訪問(1)
今日は朝から埼玉県は桶川市まで出向いてとある保険代理店さんを訪問させて貰った。朝、桶川駅に着くと一緒に伺う予定のKさん(社長)、女性のKa(事務指導)さん、3人が着いたホームで落ち合った。訪問と言っても、今私が顧問をやっている小さな保険会社の代理店になって貰うための手続きと、その事務に使うコンピューター・システム(パソコン)の設置、それを使った事務指導に伺うのだ。
パソコンの設置とシステムのセットアップ&テストは、偶然にも、この代理店さんの同じ町と隣町に住むF君、W君(2人はシステム担当)の仕事なので、僕らよりも少し前に行って組み立てている手筈。携帯でF君と話し、彼等2人、既に現地到着済みを確認。
F君、W君が当然この辺りの地理に詳しいので、前日に新宿から乗る湘南新宿ラインの時刻表やら、現地の地図やらを電子メールで貰っていた。その電車で行くのは僕の他に2人いるので、誰かしっかり地図を頭に入れるか、プリントアウトしてくるだろうから、楽勝のイメージだった。
ところが、駅に降りて、少し時間があったから、駅前のマクドナルドで、冷たいものを飲んでいざ出発。駅から500メートル足らずと言うから、この蒸し暑い中を歩いた。Kさんが「こっちです」と自信ありげだから素直に従う(人を疑うことを知らないのが僕の欠点)。
かなり歩いたがそれらしい看板がない。大きなある保険会社の看板が見える筈と聞いていたのだが。もう、1kmは歩いたな。F君に電話してヘルプを頼もうと思って携帯を取り出そうとしたら、そのF君から電話が。
「もしもし、神童さん?いまどこですか?」
「迷った時、その質問が一番困るんだよね」
「ハハハ、そこから何が見えますか?」
「広い通りの先の方に、『しまむら』が見える」
「え!それ、全然方向違いますよ。『しまむら』は通りの向い側ですか?それとも同じ側?」
「向い側だよ」
「分かりました。じゃぁ、『しまむら』の真向かいにいて下さい。Wが車で来ているので、迎えに行かせます」
「うん、ありがとう・・・」
僕等の会社は昨年11月に設立したばかりの小さい保険会社だ。Kさんはそこの社長だから、彼の言うことには絶対服従・・・なのだが、あれれ?早い話、誰も地図を持って来なかったのだ。(普通、地図等万全を期し社長を案内するのが部下たる者の務め。誰かの声が聞こえる)
やっと目的地に着いた。広い通りと路地の角に、ありましたよ。大きな看板が。とある保険会社の看板が。整備工場の2階が事務所らしい。階段を上ったらそこは広いスペースの明るい事務所だった。10分遅刻。
女子事務員の方に来意を告げると、あの有名な社長さんが現れた。(続く)


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