訪問(2)
その代理店の社長のSさんは、時々当プレミアムエイジにも書き込みをしてくれている方で、どうやら古宮エイジ氏とは何十年来の知り合いだそうだ。その関係で、今回我が社の保険代理店もやっていただけるようなのだ。
今年の2月、僕等おじさんバンドが「クーペ&Shifo」と一緒に埼玉でコンサートをやった時、Sさんは10人以上を引き連れてコンサートに来て、演奏前にはわざわざ僕を楽屋に訪ねて来てくれたのだった。
その時も、「新会社の保険の売れ行きはどうですか?」と気に掛けてくれていた。まだ知名度がゼロに等しい割には、資料請求等の引き合いが結構来ているが、成約になるのはその中の一部なので、新発売、即、絶好調とは行かない旨お伝えしたと思う。
するとSさん、「あの保険は実にいい保険ですよ。プロの私から見ても、これだったら自分のお客さんに是非勧めたいと思いますからね」と言ってくれた。
医療保険なのだが、「何しろ値段は既存の保険会社の半額以下、その上、通常の入院給付金の外に3千円の就業不能給付金まで出るのだから」と言ってくれた。保険の内容まで良くご存知だったことに、さすがはプロと感心するわ、感動するわ。
Sさんにそう言われて、僕も、自社の保険に対する自信が確信に変わった。このことが僕の背中を押してくれて、30万組合員を抱える健保組合にこの保険を紹介しようと、僕の重い腰が動いたのだった。
まだ結果は出ていないが、Sさんは個人的に当社の保険契約を20件以上も集めてくれた。そして、この度は我が社の保険代理店になってくれるという。
ひとしきり挨拶代わりに情報交換をした後、Kさん(我が社社長)が会社の説明、少額短期保険業界の動向、少短の今後の見通しなどを説明し、S社長からも沢山質問が出て、和やかに話をしていたらお昼になってしまった。
本当は、午前中にコンピューター・システムを使っての事務指導を終えて、昼食後帰社するつもりでいたのだが、それは午後に回すしかない。この分では午後一杯掛かる可能性もあるな。
車2台に分乗して、S社長と僕等5人はレストランに向かった。食事をしながらSさん、いろいろな話をしてくれた。彼が保険募集活動をしている中で、昔と違い、最近顕著なのは、30歳代の若者達の貧困問題だと言う。会社の社員だと思っていた人が、実は派遣社員であったり、アルバイトだったり。
本人だけならまだしも、彼等の親が年金に入っていない、収入がない、蓄えがないというケースもかなり多く聞くし、相談を受ける。彼等の子供も含めて、3代同時に破産、青テント、という図が直ぐそこにあるということを否応なく感じる。
まだ、独身でそういう問題意識を持たない人もいて、そういう人には、兎に角貯金しろ、少しでも金利有利を狙うなら生保だと教えてやれるが、保険代理店として、彼等の悩みを聞いてやる以外何も出来ない時がある。悔しい。そんな話をSさん、しみじみしていた。
団塊世代よりも確実に団塊Jr達の人生はキツイ。ツライ。夢がない。バブル崩壊後の「失われた十年」と今のサブプライム・ローンの崩壊が招いた「金融恐慌」のダブルパンチが彼等を襲っている。
子供の時代は親の時代よりもっと良い時代になっていて当り前。だが、現実はその逆になっている。それを、政治や官僚や銀行の責任にして、自らの責任を省みない団塊世代の責任は極めて大きい。
ある若者が言った言葉が蘇える。「団塊の世代の皆さんは、結局、自分の幸せのためだけに働いたのであって、次の世代のためには何もしてくれなかった!」。


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