沖縄(8)
「しんちゃん」は、ある劇団の座長さんというが、漫談をさせたら、その面白さはおそらく日本の3指に入るだろう。クーペがマイクで「しんちゃんが駆け付けてくれました」と言ったら、会場は「ホントに?」と驚きと興奮のるつぼ。全員が後ろ(入口)に一斉に振り向く。観客にとって「しんちゃん」の登場は、僕等の想像以上のサプライズのようだ。
実は「しんちゃん」、「この後仕事があるので、クーペさんに挨拶だけして帰ります」と言いながら入口から入って来たのに、このまま帰れなくなりステージへ。短時間の漫談。
「青年失業家のしんちゃんで~す。毎日失業安定所に通っていま~す」、場内大爆笑。観客との当意即妙の掛け合い。頭の回転の速さを感じるがイヤミがない。寧ろ、次はどう言うのかと、こちらをのめり込ませる。頭の中に沢山の引き出しがある。
客に尋ねてる。「クーペ&Shifoに、高岡建治さんと岡崎友紀さん、おじさんバンドのおまけが付いて入場料幾らですか?」「2千円」「えっ! 2千円!? やすー。クーペ&Shifoの帰りの飛行機代が少し足りないようです。どうか皆さん、あちらに置いてあるCDを全部買って帰って下さいよ」
「しんちゃん」が引き上げて行った。効果抜群。CD購入希望者が受付に殺到した。それを捌くShifoがてんわやんわ。嬉しい悲鳴。
そして、ライブの最後は出演者全員で「なだそうそう」を演奏して終了した。ライブ開始が午後7時ごろ。終ったのは10時になっていた。だが、僕等にとって、あっという間だったから、多分、お客さん達にも3時間とは感じなかったのではないだろうか。
沖縄は、気候も暖かいけど、人々の心がもっと温かい。こんなライブに参加させて貰ってる幸せを感じない訳には行かない。演奏旅行が若い時からの夢だった。「クーペ&Shifo」と一緒におじさんバンドを続けて来て良かったと、僕の本音がそう言っている。「クーペ&Shifo」に感謝。
お客さんがみんな帰った後、「おきなわ道楽」のマスターが出演者(クーペ・Shifo・高岡建治・岡崎友紀・おじさんバンド2人)に、豚シャブを振舞ってくれた。こちらの豚は「アグー」と言って、柔らかくてとても美味しい。
クーペの店では、スタッフ達全員で3月末をゴールとする「ダイエット・ダービー」を実施中で、クーペもShifoも出場馬なのに、「アグー」のあまりの旨さに、ダイエットを完全に忘れて食べていた。



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