ただの人
昨年6月末をもって会社を退職した。最後の職場はある会社のシステム子会社で、そこの代表者だった。7年間務めた。
知らず知らずに習慣化して行ったことに気付くのは、会社を辞めた直後からだ。そのことに気付き、それまでの不遜を恥じ、改めようと意識した。当時は書けなかったが、今なら書ける。
①部下と一緒にエレベーターに乗り込む時、真っ先に乗り込む。自らは行き先階は押さない。真っ先に降りる。
自分が乗り込まないと、部下が遠慮していつまでも乗り込まないので、ついつ
いそうなった。降りる時も同じ。益して行き先階は部下が押してくれるから、
自ら押すのは一人の時に限られる。
退職後もそういう癖がついつい出てしまう。カミサンに言われる。「いつも真
っ先に乗り降りしないで、他の人に先を譲ったらどう?」。
デパートの一階から一人で乗り込んだ時、他の客と一緒だった。気が付いたら
自分の行き先階を通過していた。誰かが押してくれると思ってた。
会社辞めてからは自分で押さないといけない。乗り降りは最後にと心掛ける。
②どこかに出掛ける時、行き先の地図は部下が用意してくれる。
今の会社で、社長と一緒に初めて伺う訪問先。現地の駅に降りたら、二人とも
地図を持っていない。微かな記憶を頼りに向かったが案の定迷子に。僕は単な
る顧問。この場合、社長に用意させる訳には行かないから、地図は本来僕が用
意しなくちゃいけなかった。
それからは自分でインターネットで調べるようになった。
③あるドラフトを纏める時、部下にアウトラインを話し、まず部下に纏めさせる。
それを見てから修正を指示する。
辞めてからは自分で自分にアウトラインを指示し、その後の詳細も全部作らな
いといけない。苦戦することが多い。
④自分の都合で社長室の什器備品を動かしたい時は部下に言うと直ちに終わる。
辞めてからは自分で動かさないといけないから、動かさない、あるがままを受
け入れる。特に家庭では、体力のある子供達が巣立って行ってしまったから、
それを実践。カミサンから3回言われたら仕方なく動く。
⑤お茶を入れて欲しい時、タバコを買ってきて欲しい時、ある人を呼んで欲しい時、
秘書(役)に言うと、全てOK。
辞めてからは全部自分でやらないといけない。だからまず、タバコをやめた。
⑤家庭でも、家事は全てカミサン任せで、僕は料理も洗濯も一切したことがない。
会社を辞めても家ではそのまま続くだろうと予測していたが、さにあらず。カ
ミサンも一緒に僕の部下を辞めてしまった。
「辞めてみて初めて気付く人任せ神童」


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