くない。成程、納得。ジーパン姿に白髪交じりの髪の毛を頭の後ろで束ねているから、雰囲気もジャーズーって感じ。

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