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ゴルフ反省会

ゴルフ・コンペと同じ日の夜、新宿で第60回「賢秀会」記念大会(こちらはゴルフでなく、真面目な研修会、実は飲み会)が行われる。

僕とK君は一旦家に帰って車を置いてから、新宿に出直すことにした。車で新宿に行ったのでは、飲み会の後も運転しなくてはいけないから、僕かKのどちらかが飲めない。これは不公平なので、会に少し遅れても、車を置きに帰ることにしたのだが、結果からすると夜7時からの飲み会にはドンピシャで間に合った。

自宅から新宿までの電車の中、今日のコンペで優勝したKから、手ほどきを受けた。絶不調だった僕のアイアン・ショットを何とか治してくれたのもKだったが、今日またアイアンが絶不調に戻り始めたからだ。

前回、彼が習っている女子プロからの教えをKが僕に無料で(Kは女子プロに授業料を払っている)伝授してくれた。それはアイアンのヘッドを少し立てて、ヘッドの後ろに重い鉄の輪を置きそれを30cmほど真直ぐ右に押すつもりで引くテークバックだった。

僕もその後、何回かコースで試しているが、たまにシャンクが出る以外は、まあまあの当たりが戻ったから、違和感は感じながらもこれでいいのかなと思っていたが、今日はアイアンがダメだった。

そこで、前に教わった通りのアドレスとテークバックをしてみて、どこが間違いか聞いてみた。

「僕はもうその構え方はしてなんですよ。神童さんに教えたその打ち方は、肩が回らない内に直ぐ後ろにスッと引いてしまうテークバックの僕の悪い癖を直すための矯正だったんですヨ」
「なにー。それじゃぁ、最終形じゃないってこと?」
「はい」
「早く言ってよ。その打ち方を一生懸命固めようと練習したんだから」
「でも、神童さんも同じ欠点があったから、前より肩が回るようになったと思いませんか?無駄じゃなかった筈ですヨ」
「分かったから、早く最終形を教えてよ」
「はい。はい。グリップはオーソドックスに戻します。握った時の左手拳は第一・第二関節が見えるくらい。右手は親指と人差し指のV字が右肩を指すくらい」
「うん、これでいいよね」
「はい。それで真直ぐ左に30cmくらいテークバックします。その時ポイントは左手小指。左手グリップはアドレスでは斜め(グリップした手をそのまま開けば小指を下にした傾斜した手のひら)なのを、小指を意識して左手が垂直になるようにもって行きます」
「こう?」
「そうです。そうです。垂直になった時がトップの位置です。だから、トップの時のグリップの位置は、本来左腕が水平になった所ら辺です。意識の中ではそんな位置で、当然シャフトも立っている感じですよ。但し、慣性の法則で実際は、グリップの位置はもっと上まで行きますから、シャフトも縦より少し身体側に寝て来ますがね」
「ほう、左手の小指に意識して、トップで左手グリップを縦に(垂直に)すると、必然的に右肘が開かないね?」
「でしょう?お釈迦様の片手を上げた形というか、出前の形になりますよね。神童さんのスィング、力むと右肘が開く癖があるから、これで少し試してみてください。僕もあれだけダフリやトップがあってどうしようもなかったけど、今日はそれが殆ど無かったですよ」。

優勝者の言うことには説得力がある。

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