二人だけのコンサート
先週末、地元のホールでコンサートを行なった。高岡建治とクーペの「二人だけのコンサート」。2人は、芸能界デビュー以前からの40年来の親友。ハチャメチャな人生を共に過ごした仲でもあり、2人のトークを中心にしたライブ・コンサートにしたいとクーペが言っていた。
高岡建治は、団塊の世代の人達には良く知られている俳優だが、元々は歌手だった。高校球児として鳴らした高岡は、本気でプロ野球の世界を目指し、現に阪急ブレーブスからの打診も来ていたが、ひょんなことから芸能界にスカウトされて歌手デビュー。
当時の所属プロダクションからは、森進一がデビューして大ブレーク。続いて布施明がデビューしてこれまた大ブレーク。第3の男と期待されていたのが高岡建治だったという。しかし、高岡は何曲か出すが悉く空振り。
ある時、作詞家の先生がアメリカから帰国して、高岡に「君にピッタリの曲がアメリカにあった。僕がそれに日本語の詩を付けたから、これを歌え」と言って譜面を渡してくれた。何度も練習して、さあいつでもどうぞ、とレコーディングの連絡を待っていた。
ところが、ある時自宅でテレビを見ていたら、何とその曲を布施明が歌っているではないか。そう、あの「マイ・ウェイ」の日本語版。その後、布施明の「マイ・ウェイ」も大ヒット。彼は全てを悟り役者に転じた。ここまでは以前「クーペ&Shifo」のライブのゲストとして出演した時の高岡建治が自ら語った話だ。
その高岡が、今度は55歳でゴルフに巡り合い、3年間の猛特訓でシニア・ゴルフのプロ・テストに見事合格したのだ。今、60歳の高岡の夢は「シニアの試合で優勝すること」と迷わず語った。
一方のクーペも61歳。サウナ暮らし・その日暮しだったクーペも、人々を前に国際フォーラムやNHKホールなど大ステージに立ち、いずれは、サントリー・ホールやアメリカのカーネギー・ホールに立ちたいという夢を持つ。
クーペはこのライブで、「60過ぎても夢は叶う」というメッセージを見に来てくれた人達に送りたいと思っていたようだ。その目的が達成したのかどうかは分からないが、少なくても舞台袖で見ていた僕は、あの高岡建治のバイタリティー溢れる歌声と、あれだけの高いキーにも拘わらず、ちゃんと声が出ている若々しさに魅了されていた。
クーペと高岡2人の共通の仲間という岡崎ゆきが、途中ゲスト出演してくれた。当初挨拶だけと言ってたのに、高岡建治とのデュエットで「ニューヨーク・ニューヨーク」を歌ってくれたのには感激した。嬉しいサプライズと、2人のプロフェッショナリズムに感動したのだ。
僕等おじさんバンドは、自分達だけで3曲、Shifoのバックを2曲、クーペのバックを2曲。ここまではいつものことなので緊張は無いのだが、2人のトークの間に歌われる高岡建治のバック演奏は、これで5~6回目となるのにいつも緊張する。彼がプロ歌手だと知っちゃったからか。
彼の歌の伴奏をした曲は、「オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート」、「旅人よ」、「君の瞳に恋してる」の3曲。このうち2曲は、リハ無し、ぶっつけ本番だったから異常に緊張したんだろうな。きっと。


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