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男6人湯布院の旅(4)

 
  湯布院の宿は、山の中腹のかなり高い場所にあった。早速、温泉に飛び込んだ。他の客はまだ誰も到着していないようで僕等だけだ。風呂の窓からは、正面に由布岳が大きく聳え立ち、湯布院の町全体が眼下に見渡せる。何箇所も湯煙が上がっているのが見える。

   夕方の5時なのにこちらは明るい。太陽も沈むにはまだかなり時間がある。この時刻、東京ならもう夕闇なのに。その上、今日は朝から雲一つ無い快晴・日本晴れだ。昼日中、のんびり温泉に浸かっているようで、とても贅沢な気分。

  日曜日ということもあって、今日は宿もすいている。僕らの外にはもう1グループだけのようで、夕食の間も貸切りに近い。さあ、昼のハモ(鱧)料理に続いて今度はふぐ料理だ。

  ふぐはやはり、ふぐ刺しが一番。僕自身はふぐ大好き人間だが1年振り。旨い。ヒレ酒がまた格別。久し振りに会した仲間達。心行くまで大いに食べ、大いに飲んだ。部屋に帰って更に2次会。そして、夫々の部屋に戻って大満足を頭から被って即就寝。おやすみなさい、 z z z z z

   翌朝、目が覚めたら6:20。良く寝た。さて朝風呂に。風呂場には誰もいなかった。湯に浸かりながら窓の外を眺める。夕方は東京より小一時間遅いみたいだが、逆にその分、朝が明けるのが遅い。

   景色全体はほの暗い。だが、由布岳や周囲の山並みは、仄かな朝日の前触れを背に受けて、シルエットに映し出され、稜線だけがくっきり見える。その遥か下、遠くに沢山の灯りが煌めく湯布院の町が見える。

   暫く見入っていた。最初より明るさが増したせいか、町の上空に薄っすらと朝靄が立ち込めているのが分かる。朝日が昇る前の、薄暗い山々を背景に浮かぶ沢山の街の灯りとそれを包むような朝霧。なんと幻想的な風景だろう。昔、娘が2~3歳の頃買い与えた絵本の影絵を思い出していた。

   朝一番、全く日常と異なる幻想の世界を温泉に浸かりながら独り占め。男6人でやって来る場所ではないことを今更ながら理解しながらも、偶然の贅沢を心から堪能していたら、仲間のNさんが入って来た。仕方ない、この辺でこの贅沢を交代してやろう。

   今日のメイン・イベントは阿蘇山観光だ。

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